さよならモリヤ『モリヤ最後の勉強会』

さよならモリヤ『モリヤ最後の勉強会』 in モリヤ第2稽古場(1/19)

①ドラマ・リーディング『蛍』
   作:久保田万太郎
   出演:八木昌子、藤堂陽子、南一恵、佐藤麻衣子
       林英樹、鵜澤秀行   

②語り芝居『森の石松の最後』~二代・広澤虎造「清水次郎長伝」より
   脚色・出演:早坂直家

③女の一生誕生秘話『サイタサイタサクラガサイタ』
   作:得丸伸二
   演出:戌井市郎
   出演:奥山美代子、山本郁子
       得丸伸二、高橋耕次郎、浅地直樹、鈴木弘秋、植田真介

最後のもりやかぁ~と、思いながら・・もりやの引き戸をがらがらっと開けると
そこには美しい女優人が♪
受付には、こんなに美しいのにさっぱりした雰囲気が素敵な山崎美貴さん
奥山美代子さんは着物姿でしっとりされているし、いつも笑顔が美しい山本郁子さん・・
同じ女性なのにぃ~なんか嬉しくなってしまいます(笑)

豪華3本立ての贅沢な勉強会です。
先ずは『蛍』
圧縮された中での、久保田万太郎さんの世界は
どきどきする程の緊張感と、小波のように心に静かに揺らす感情の動きが、
さわわさわぁ~と、客席まで伝わってきました。
着物姿で本を手に読み上げるリーディングです。
静かにト書きを読み上げる藤堂陽子さんの第一声から
うわぁ~と情景が浮かんできました。
とっても素敵で贅沢なリーディングでした。

5分間の休憩を挟んで
静かに早坂直家さんが、中央に作務衣に袴姿で座っておられます。
一人語り芝居の『森の石松の最後』
親分の清水の次郎長さんの御礼参りの代参として金比羅さんにお参りに
行く旅から、壮絶な最後までを演じ抜きます。
早坂さんの『森の石松』は、ご自身が主催されている『で.え.く』というユニットで
何度か拝見していますが、もりやの狭い空間で演じられる石松さんの迫力は
緊迫感もあって本当に素晴らしいです。
「江戸っ子だってねぇ。飲みねぇ、飲みねぇ・・寿司食いねぇ」
このニュアンスと間合いが大好きで、毎回ながら笑ってしまいます。
毎回新鮮に感じる、早坂さんの石松さん・・今回のレパートリーに入れて下さって
大感激でした。

15分間の休憩の後は『サイタ、サイタ、サクラガサイタ』
ラジオドラマ形式でストーリーは始まっていきます。
中央にマイクが一本。
そして下手側には、音響担当の浅地直樹さんが、扉の音やら足音とかの
音を作リ出しています。
戦争中、国から演劇活動に圧力をかけられ思うように芝居が出来ない
文学座に集う人々の姿を描いていました。
杉村春子さん(山本郁子さん)と森本薫さん(鈴木弘秋さん)の恋愛を
中心に、当時は舞台監督で演出家志望の青年・・戌井市郎さん(高橋耕次郎さん)
いいですね耕次郎さん演じる戌井さん(笑)
暗い時代の中でも、前を向いて生きてる彼らの日常が、とてもみずみずしくて
素敵な作品でした。
実は、ずっと観たかったお芝居だったのですが機会が無くって(><)
やっと観れましたぁYeah~!(*^^)v
今回、拝見する機会があってめちゃめちゃ嬉しかったです。

豪華3本立ての合間には、5分、15分と休憩が入りましたが
その間は、この「モリヤ」を自由に探検する事ができました。
それの感想は、次回に続きます。

1/19(土)~20(日) in モリヤ第二稽古場(1/19)
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by berurinrin | 2008-01-20 15:40 | 文学座観劇感想