文学座本公演『湖のまるい星』

文学座本公演『湖のまるい星』 in 紀伊國屋ザザンシアター(1/26)

美しい湖と山に囲まれたペンションを経営するのは
脱サラした田桜敏春さん(外山誠二さん)とその家族。そこに集う宿泊客達。
何やら、それぞれ込み入った事情やら悩みやらを抱えた宿泊客との
騒動に巻き込まれたり巻き込んだり、静かな周りの景色とは正反対の
にぎやかなペンションの広間が舞台です。

鈴江ワールドが炸裂している為、そして初日が開いたばかりなので
あらすじを書いちゃうと、う~ん。もったいない(><)
ネタばれになってしまうので、
再度、拝見した時に書かせて頂きますね♪

さて、今回の登場人物はかなり変わった方々ばかりです。
アクションも盛り沢山です!多分冒頭の場面で
びっくりされちゃう方も多いのでは・・・すごすぎて笑えます(笑)
かなり客席からも笑いが起こっていました。
このシーンの愛佳ちゃん注目して見て下さいね。
すごいです。からだ張ってます。
おもわず「もっとやれ~」と心の中でエールを送った私です。あははっ

実は今回、私が注目していたのは愛佳ちゃんと同期の清水圭吾さんでした。
前回アトリエ公演『焼けた花園』ご出演でしたが、台詞の無い役でしたので
彼の伸びやかな声を聞くことが叶わず
今回やっと卒業公演『カノン』以来、清水さんのお芝居を拝見できました。
真面目だけどちょっとアウトサイド的な要素や笑いの要素もある
彼のユニークな演技は、研修科の発表会の回を増すごとに上達されて
とても気になる存在でした。
準座員に昇格された時は、とても嬉しかったです。

今回、この作品の美術は奥村泰彦さん。この方は
H.H.G上演作品で有名な『約三十の嘘』の土田英生さん率いるMONOの
役者さんでもあるそうです。そんな多彩な奥村さんの
ちょっと面白い背景に注目してみてくださいね。
夜空がとてもきれいです♪

前回研修科生の発表会で拝見した同じ鈴江さんの作品
『家を出る』で感じたのですが、今回も根底にあるのは『死』です。

けれども死を意識したお話であるにもかかわらず
登場人物達は、はるかに元気が良くてぶきっちょで
人生の息吹を感じられるほど、威勢がよくて清清しい人達です。
そして大きな悩みや問題を抱える彼ら・・・
愛すべき彼らの悩みに思わず頷いてしまう
そんな自分が可笑しくも愛しくなる素敵なお話です。

そうそう!!登場早々、噴出しそうになったのは粟野史浩さんの爽やかな
笑顔と佇まい。これはなかなかgood job!笑えます!
いえいえ素敵ですよ(笑)
そしてわたしの好きな塩田朋子さんのセクシーさも
かっこよくって小気味がいいです。
若手とベテランの俳優達のバランスがとても良いのでとても楽しいです。
他にも書きたい事が一杯ありますが、
やっぱり、ネタばれになりそうなので、、、次回再見した時は
ちゃんと書きます!はい(笑)

前回言葉の面白さをお伝えしましたが、対話がかなりユニークです。
音楽の無いミュージカルのような、言葉のマジックにはまりつつ
「あ.うん」の呼吸で、息の合った役者達の言葉のコーラスを堪能してみて下さい。これはライブならではの面白を味わえますよん♪

~2/4(日)まで  in 紀伊國屋サザンシアター(新宿南口)
by berurinrin | 2006-01-28 01:03 | 文学座観劇感想