横浜演劇鑑賞協会第264回観劇会・文学座公演『くにこ』

横浜演劇鑑賞協会第264回観劇会・文学座公演『くにこ』 
                           in 神奈川県立青少年センター(1/7) 

作   中島淳彦   
演出  鵜山仁
美術  石井強司
照明  金英秀

父・向田敏雄さん(角野卓造さん)、母・せいさん(山本郁子さん)との間には
長女・邦子さん(栗田桃子さん)を筆頭に
保雄さん(亀田佳明さん)、柚子さん(上田桃子さん)、和子さん(太田志津子さん)の四人の子供たち。
そして敏雄さんの母・きんさん(塩田朋子さん)の7人家族。
度重なる転勤先の地・鹿児島での生活も慣れた頃に、再び父の転勤で高松へと・・

そんな生活の中で邦子さんは、しっかりもので賢くて・・だけど、つい思った事を口に出してしまう
おっちょこちょいな一面を持っています。
家族の温かい環境、取り巻く周りの人たちの交流の中で少女期から大人へと成長していく邦子さん。
人との出会い、様々な経験が、邦子さんの人生の大きな転機へと導いていくようです。

横浜は『殿様と私』以来の文学座公演。
そして『月夜の道化師』以来の鵜山さんの演出作品であります。
事務局長から『くにこ』について言いたいこといっぱいあるでしょうって言われて
推薦文を書かせていただきました。

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例会を前に、第一回打ち合わせ会では鵜山さん。また、役員の会議にはヒロインくにこさんを
演じられた栗田桃子さんが事務局にいらして下さり、貴重なお話をして下さいました。
また今回のツアーに向けての八王子にて舞台稽古を公開して下さったもんだから
欲張りの私は、横浜公演を待てずに観に行っちゃった可児市文化創造センター(*^^*)
可児では、文学座大好きな方と再会もあったり、帰りの電車では大阪に向かわれるキャストの
方々と偶然同じ車両に乗り合わせてしまい、名古屋まで楽しい道中となりました。
(あっ鵜山さんは来られませんでしたが…)

さて、今回の『くにこ』。
初演から大きく生まれ変わった再演、そして細やかに変化された再再演。
何役も演じられる俳優陣の役のふり幅が大きくなって、より個性的に演じられています。
なので個々の役がふっくらと、また不思議なつながりが浮かんで来る気がしました。
大きくラストも変更となり、今後のくにこさんの作家としての未来をみんなで見守っていく…
そんなみんながこれからのくにこさんの作品群の中に彩を添えていく…
音楽と共にどきどきな感じのラストです。
不思議なつながりというのは
たとえば、女性にだらしない男性は角野さん、不倫系に走る女性は塩田さん。
くにこさんの年代を通しての友人代表は鬼頭典子さん。何か抜けている弱い男性は関輝雄さんってね
そんな個性溢れる大きな柱のなかで、もがいて揺れ動く、くにこさんの日々の生活…
書かずにはいられなくなる衝動というのが、わかりすぎる気がします。
家族の話なのですが、溢れるエピソードが、作家になるのは必然だったのかなぁ~と
思ってしまうのです。
横浜公演は終わっちゃったけど、また観たい…くにこなのでした。

公演当日は、目下、掛け持ちお稽古なうの鵜山さんも駆けつけて下さいました。
初日の夜は、出演者全員&鵜山さんが参加されての
近くの居酒屋での交流会がありました。
横浜公演は、今年ツアーの初日でもあり壮行会を兼ねて大いに盛り上がった夜なのでした。

そだ、鵜山さんジャケットの下に赤いダウンベストを着ておられましてチラ見せ(笑)ん?!
上田桃子さんが「還暦祝いでプレゼントしたんですよ」って(^◇^)
なんか戦隊モノのキャラクターのようにかっこよく決まって着こなしておられました♡

1/7(火)~9(木)まで 神奈川県立青少年ホール

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by berurinrin | 2014-01-26 17:16 | 文学座観劇感想