文学座付属演劇研究所研修科発表会『二号』

文学座付属演劇研究所研修科発表会第2回『二号』 in 文学座アトリエ(8/12)

作  飯沢匡
演出 戌井市郎

昭和26年。橋場大三郎氏のお通夜が行われている久本家。
橋場氏は政治家でもあったので、久本家の居間は議員さんで埋め尽くされ
子ども達や孫達でてんやわんやの状態。
そんな中、橋場氏には2号さん(妾さん)がいて、娘さんとやって来るとの事。
それでなくても小さな火種がくすぶる久本家。。この騒動の成り行きは・・・

客席案内をして下さる研修科生もお芝居に合わせて、喪服姿で神妙な面持ち・・
50人もの登場人物の人情喜劇ということを伺っていたので、
人物構成は混乱しないかなぁ?なんて一抹の不安を持ちつつ客席について
頂いたチラシを拝見すると、裏には丁寧に写真入の「人物相関図」が♪
なんと親切でしょう。これなら大丈夫(笑)

研修科生達は、期によって特徴があるんですよね。
どの会社の新人たちも「今年の新人って**だよね」って、そんな感じで。
去年の43期生達を中心にした研修科生達による発表会は
毎回もんのすごいチームワークによる熱いパワーをがんがん客席に投げかけ
その火の粉が降り注ぐ中で、幾度と無く胸にせまり感動で泣かされましたが
今年の44期生を中心とした研修科生は、チームワークというよりも
個性派集団でひとりひとりが中に秘めたパワーをふつふつをたぎらせている感じがしました。
これは、ちょっと今後の彼らの活躍と共に発表会が楽しみです。
今回の作品は、大きな展開があるというよりも日常の会話から事の成り行きが
見えてくるドラマなので、とてもとても大変だったと思います。
また実年齢からかけ離れた役を演じる方も何人もいらっしゃいますが
きっと悩みながら演じているとは思いながらも、各自の研究の成果でしょうか
歩き方、目線の移し方など洞察力が鋭く、浮いた感じは全く感じる事はありませんでした。
まさに人情喜劇・・人がどたばた苦悩すると自然に滑稽に見えてしまうんですね。

研修科生の発表会は、演目がバラエティ豊かで芝居を知る為にもとても楽しいです。
また研修科生といえども、役者としてはプロです。見応えもあります。
そして無料♪(卒業公演は有料)ぜひぜひ、次回はご一緒に如何ですか♪すごいっすよ。

8/11(金)~8/13(日)まで in 文学座アトリエ
by berurinrin | 2006-08-14 11:36 | 文学座観劇感想