<   2011年 03月 ( 6 )   > この月の画像一覧

文学座有志による自主企画公演・久保田万太郎の世界第9回公演・「坂部文昭一人芝居」

文学座有志による自主企画公演・久保田万太郎の世界第9回公演 
共同制作「坂部文昭一人芝居」   in 文学座アトリエ(3/26) 

作 久保田万太郎

『暮れがた』

演出 鵜沢秀行

浅草、三社祭の二日目。雨が降りそうなあやふやな天候夕方。
三味線屋さんが舞台です。
職人さんたちはお祭りムード。ご主人は寄り合いからお酒の席に流れていかれるようです。
留守を守る女房・おりゑさん(赤司まり子さん)の元へ、入れ替わりお客さんがやってきます。

お祭りの気分で、なんとも高揚しながらも二日目という、
気持ちの疲れというか余裕というか、祭りの終わりが近づいてくる一抹の寂しさとか
気合がありつつも、ぐたぁ~とした感じの男衆の匂いというか
体温が仄かに伝わってきます。
お祭りをバックに、下町の情緒が香る生活の一コマが描かれています。

ふっくらとして芯のある女主人おりゑさんは赤司まり子さん
着物姿の粋なこと・・美しいです。
どんな役柄もぴたっと嵌る素晴らしい女優さんです。
そんな赤司さんは『崩れたバランス』では、
雪の中を夫(岡本正巳さん)と、子育てを終え、
孫が生まれ人生を振りかえつつ歩く妻を演じられました。
子供のおみよちゃんにすっかり甘えられるお手伝いのおせんさんは、
増岡裕子さんが演じられました。
ふっくらした笑顔に鬘がとってもお似合いですね。
増岡さんは、『トロイアの女たち』滅亡したトロイアの悲劇の女たち・・コロスの一員でした。

おみよちゃんをおぶってお参りに行くおせんさんを
手伝うのは善次郎さんこと采澤靖起さんです。
今年、準座に昇格した采澤さん。とても綺麗な目をしています。
まだ着物に着られてる感はありますが、
これも回数を重ねていくうちに解決する問題だと思います。
きっと体が自然にしっくりくるもんだと思います。
次回作は、鵜山仁さん♪演出の(*^_^*) 『山羊・・・それって・・・もしかして・・・シルビア?
恵まれたスタートを後悔の無い様にチャレンジして下さいね
で、ぜひ采澤さんにご注目を~!!★

おりゑさんを「おばさん」と慕う祥太郎さんは、西岡野人さん。
以前は羽振りの良かった商売人のようでしたが、それは過去のこと。
ぽつり、ぽつりと苦労を語り」、好きなお酒を今まで我慢してして、
「お祭りだから」と、おりゑさんから勧められて頂く姿
「う~ん美味しいけど、いいのか自分?!でもしみるぅ~」と、葛藤しながら呑む姿
いいシーンですね。おりゑさんが、慈愛をもったまなざしが素敵でした。
今回は、なんていってものびくんの着物姿の美しくなった事に感動しました。
ここ最近は、久保田万太郎の会に毎回参加されています。
その成果がやっぱり形になって表れてくるもんなんですね(*^_^*)
劇団公演は『口紅~rouge~』の白塗りのチンドン屋さん以来のご出演。
次回のアトリエの会『にもかかわらずドンキホーテ』にご出演です。
観るたびにカッコ良くなってくる♪のびくんが楽しみです

お店に集う男衆は、源吉さんこと戸井田稔さん、美代蔵さんとこと岡本正巳さん
末吉さんこと木津誠之さん。
なんて贅沢な男衆たちの配置。台詞ではなく身振りやまなざしで情景が伝わってきます
穏やかで優しい雰囲気で犬派(笑)の戸井田さんは、自主企画『ピンクの像と7人の紳士』では
空き缶にたっぷりのお水を入れてのご登場(笑)紳士3を演じられました。
岡本さんは、『崩れたバランス』で赤司まり子さんのご主人を演じられました。
木津さんは『わが町』で、舞台となるグローヴァーズ・コーナーズの
歴史について語るウィラード教授を演じられました。

三味線の直しを依頼に来たのは、娘さん。可愛かったですねぇ鈴木亜希子さんです。
小銭入れからお金を出すしぐさが可憐でしたね。
あっこちゃんは、『美しきものの伝説』でサロメ女史こと
新聞記者の神近市子さんを演じられました。

女中さんは、金松彩夏さんです。
実は、金松さんについては、ちょっとまだわからなくて・・これからちゃんと見させて頂きます(><)

『一周忌』

演出 黒木仁

関東大震災後の浅草。
おきくさん(山本郁子さん)の元に川本さん(中村彰男さん)が訪ねています。
川本さんの死期が迫り病床にあったお兄さん(記憶がちょっとあやふや?!)の好物を
食べさせたいと、震災直後の物不足の中で苦心された話・・。
そこへ、お寺への行く為におきくさんの姉・おゑんさん(山崎美貴さん)が
迎えに来られます。
この日は、おきくさんのご主人の一周忌だったのです。

「うずらが食べたい」といわれ、苦心して食べさせたら
実は「ずずめ」で、食道楽だったお兄さんが
「うずら」と「すずめ」の見分けが付かなかったこと。と
でも見分けられなかったことで、兄の願いを叶えられたことの複雑さを語るのは
今は保険会社に勤める川本さんを演じられた中村彰男さん。
元は店を持つ商売人が震災により会社勤めとなった姿の居心地の悪さが
伝わってきます。
そんな彰男さんは、『ダーヴィンの城』不倫はするし、その不倫相手にDVしちゃうわ(><)
ちょっと怖かったニイミタケノリさんを演じられました。

ご主人の一周忌の当日に訪ねてきた川本さんの相手をされるのは、おきくさん。
山本郁子さんが演じられました。
自分を「すずめ」と表現したおきんさんの心情・・おとなしくて控えめなおきんさんの唯一の主張・・
郁子さんといえば『くにこ』のくにこさん(栗田桃子さん)のお母さん。
まさに温かくて優しい昭和のお母さん♪でした。
郁子さんの着物姿は、美しいですよね~。うんうん。
劇中、浴衣から外出用の着物に着替えるシーン。下着を見せることなく流れるように着替え
太鼓帯をするする~と、もう惚れ惚れしちゃいました。
着替えの手伝いをされる美貴さんの手つきも超自然!
美しいお二人の見せどころです。
あ~でもご自身は「まだまだなの」って・・・
おきくさんのお姉さんは、おゑんさんで、山崎美貴さんが演じられました。
おゑんさんは元芸者さんということで、粋な姉さん風でかっこよかったですね。
扇子の持ち方って色々あるそうで、手の角度とかあるそうですョ。
久保田万太郎さんの世界は、小物の所作も本当に細かいので
芝居だけではなくて、演技そのもの見どころ満載で、毎回とっても新鮮です。
そんな美貴さんは、『カラムとセフィーの物語』では、
セフィーのお母さんセレブなジャスミンを演じられました。
おゑんさんの旦那さまは、おきくさん贔屓の富蔵さん(笑)。人はこうまで笑顔を見せることが
出来るのでしょうか(笑)という位におきくさんに破顔されるのは関輝夫さん。
関さんは『くにこ』では「野ばら」を歌う校長先生他を演じられていました。


『草鞋をはいた』

作  福田善之

演出 鵜澤秀行

江戸で有名な鉄砲鍛冶職人が女性のことで、切傷事件を起こし
函館に逃げ、函館戦争に巻き込まれてしまいます。

エイコさんによる津軽三味線の音色と
坂部さんを挟んで、2面の切り絵によるさまざまな情景が加わって
紙芝居的なわくわく感と講談の迫力と、芝居のキレのよさ・・
あっという間の濃い1時間弱でした。
坂部さんというと『定年ゴジラ』では、企業戦士、各地の単身赴任で覚えた
様々な方言を使い分ける野村さんを演じられました。

この切り絵は、佐川和正さんの手によるものだそうです。
細やかで本当に綺麗でした。
ちなみにこの切り絵の照明のお手伝いは、中村彰男さん達でされたそうです。

終演後は、なんとなく自然な流れで、
いつもよく劇場で顔を合わせる皆さんとで文学座ファンの集いのような
親睦会のような、アットホームな楽しい時間を過ごさせて頂きました。
震災があって、演じる側、見る側・・いろんな考え、感想を交換できて
こんな時だからこそのとても貴重な時間を過ごせました。
こういう繋がりが、大事なのでしょうね

3/23(水)~27(日) in  文学座アトリエ
by berurinrin | 2011-03-27 17:00 | 文学座観劇感想

皆さんの一人でも多くのご無事を祈っております

大変なことが起こってしまいました

職場のある横浜の中区では、最大震度5強を観測したそうです。

事務所の壁には幾本かの亀裂が起きました。
何度も何度も揺れました。書類は飛び散り、コピー機がずるずると動きました。
わたしたちの馴染みでもあり
同僚の行きつけのスポーツクラブのある建物の天井が崩落しました。
仕事どころじゃなくて、TVをつけっつぱなし状態。
携帯や固定電話は使えず、衛星電話で上司が本社に連絡を取り合っていました。
机にヘルメットや緊急用の備品が並べられました。
怖かったです。
泣きたくなりましたが、女子の後輩たちが怯えていたので
何度も心を落ち着けるように自分に言い聞かせました。

自己責任において帰宅できるものは帰宅するように・・と指示がありました。
交通機関がマヒして、電車が一切止まっていました。復旧の目途は立ちません。
なのでタクシーやバス停には、長蛇の列が並んでいました。
高速道路などは交通規制が取られました。
国道は車で溢れ、満員のバスは、人の歩みと同じスピードで
途中のバス停に着いても、並んでいる全員が乗れる余裕はありませんでした。
約三時間程歩いて帰宅しました。
黙々と歩く人の流れに従いながら、バス通り沿いを歩きました。
道路沿いの飲食店では「トイレの用意があります」と書かれた
手書きのポスターを何度も見ました。
閉まっているガソリンスタンドでもトイレだけは明るく灯してありました。
アスファルトの隙間からごぼごぼと水が流れ出していました。
パトカーやガス会社、消防車のサイレンの音が途切れません。
どうやらボヤ騒ぎがあったらしく黒煙を見ました。
道沿いのコンビニの入り口では、休憩をされる方々の姿を見かけました。
途中に入ったコンビニの会計の際に、店員さんの温かい一言。
「くれぐれもお気をつけてお帰り下さい」
この日、私も何度もメールで打ち込んだ言葉です。

家族は無事でした。
歩いて帰宅できるだけ幸いです。
帰宅できずに会社に泊まった友人や同僚もいます。
横浜アリーナや駅の地下街、パシフィコ横浜が
帰宅できない方々に開放されたと聞きました。
私の部屋は、床に落ちた本やDVDやCDやらで足の踏み場がありませんでした。
そんな荒れた部屋のベットの上で、いつものように寝ている愛猫ベルの姿を見て
涙が出ました。
なんの変化のない普段のいつも通りの時間の大切さを改めて感じました。
人間たちは大丈夫でしたが、一時的に次女猫りんりんと末っ子長男猫の茶リン君が
ダメージを受けてしまいました。
りんりんは胃液を吐くし、茶リン君は、地震の度にベットの下に潜り込み
私の姿が見えないと、普段出さない高い声で鳴き続けていました。
今はやっと落ち着いたらしく、四肢を伸ばすだけ伸ばして熟睡しています。
安眠ができなかったようです。
この二日間家にこもって、ずっとTVを見ていました。
ほかに何も手につかない状態でした。
拝見するはずの公演は、東京都の意向で休演になりました。

安否を気遣う友人たちのメールの報告に胸を撫で下ろしています。
逆に心配してメールを下さった方々に心から感謝です。
大事な方もご無事との連絡を頂きました。
でも・・宮城県に住んでいる友人からの返信が来ていません。
心配しています。

自然の力の前に対して人間が如何に脆いものか・・
せめて私たちの精一杯の祈る心、信じる思い希望を勇気の糧にして
自分ができるささやかな行動を取らせて頂いています。

どうか、どうか
どうかあなたを愛する人達の元に帰れますように
助かってください。
心から皆さんの一人でも多くのご無事を祈っております
動物たちも家族の一員です。無事に飼い主の元に戻れますように

そして献身的に活動されてる皆様
どうぞくれぐれも御身を気をつけてください。
by berurinrin | 2011-03-13 18:40 | 日常

文学座ファミリーシアター『思い出のブライトン・ビーチ』のお知らせ 

全労済文化フェスティバル2011参加作品
文学座ファミリーシアター『思い出のブライトン・ビーチ』のお知らせ  

作  ニール・サイモン   

訳  鳴海四郎   
 
演出 望月純吉

日時 4/29(金・祝)~5/8(日)
   ★5/1(日)終演後アフタートーク
   ★5/5(木・祝)子供の日スペシャル(当日、お子様入場者にプレゼント♪)

出演 大滝寛、細貝光司、宮内克也
   
   金沢映子、八十川真由野、渋谷はるか、福田絵里
     
於  全労済ホール/スペースゼロ 

前売開始予定  3/26(土)
           

入場料  5.500円(4/29、5/2夜割 一般4.500円)
     以下、文学座、イープラスのみ取扱い   
     ユースチケット(25歳以下)3,800円 注)観劇当日」に年齢を証明するものを持参
     小・中・高生2,500円 注)中高生は要・学生証 
     以下、文学座のみ取扱い     
     新宿区民割引4.400円  注)免許証or保険証   
    

チケット取り扱い   文学座チケット専用0120-481034(10:00~17:30日祝除く)
              電子チケットぴあ0570-02-9999(Pコード409-719)
              イープラス http://eplus.jp(PC・携帯共通)
              文学座H.P http://www.bungakuza.com(Gettiiより)

問い合わせ:文学座  TEL.03-3351-7265(10:00~18:00日祝を除く)

子ども劇場★首都圏ツアー2011公演一覧でも公演されます

5/7(土)19:00全労済ホール/スペースゼロ
5/13(金)19:00王子・北とぴあさくらホール
5/14(土)18:00ルネこだいら 中ホール
5/15(日)18:00入間市市民会館
5/20(金)19:00神奈川県立青少年センターホール
5/21(土)18:30板橋区立文化会館大ホール
5/29(日)18:00小金井市民交流センター

お問い合わせ 子ども劇場首都圏
〒160-0022
東京都新宿区新宿3-35-5澤田第二ビル
03-3351-2131

ニール・サイモンの自伝的三部作の少年期を描いた作品です。
野球が好きで、作家志望のユジーン少年とその家族の感性豊かな瑞々しい日々の出来事が
綴られる・・じーんと温かくて切なくて、おかしくて・・
誰もが持ってる懐かしい思い出が蘇ってくるような素敵なお話だと思います。
楽しみですね♪
わたしは殆どアメリカ演劇を知らないのですが
以前、話題に載せたことがある・・学校をサボって充実した一日を過ごした時間を描いた
『フェリスはある朝突然に』というお気に入りの映画がありまして
その作品に主演したマシュー・ブロデリックが『思い出のブライトン・ビーチ』の舞台で
ユジーンを演じ。その後、戦争が始まり軍隊に入隊して訓練日々を過ごす青年期を描いた
映画『ピロクシーブルース(邦題『ブルースが聞こえる』)』でユジーンを演じました。
そんなこんなでお気に入りの作品なのです。
マシューについては、もっともっと好きな作品があるのですが、それはまた
いつかの機会に・・・
で、この一連の作品は「ニールサイモン戯曲集Ⅳ」(早川書房)に記載されています

c0023954_21354474.jpg

by berurinrin | 2011-03-06 21:40 | 文学座公演情報

文学座有志による自主企画『久保田万太郎の世界 第九回公演』

文学座有志による自主企画公演のお知らせ

久保田万太郎の世界 第九回公演

<「暮れがた」  演出 鵜沢秀行>

<「一周忌」   演出 黒木仁>

出演 赤司まり子、山本郁子、山崎美貴、鈴木亜希子、金松彩夏、増岡裕子、中村葵(子役)
   戸井田稔、関輝雄、岡本正巳、中村彰男、木津誠之、西岡野人

<同制作【坂部文昭一人芝居】「草鞋をはいた」>

演出 鵜沢秀行

出演 坂部文昭   
   エイコ(津軽三味線)

日時  3月23日(水)16:00

     24日(木)14:00

25日(金)14:00/19:00

26日(土)14:00/19:00

27日(日)14:00  

於  文学座アトリエ 

協力 文学座企画事業部

主催 万太郎の世界

前売予約開始  3/5(土)

チケット料金・税込 3000円(全席自由)

ご予約・お問い合わせ
  文学座企画事業部 TEL.03-3351-7265(10:00~17:30日祝を除く)

今回はちょっと趣向が変わっていますね。
季節の移り変わり・・ちょっと今日の景色が昨日までの風景と違って見えてくる
日が伸びたことを実感できる今の季節。
ちょっと日本の懐かしい雰囲気を感じてみませんか?!

             
by berurinrin | 2011-03-06 18:09 | 文学座公演情報

3月~の主な外部出演

★たかお鷹 『日本人のへそ』3/8~27 Bunkamuraシアターコクーン(こまつ座03-3862-5941)
上記作品公演には文学座支持会・パートナーズ倶楽部会員特別割引があります。
詳細→こまつ座 TEL 03-3862-5941へお願いいたします

他3/30,31シベールアリーナ(シベールアリーナ023-689-1166)4/16.17梅田芸術劇場シアタードラマシティ(キョードーインフォメーション06-7732-8888)4/20市川市文化会館(市川市文化振興財団047-379-5111)4/23パティオ池鯉鮒(パティオ池鯉鮒アートセンター0566-83-8102)
★高橋広司『愛と青春の宝塚』2/10~27青山劇場、3/3アクトシティ浜松、3/5松本市民芸術劇場、3/9イズミティ21、3/12熊本市民会館、3/19.20梅田芸術劇場、3/23北海道厚生年金会館、3/26.27愛知県芸術文化センター(コマスタジアム03-3202-8111)
★高瀬久男(演出)『冬の旅』3/17~23SPACE雑遊(アル☆カンパニー090-8846-5379)3/26、27川崎市アートセンターアルテリオ小劇場(川崎市アートセンター044-955-0107)
★原康義、瀬戸口郁、粟野史浩、藤側宏大『わが町』3/3~3/13俳優座劇場(俳優座劇場03-3470-2880)
★小林勝也、今井朋之『国民の映画』3/6,7(プレビュー)3/8~4/3パルコ劇場(パルコ劇場03-3477-5858)4/4~17森ノ宮ピロティホール(キョードーインフォメーション06-7732-8888)4/20~5/1神奈川芸術劇場(神奈川芸術劇場045633-6500)
★仲恭司、八十川真由野『舵 ふりだした雪』3/9~16六行会ホール(六行会ホール03-3471-3200)
★南一恵、大場泰正『わが町 可児』3/12~13可児市文化創造センター(可児市創造文化センター0574-60-3050)
★鵜山仁(演出)、金内喜久夫、神保共子『月にぬれた手』3/17~31(東京芸術劇場03-5985-1707)
★吉野由志子『邦楽ドラマ 浪花女』3/23~26紀尾井ホール(紀尾井ホール03-3237-0061)
★石橋徹郎『光の庭』3/29~4/3赤坂レッドシアター(東京スウィカ事務所03-6304-3906)
★川辺邦弘『母アンナの子連れ従軍記』3/19~27アトリエ春風舎(青年団03-3469-9107)
★富沢亜古『受け継がれゆくもの~伊勢物語抄』3/23滋賀県立文化産業交流会館(滋賀県立文化産業交流会館0749-52-5111)
★鵜山仁(演出)『炎の人』3/11~3/21サンシャイン劇場(無名塾03-3709-7506)
★渋谷はるか『カラスの国』3/17~23シアタートラム(世田谷パブリックシアターチケットセンター03-5352-1515)
★高瀬哲朗『もう戦争にはいきたくない~あるネジ工場の景色~』5/20~29下北沢駅前劇場(らくだ工務店
★松本祐子(演出)、浅野雅博『鳥瞰図』5/10~22新国立劇場小劇場(新国立劇場ボックスオフィス03-5352-9999)5/28兵庫県立芸術文化センター(兵庫県立文化センター0798-68-0255)
★山谷典子(作)、三木敏彦、加納朋之、佐川和正、太刀川亞希、山谷典子『櫻の木の上 櫻の木の下』3/24~29(双葉&(株)サイスタジオ事業部03-5375-1118)
★鵜山仁(演出)『旅立ちの詩集~モスクワからの退却』4/10亀戸カメリアホール(カメリアホールホール03-5626-2125)4/27~5/1本多劇場(加藤健一事務所03-3557-0789)
、5/3京都府立府民ホールアルティ(京都府立府民ホールアルティ075-441-1414)、5/5兵庫県立芸術文化センター(芸術文化センター チケットオフィス0798-68-0255)、5/7所沢市民文化センター(ミューズチケットカウンター04-2998-7777)
★若松泰弘(演出)『(題名近日決定)』4/30~5/1中目黒キンケロシアター(プラチナネクスト080-2035-4173)
★西川信廣(構成・演出)『チェーホフ・リハーサル』5/7~8中目黒キンケロシアター(プラチナネクスト080-2035-4173)
★外山誠二、佐川和正『東京原子核クラブ』5/20.21俳優座劇場(俳優座劇場03-3470-2880)
★川辺久造、大場泰正『シンベリン』5/27~29俳優座劇場(俳優座劇場03-3470-2880)
★今井朋彦『G・G・R』6/10~19天王洲銀河劇場(銀河劇場チケットセンター03-5769-0011)
★荘田由紀『嵐が丘』7/11~24赤坂RCTシアター(キョードー東京0570-064-708)、7/27~31梅田芸術劇場シアタードラマシティ(梅田芸術劇場シアタードラマシティ06-6377-3888)    
★渡辺徹『ゲゲゲの女房』9/29~10/7シアタークリエ(シアタークリエ03-3591-2400)

*お問い合わせは( )までお願いします
by berurinrin | 2011-03-05 23:26 | 外部出演

東京二期会オペラ『サロメ』

東京二期会オペラ劇場、オランダ“ネザーランド・オペラ”及び
スウェーデン“エーデポリオペラ”共同制作
『サロメ』劇全1幕原語(ドイツ語)上演 in 東京文化会館(2/23)
原作 オスカー・ワイルド
台本 ヘドゥッヒ・ラッハマン
作曲 リヒャルト・シュトラウス
指揮 シュテファン・ゾルデス
演出 ペーター・コンヴェチュニー

ここは王ヘロデ(片寄純也さん)の宮廷での宴会の最中。
招かれたユダヤ人たちは宗教論争を繰り広げ、皆好き勝手状態
そこへ囚われの預言者ヨカナーン(友清崇さん)の予言の声が響きます。
ヨカナーンの声に惹かれたのは、ヘロデ王の妻ヘロディアス(山下牧子さん)の
娘サロメ(大隅智佳子さん)。
ヨナカーンに興味を惹かれたサロメは、彼女を慕う衛兵隊長ナラボート(大川信之さん)に
頼んでヨナカーンを目の前に連れてこさせます。

今年お初のオペラでございます。
オペラを観るからには、ちょいとおしゃれして
十分時間を取って会場に入り、広々とした開演前のロビーの片隅で
ワイン片手にパンフをぺらぺら・・平日の晴れやかな午後の贅沢う~ん、素敵!
この日、観るのは『サロメ』です。
作曲家は、リヒャルト・シュトラウス・・そう、まさに加藤健一事務所で
上演中で超ラブリーな鵜山仁さん演出の『コラボレーション』。
シュトラウスを加藤さんが演じられていました。
当時は第二次世界大戦真っ只中、ナチスに翻弄されたドイツの偉大な作曲家。
『コラボレーション』では、ユダヤ人の作家・ツヴァイクと
共作オペラ『無口な女』を巡るお話でした。
そーいえば、劇中にシュトラウスがオペラの台本作家ホフマンスタールの死を
嘆くシーンがありましたが
そのホフマンスタールとの制作したオペラ『ナクソス島のアリアドネ』も
東京二期会で、それも鵜山さん演出♪で拝見させて頂いたのでした。

さて、序曲の余韻もなにも、すーっと幕が上がりお話が始まりました。
どうやら『サロメ』には前奏曲がないのですね。
舞台装置は、無機質な壁に覆われた一室。壊れかけ今にも崩れかけそうな天井。
どうやら核戦争が起こり出口の見えない部屋は、シェルターの内部のようです。
なのでちょっと近未来的で衣装も現代風。
「最後の晩餐」をモチーフにした長いテーブル。
ヘッドホンでノリノリの王ヘロデは、なんとシャ○中毒。
長いテーブルの下でうごめく男女・・、その女性・・
とっかえひっかえ男性を代えていく女性は王妃ヘロディアス。
召使もそれに習うが如く・・
本を読みふけるユダヤ人たちは一見大人しそうですが、
何か事が起これば弱者に群がり、むしゃ、むしゃと
その全てを喰らい尽くすかのような狂気とその先の闇を感じます。
この世で悪と呼ばれるモノが、
この出口の見えない小さな世界で繰り広げられています。
そんな世界で生きるサロメは、彼らの吐き気を催すような宴会の中でも
悠然と体を休めているようで・・
それらが全くもって日常の風景の一コマに感じられているのでしょう。
でも、そんな中、一人袋を被って彼らと隔たれているのは、
囚われた預言者ヨナカーン。袋をはずされ、その素顔を見せたとき・・
サロメは、ヨナカーンに恋をします。
けれどもヨナカーンは、はっきりすっぱりサロメを拒否するのです。
そりゃそーなんですが、「汚らわしい」とサロメに言いつつ
ヨナカーンも清廉潔白な青年とも違う・・
サロメが王様の前で踊る有名な「七つのベール」のダンス
そのご褒美としてヨナカーンの首を欲しがるサロメが
渋るヘロデ王に必死に頼んでいる最中に、母ヘロディアスがヨナカーンを誘惑しちゃって
いやだよ~って避けつつも受け入れるヨナカーン。
このシーンは、かなり衝撃的・・だってヨナカーンが、ひゃ~びっくり仰天ですよ。
「そんなぁぁ~、あたしが一生懸命お父さんに首を頂戴って言ってる間に
ママとヨナカーンが!!不倫なんて、そんなアホなぁ」と、
そりゃあ、恋い焦がれる相手と母親の不倫現場を目撃しちゃうんだから・・

首を切り落とされて、ヨナカーンの首を抱くサロメの側に立っているのは
全てのしがらみから抜け出したかのような復活したヨナカーン。
ここからはちょっと現実からは離れた空間、ヨナカーンとサロメの
二人だけの誰も入ることの出来ない世界のお話。
ヨナカーンとサロメは初めて笑顔を交わして、
二人は軽やかに今まで出口が見えなかった世界から軽々と出て行きました。
このラストのサロメのアリアが本当に感動的で、
今まで見せられた全てのおぞましい場面が
清められるような繊細で美しい愛情深い歌声に、鳥肌が立ちました。
そして最後に二人が消え去る寸前「あの女を殺せ!」と客席から突然男性が叫ぶのです。
これもまたびっくり、私たちは単なる観客ではなく、彼らの立会人。
そう・・同じ劇場という空間の中で、彼らと運命共同体だったなんて・・・。

この日は、終了後に演出家コンヴィチュニー氏のアフタートークがありまして
コンヴィチュニー氏は、オペラで大事なものを順に挙げられました
1番は音楽。2番は歌詞。この二つは変えない。そして3番目はト書き。
100年前に、この作品が上演された時の観客の驚きを
現代の観客が観た時の驚きに置き換えるためにト書きを全部変えたと
おっしゃったコンヴィチュニー氏。
本当に驚きましたf(^_^;)
この作品は、賛否両論思いっきりあるようで・・演劇でもそうですが
芸術の世界は、みんながみんな同じ感想を持つことほど
気持ちの悪いことはないので、逆にいろんな世界を自由に見せてもらえる
そんな幸せを噛み締められた一日でありました。

さて、本当に久々の二期会のオペラ。
もちろんお目当ては、私のオペラ鑑賞の師匠・高田正人さんことだちょんさん!
だちょんさんは、5人のユダヤ人のお一人。
あんな事やこんな事をしちゃって、いや~んのびっくりでございました。
そこんとこやこの感想で興味を持って頂けた方は、ぜひだちょんさんのブログを
訪れてみて下さい。面白いですよぉ~
コンヴィチュニー氏の演出の解釈について、とってもわかりやすく解説して下さっています♪
うたうひとDACHONの人生奮闘記
だちょんさん今回も色々ありがとうございました。

これは、偶然ご一緒出来たkanoちゃんと近くの喫茶店で
飲んだパンダラテ♪美味しかった~
c0023954_14415974.jpg


2/22(火)~26(土)まで in 東京文化会館
by berurinrin | 2011-03-04 23:39 | オペラ