東京室内歌劇場41期第125回定期公演『不思議な国のアリス』

東京室内歌劇場41期第125回定期公演『不思議な国のアリス』 in ル・テアトル銀座(12/5)

原作 ルイス・キャロル
作曲 木下牧子
台本 高橋英郎・木下牧子
指揮 大勝秀也
演出 鵜山仁

ある晴れた昼下がり、アリス(里中トヨコさん)は、お姉さん(吉村美樹さん)と庭にいました。
お姉さんは読書に夢中。退屈したアリスは、四葉のクローバーを探しに散策中。
すると、「大変だぁ~」と大慌ての白うさぎ(猿山順子さん)と遭遇。
好奇心旺盛なアリスは、白うさぎの後を追いかけて、ウサギ穴へと・・
穴の中に閉じ込められたアリスは、笑い猫(大井哲也さん)と出会ったり、ドードー鳥(今尾滋さん)の
「ぐるぐる競争」に参加したり、会話する花たちに出会います。
白うさぎを追いかけて、公爵夫人(前澤悦子さん)のお茶会に紛れ込んだのは良いのですが
女王陛下(三橋千鶴さん)のクリケット大会に参加することになります。

久々のオペラで~す。うふっ楽しい(*^_^*)
ポップで可愛くて遊びが一杯詰まった面白い歌詞に心が躍るような楽しい音楽が乗っかって
ほーんと楽しい・超楽しい(笑)
こんな楽しいオペラって素敵じゃないですか♪あ~楽しい

子供の頃、祖父母の家に遊びに行くと必ず新しい本を用意してくれていました。
江ノ島で土産物屋を営んでいた祖父母は、日中は観光客相手に忙しいので
用意してくれた本は、一人の時間を潤してくれる子供心に嬉しいものでした。
『ひめゆりの少女』『アンネの日記』『モモちゃんとプー』『イソップ物語』『銀河鉄道の夜』・・・。
いったい次はどんな本を用意してくれるのか?想像できないだけに楽しみでした(笑)
そして思い出したのはディズニー版じゃない『不思議な国のアリス』
初めて、アリスに出会った時の記憶は定かではありませんが
今回改めて『不思議な国のアリス』に再会して、なんか、なんかすごい大きな大人の世界を
描いているというか、アリスの勇気と真っ直ぐな気持ち・・・
どっかに置いてきぼりにして忘れていた素直な心を思い起こさせてくれました。

前奏曲が始まると、舞台はカーテンが左右に開き緞帳が上がり、
斜幕が上がり・・・えっ?!舞台奥まで丸見え(笑)
照明機材が上下に動き、舞台機構をまるみせ状態。やばくないですか?いいのですか?(笑)
「手の内をぜーーんぶ見せた上で、不思議な世界を見せちゃうよ」なーんて
鵜山さんの挑戦を受けて立つぞぉ!
そんな幕開け・・・ところが、すべて手の内を見せてもらったはずが、びっくりの遊び心がいっぱい
決して大きな仕掛けはないのに、本当にウサギ穴が現れたり
映像を使って、ユリの花がその気持ちに合わせて花開いたり、アリスが大きくなったり小さくなったり
笑い猫の登場は、毎回びっくりしちゃいます。
おいしい(笑)キャラも炸裂で!(* ̄m ̄)プッ
なにか気に障る事が起こると「首をはねよ♪」と歌う女王さまと
「まーまーいいじゃないの」とフォローする王様(明珍宏和さん)の力関係が明確なコンビが最高だし
赤ちゃんをぶんぶん(爆)振り回す公爵夫人のキャラも可笑しい
帽子屋(布施雅也さん)が音を外して歌う「きらきら星」もてらいがあって笑えるし
意外と(笑)ロマンチストのジャック(近藤昌伸さん)の歌われる
「タラとカタツムリ」の歌曲が、奇想天外な不思議な歌詞に綺麗な旋律が、意外なほどに
しっくりと・・うっとりと・・そんな表現を使いたくなるような言葉遊びも満載!
楽しい一時を堪能したのでありました(笑)

この日は、初日★
カーテンコールでは、作曲家の木下牧子さんが舞台に呼ばれ
(実は、木下さんは通路はさんで、なんとお隣の席でした(*^_^*) )
次には、鵜山さんがぴゆーーんと、通路を駆けて舞台へ、いやぁかっこいい★★きゃぁきゃぁ
アリスと女王さまの間に入って拍手を浴びておられました。
鵜山さんに「カテコ姿の鵜山さんを拝見できて最高に嬉しかったぁ★」と言ったら
「ダメ出しは?(笑)」と、「いやいや・・(挨拶の)ぎこちなさが堪りません(笑)」
うふふっ

12/5(土)、6(日) in ル・テアトル銀座
*キャストはダブルキャストです。

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帰り道の横浜駅の地下街でアリスの靴下を発見(笑)
by berurinrin | 2009-12-06 14:30 | 観劇感想