劇団銅鑼公演NO.45『女三人のシベリア鉄道』

劇団銅鑼公演NO.45『女三人のシベリア鉄道』 in 俳優座劇場(3/16)

脚本 森まゆみ
演出 野崎美子
美術 佐藤朋有子
照明 鷲崎淳一郎

作家・森まゆみさん(馬淵真希さん)は、友人のアリョーナ(タチアーナ・モクリェツォークさん)を伴って
シベリア鉄道に乗り込んでいます。
森さんは明治から昭和にかけて日本を代表する三人の女性作家、
与謝野晶子さん(長谷川由里さん)、中條百合子さん(中村真由美さん)、林芙美子さん(佐藤響子さん)が
シベリア鉄道に乗って旅をした姿を追っていたのでした。
深夜、一人になった森さんの前に7人の子供を置いて夫のいるパリに向かうという与謝野晶子さんが
現れます。この出来事を機に
森さんは彼女たちと不思議な時間を過ごすことになります。

いやぁ~原作読んどきゃよかった
だって、三人の人物まともに知らない無知な自分。
作家の森さんもわたしにとって未知な人だったのです。
なので、シベリア鉄道の終着地パリまで
ロードムービーを観てるかのような感覚で拝見してしまいました。
本当はきっと深いはずなんですけど…完璧勉強不足ですm(__)m
そんなスキマを一緒に観劇した鑑賞会の旅好きな先輩たちのお話で救いが…
始まる前に紗幕にロシアの地図が映し出されておりまして
その地図を観ながら、ロシアに行った話をして下さいました。
「スチュワーデスさんが、すごい体格でね~まいっちゃったよ」とか
社会主義が崩壊するコルバチョフさんの時代だったそうで
テーブルの下でホテルに備蓄してあったキャビアの取引をした話とか(これたぶんアウト話ですよね)
ほとんど芝居とは関係なかったけど、空気感とかなんか伝わってきてニンマリ(笑)

夜な夜なまゆみさんの前に現れる亡霊たち。
やっぱ自分たちを呼ばれてると感じるのでしょうか
それにしても昔の日本の女性はしたたかで強いものなのですね。
「子供が~」とか「一人で海外なんて~」「言葉が~」なんて意味をなしてない
好きなタイプの男性が目の前にいたら、自分からぐんぐん行っちゃったりして
素晴らしい…まわりにさんざん迷惑をかけてる感もなくはないけど…
とはいえ、自伝小説を自分で戯曲に直して、それも初戯曲…これは厳しい
作家が戯曲を書くと、場面転換が多すぎて
いったい何を伝えたいのかわからなくなってしまう事がよくあるんですよね。
悲しいかな今回も
次から次へと亡霊が現れてまゆみさんと自分たちの過去を話して、原発問題から
将来まで討論する場面では
話が大きすぎてついていけなくなってしまいました。
過去を検証して未来につなぐ役目は、きっとまゆみさんにゆだねられてるはずだと思ったんですが
でもでも…と結論がでないことを前提にしても、言葉が複雑すぎた気がします。
まぁまぁ自分の勉強不足が悪いんですけど
その中でもいたるところに現れて印象的に演じ動くストーリーテラー的な
存在を演じた三田直門さんには救われた感じがしました。
それに紗幕を使ったシンプルなセットで、素早い場面転換を有効にしていたと思います。

さて、終演後はいつもように
呑みダチ(笑)のなおちゃんこと三田直門さんと制作のHさん、そして鑑賞会の先輩と
併設されているパブでハッピーアワー♪
ロシアに滞在されていたという演出の野崎さんも加わって
ロシア話で盛り上がりました(#^.^#)
でへっ
そだ、野崎さんが、このシベリア鉄道に乗って旅をした三人の女性たちの中で
中條百合子さんの波乱に満ちた人生に興味があると言っておられました。
確かにウィキぺディアをさらっとみてもすごい…



3/12(水)~18(火)まで 俳優座劇場







by berurinrin | 2014-03-23 14:28 | 観劇感想