文学座有志の会 nori-mading『櫻の木の上 櫻の木の下』公開稽古

光州平和演劇祭 正式招聘作品
文学座有志の会 nori-mading『櫻の木の上 櫻の木の下』公開稽古
 in 新モリヤビル1F(5/3)

企画・制作 鬼頭典子
作       山谷典子
演出     坂口芳貞

卒業式を目前にしたある女学校の音楽室。
ここから中庭の桜がよく見えます。見事な桜の木ですが、校舎の建て替えの為に
近い将来に伐られてしまうそうです。
ある日、桜の木の下で何かを探している中島前校長(三木敏彦さん)の姿がありました。
土の下から小さな瓶を見つけ、手にしたとたん・・・
ピアノの音が教室から聞こえてきます。それは「美しき青きドナウ」のピアノの調べ。
弾いているのはモンペ姿の音楽教師・佐々木智愛先生(鬼頭典子さん)
聴いている中島前校長に声を掛けたのは、事務員をしている母・よしさん(増岡裕子さん)。
呼びかけに答えるのは、7歳の少年・・・中島前校長の姿でした。

開始前に今回の企画・制作をされた鬼頭さんからご挨拶がありました。
遡れば鬼頭さんが 文化庁派遣在外研究生として韓国に留学していた去年の11月ごろのお話。
光州で行われる平和演劇祭に日本から出品できる作品が、あるかどうかと聞かれたそうです。
11月のお話で5月の公演・・・劇団レベルでの上演では、あまりにも日数が短すぎる・・
ならば・・自分たちで出来る芝居でなら・・・という話で立ち上がった企画だそうです。
けれども、なかなか厳しい状況で・・まあぶっちゃけお金が・・ということで
目標額!上回ったそうです!!やったねっ!!
とはいえ、現地での状況を慮って
今回は蛍光灯の明かりの下、有り合わせの小道具を用いての公開稽古となりました。
でも、逆になかなか稽古場を見学する機会ってないですよねっ
出番を待つもしくは出番を終えた俳優の表情を垣間見れるなんて贅沢な時間です。
暗転って、暗転にならないので、そんな所の舞台の動きなんかも新鮮(*^_^*)

さて今回の上演にあたって、演出、キャストもオール文学座に変更され、
新たな座組みでの公演です。
かなり後半の台本の手直しが行われていました。
上演時間も20分ほど短縮されたそうです。
前回よりも作家の思いが整理され、すっきり言葉が入ってきます。
初演時の年齢設定が少し上がっていて、逆に人間関係がはっきりした気がします。
特に思ったのは、現代の40代の教師を演じられた加納朋之さんと
終戦間近の40代の教師を演じられた高橋克明さんの対比が面白かったですね。
二人の肉体と言葉を通して語る姿は、余りにも彼らの取り巻く環境が違いすぎる・・
そんな男性目線の姿も描く事ができる・・作家の成長ぶりも垣間見れます。
本に俳優陣の体温がしみ込んで、演出家、スタッフが膨らみを持たせて
出来上がった目の前の芝居・・・まさに信頼関係がなせる技!
ぐっと気持ちが伝わってくる・・良い時間を過ごすことが出来ました。

もう間もなく月曜日に韓国に出発されるそうです。
色んな意味で、やっちゃって下さいね!
あ~克明さん!マッコリ呑みすぎないで下さいね(笑)

でもまだ、あと公開稽古は1回ありますョ!!
公開稽古希望の方、ご賛同いただける方は→キャンプファイヤー
(初期登録が必要になります)にてお手続きをお願いいたします。
寄付金額に応じて特典があります。(公開稽古見学は、3,000円以上となります)

詳しくはリンクさせて頂いてます山谷典子さんのブログIl est quatre heures.へお願いいたします



公開稽古 5/3(木)、4(金)共に19:00、6(日)15:00
by berurinrin | 2012-05-04 19:51 | イベント