tptフューチャーズプログラム2010『コレクション』

tptフューチャーズプログラム2010
Pinter WAVE!work in progress『コレクション』inBankART StudioNYK 2Aギャラリー(10/15)

作     ハロルド・ピンター
訳/演出 広田敦朗

ハリー(山森大輔さん)が、電話に出た相手は見知らぬ男・ジェームス(島村勝さん)で
ハリーのマンションで同居しているデザイナーのビル(宮園康秀さん)宛てに掛かってきたのでした。
その翌日、強引にハリーのマンションに押しかけたジェームズは、彼の妻・ステラ(夏川永聖さん)から
ビルと浮気をしたと告白され真実を確かめに来たのでした。
けれどビルの口から出た言葉は、ステラの話と食い違うばかり・・
また心配したハリーがステラの元を訪ねますが、ステラの口から出た言葉もまた違う・・
一体、ステラとビルの関係は・・

地元です(笑)
会社から、徒歩圏内で劇場に来れるなんて嬉しいっ!・・んですけど
去年の3月にやはりこの場所で『醜い男』を拝見したときに、
音の問題があったんですよ。
この建物は、元は倉庫として使われていて、剥き出したコンクリの壁にがら~んとした空間。
小さな足音や声も、ぐわわわ~んと共鳴しちゃって
演劇空間としては、かなりひどい状態なんです。
コンポラリーダンスやギャラリーには適していそうですけど
でも・・景色は最高!
建物の隣は、横浜港でみなとみらいの風景が見事。素晴らしいロケーションなんです。
この期間中、「朝倉摂展 アバンギャルド少女」という展覧会も開催中で
平日の夜にも関わらず、これもまた時間を掛けてゆっくり拝見することができました(徒歩圏内だし・・)

さて『コレクション』。
この朝倉摂さんの展示会の中の一角。猫の絵が書かれたアクリル板が吊る下がった場所と
実際に使われいる階段(私達も普通に使用してました)を使っての舞台。
シンプルかつ、お洒落な空間です。
でも・・いかんせん音が・・・・・。

登場人物は4人。
ハリーは、ビルの保護者というかパトロンのような関係で、そこにはもちろんビルに対して
ホモセクシャルな愛情もあるんですが、どうやらビルの嗜好は違うようで
そんな微妙な関係の中に入ってきたジェームズの存在によって心が乱れる・・
で、ジェームズが唐突に現れたように、ステラの前に現れるハリーを演じるのは
文学座の山森大輔さん。
スタイリッシュな演出というか・・つるんとした表情に無機質な俳優の動きに対して
彼だけが感情豊かな人間味のある人物に思えました。
でも、そうなると・・声が、ぐわわわわ~んと響いちゃって厳しい~(><)
やっぱこの場所は、演劇には向かないぞと
さて、そんな山森君は、
女の一生』では、終盤にガラス越しに一言も発せずに、にらみを効かした刑事さんを演じられました。
09年の文学座感謝祭では、若手の女優人に混ざってパラパラ踊ってました(笑)
鵜山仁さん♪演出の新国立劇場『ヘンリー六世・三部作』では、プロンプをされていたんですが
『ヘンリー六世・三部作』の台本を全て暗記したという努力の人でもあるんです。
お目がとても綺麗で色気のある優しい声の持ち主の山森君は、
次回『美しきものの伝説』に御出演です。ぜひ要チェック人物です!

この日は、客席にやはり『美しきものの伝説』にご出演の松角洋平さんに遭遇。
松角くんといえば『ヘンリー六世・三部作』の中で、数ある配役の中、第三部のヘンリー王に
付き添うエクセター公が印象的でした。
で、『ヘンリー』繋がりのお二人と終演後、せっかくならと横浜の夜を楽しみましょうと
「夜の海を見ながら、お洒落に飲みたい」という、松角君の言葉を完全無視して(笑)
お気に入りの居酒屋さんへ♪
さてその場所には、演鑑の先輩方もいて盛り上がらないわけは無い状態(笑)
美味しい料理とお酒★楽しい時間を過したのでありました♪

9/29(水)~10/17(日)まで in BankART StudioNYK 2Aギャラリー
by berurinrin | 2010-10-27 23:48 | 観劇感想