文学座付属演劇研究所研修科発表会『天保十二年のシェイクスピア』

文学座付属演劇研究所研修科発表会『天保十二年のシェイクスピア』
                                 in  文学座アトリエ(5/3)

作     井上ひさし
演出    松本祐子
協力    文学座演出部
殺陣    渥美博

天保時代。下総の国。清滝という宿場町を舞台に陰謀と欲望の世界が繰り広げられます。
この宿場を牛耳っていた鰤の十兵衛が隠居を決意します。
この鰤の十兵衛にはお文、お里、お光という三人の娘がおりまして
彼女らに財産を分けようとしますが、お文とお里の美辞麗句に騙され、
何も答える事が出来なかったお光を追い出してしまいます。
そして、お文とお里の強欲権力争いから始まり
醜い姿で周りを混乱させる悪党・佐渡の三世次が現れ大きな騒動へと・・・

研修科生をも巻き込んでのシェイクスピア祭!本当に祭りらしい舞台でした。
なんせシェイクスピア作品の全37作品に登場するさまざまな主人公達が
日本の小さな宿場町に集結しちゃうんですもの
その上、有名なエピソードがちりばめられちゃっているので
そりゃあっちでぶつかりこっちでぶっつかりっと
喧嘩と祭りは切っても切り離せないのは江戸っ子でしたっけ?!
しゅっぱなから若いエネルギーのぶつかり合い、火花を散らす彼らのすさまじいパワーをひたすら放ち
舞台の最後尾で拝見したのですが、彼らが動くと客席がその振動で揺れるという
圧倒されまくりの3時間強の舞台でした。
本来は4時間越えの舞台だそうですが、4時間越えたら、たぶん客席が持たなかったかもしれません
彼らのパワーを受け止めるだけの許容が、果たして自分に持てたかと
そんなそんな熱い舞台でした。
色んな意味で彼らに要求された課題はハードル高く、目の前に映る彼らの姿に至るまでの過程は
非常に過酷なものだったと思います。
祐子さんの演出に食らいつく…厳しかったんだろうなぁ…
でも、なんか吹っ切れたかのようなカーテンコールの彼らの笑顔の美しいこと
ほれぼれと見惚れてしまいました。

それにしても皆さん、歌にしてもダンスにしても立ち回りにしても上手い!
とくに女性は着物の着こなしもこなしていて驚きました。
男性は、ハードなアクションだけに着崩れしちゃうのがちと残念ですが、でもでも大奮闘でした。
本当に皆様お疲れさまでした。
良い舞台をありがとうございます!!

この作品は2006年秋に研修科発表会で上演されています。
当時のキャストから現座員の配役をUpしときますね(A.Bキャスト混在しています)

お里 渋谷はるか
尾瀬の幕兵衛 藤側宏大
真岡の老婆 鈴木亜希子
佐原の老婆/お冬 牧野紗也子
川越の老婆/飯炊きのおこま婆 吉野実紗
八王子の老婆 荘田由紀
ぼろ安/笹川の繁蔵 山森大輔

今回は、フラットな舞台でしたが、前作では両側に桟敷席が設置されて
芝居小屋風なこれまた臨場感たっぷりな舞台でした。


5/2(金)~5/4(日) in  文学座アトリエ

 



by berurinrin | 2014-05-04 21:53 | 文学座観劇感想