オペラ宅急便シリーズⅦぎゅぎゅっとオペラ『椿姫』

オペラ宅急便シリーズⅦぎゅぎゅっとオペラ
ヴェルディ『椿姫』<原語上演・ハイライト版)        in ヨコスカベイサイドポケット(3/1)
企画・演出  彌勒忠史
エレクトーン 清水のり子
ナビゲーター 彌勒忠史
主催・制作  公益法人横須賀文化財団

パリのヴィオレッタ(小川里美さん)の華やかなサロン。
真っ直ぐに愛を訴えるアルフレード(高田正人さん)の言葉に
拒絶しながらも彼女の心はいつしかアルフレードを愛するようになっていきます。
数ヵ月後、田舎でアルフレードと暮すヴィオレッタ。
生活は厳しくなり、ヴィオレッタはパリの彼女の資財を手放し生活資金としています。
それでもヴォレッタはアルフレードとの生活で満たされているようです。
が、それも長続きはしないもの…アルフレードの父ジェルモン(与那城敬さん)が
アルフレードとの別れを説得しにヴィオレッタの前に現れます。
身を切る思いで身を引くヴィオレッタ。
理由がわからず逆上するアルフレードは、ヴォオレッタを追ってパリに向かいます。

わたしのオペラ鑑賞の師匠・高田正人さまことだちょんさんがご出演のオペラです。
それもアルフレードですよぉ~
が、先日のNHKラジオ深夜便にご出演されただちょんさんが
「チケット完売です」って おっしゃっていたもんで。
あら残念って思っていた時に 行けなくなったお友達からチケットを譲り受け
急遽、拝見させて頂くことになったのでした。●じさんありがとうございます。

椿姫といえば、小デュマといわれる『三銃士』の作家で有名な
アレキサンドル・デュマ氏の息子さんが 書かれた『椿姫』が原作のオペラ。
わたしにとってデュマは小学生の時に『がんくつ王』を読んで以来てっぺんの作家で、
最近『ボルジア家風雲録』上・下(イーストプレス)が発売されて
うぉーとテンションがあがりました。嬉しかったけどいまさらだけど鈴木力衛さんの翻訳が恋しいなぁ~
あれ…フランスが舞台のフランス人の作家だけどイタリア歌曲なのね

舞台は、平台で中央にソファ、上手に花瓶があってヴィオレッタのサロンで赤い花が活けてありました。
この花をヴィオレッタが散らすと第2幕の別荘のシーンでは
床に散ってる花が、花壇に咲きほこるの花に見えたりして
少ない装置を照明と工夫でうまく見せてくれています。
でも何よりこのホール、天井が高くてめっちゃ音が良い!
そして伴奏はエレクトーンのみ。 これがバリエーションに富んだ音を奏でていて素晴らしい。
ナビゲーター役の白衣姿で、ヴィオレッタの主治医という設定で 彌勒さんが登場されて、
病の進行を検証と同時に回想という形で物語が始まります。

真っ赤なドレスを美しく着こなすヴィオレッタを演じられた小川さんと
これまたタキシードを着こなしたアルフレードを演じられただちょんさんとの コンビが
超美男美女で、うっとりさせる美しいカップルでした。
それに色を添えるのが、合唱団の皆様。
舞台と客席の間には、いくつかのテーブルがしつらえていて、
地元のアマチュアの合唱団の皆様が控え
あの有名な『乾杯』という歌曲を一緒に唄われての参加型オペラとなっておりました。

それにしてもなんて綺麗な旋律に溢れた作品なのでしょうか… きゅんとしちゃいます。
さてだちょんさんのアルフレード。 恋して、愛して、嫉妬して、後悔して、絶望してと
愛のみに真っ直ぐ突き進む青年を 歌うというか一人の役者として見てしまうほど、
細やかに演じておられました。
ヴィオレッタからの別れの手紙にへなへなと崩れ落ちる姿や
再会の喜びからラストのヴィオレッタの死のシーン。
彼はヴィオレッタを失った明日はどう生きていくのか?と考えずにはいられない
身体全体からヴィオレッタを渇望している狂気さえ見える瞬間がありました。
思わずぐっと涙がつつーっと…(ここんとこはだちょんさんに内緒に、ハズカシイ)
いやぁ、最高の時間を頂きました。
終演後「チケット頼まれてないよねぇ~」と、開口一番の相変わらずお茶目なだちょんさん(笑)
そこにはアルフレードの狂気の瞳は見出せず、
明日も元気な日常が待ってるんだなぁ~と 心ひそかに安心したのでした 。

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3/1(土) in ヨコスカベイサイドポケット
by berurinrin | 2014-03-02 15:20 | オペラ