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俳優座プロデュースNO.85『家族の写真』

俳優座プロデュースNO.85『家族の写真』 in 俳優座劇場(10/28)

作   ナジェージダ・プテゥーシキナ
翻訳 大森雅子
演出 鵜山仁

古風な調度品に囲まれたアパートの一室。
年老いた母ソフィア(中村たつさん)と娘ターニャ(日下由美さん)は二人暮らし。
自分の死期が近いことを感じるソフィアは、ターニャを一人残して
死ぬ事が何よりも心残り・・ぜめて恋人がいたら・・
そんな時、偶然にアパートの部屋を間違えて
現れたのはイーゴリ(石田圭祐さん)
母を気遣うターニャーは、ついイーゴリを婚約者としてソフィアに紹介してしまいます。

初演、再演、そして再々演!!
毎回ながらこの作品を観ると、とっても優しい気持ちになります。
なんか最近の世の中、殺伐としてるじゃないですか
なんとなーく年齢的に孤独感を感じたり
つい本屋さんで「おひとりさまの・・・」とか、そんなタイトルが気になっちゃって
手によってパラパラしちゃう、そんな日々の生活のひとコマ中。
わたしだって色々あるんですよf(^_^;)それなりにね(笑)

登場する4人の人物もそれぞれ孤独を感じています。
それがひょんな事から魂が寄添い一つの絆が生まれていく過程。
このお話は、大人のおとぎ話として一時の夢を見ることができます。
疲れた時、寂しい時・・このお話は、わたしにとって心の特効薬になります。
きっと私だけじゃなくて、疲れた心に寄添って優しく癒してくれるはず・・
ぜひ色んな方に観て頂きたいです。

文学座からは、初演からご出演されてる石田圭祐さん。
愛しい”はりねずみ”ちゃん(笑)を訪ねて、ひょんなことからソフィア母子と
関わってしまうお茶目なイーゴリ。
あまりの居心地の良さに「(お腹が)痛い、痛い(ここに)居たい(笑)」なんて
もう愛嬌たっぷり、おとぼけて可愛い素敵な紳士です。
アトリエ60周年記念公演『トロイアの女たち』では、
妻ヘレネ(松岡依都美さん)を奪還しに来たスパルタの王・メネラオスを演じられてました

初日のこの日、ご好意で初日乾杯に声を掛けて頂きました。
『東京原子核クラブ』が、例会作品として横浜で上演されて
以来、制作のほっこり笑顔のHさん、前説も素敵なMさんにはお世話になっています。
「美味しい♪」とビールを飲んで満面の笑顔のたつさん♪
本当に可愛らしい(失礼ですが・・)方です
たつさんについて「益々元気にお若くなる。10年後も楽しみ」と
超ロングラン(笑)を予感させる?!鵜山さんが、ご挨拶されてました。
たつさんや石田さんに限らず、皆様の息がぴったりで、言葉も艶っぽくて・・
そのノリの良さに観ていて幸せ気分でした。
特に、たつさんのころころ変わっていく(笑)決め台詞には、思い出しても!(* ̄m ̄)プッ

「実は『トロイアの女たち』観れなかった」と、鵜山さん。
あ~「観たい観たい」と、おっしゃっていたんですけど・・残念でした・・・お忙しいですもんねぇ~
そんな鵜山さんに「つめたいからっ~」と豪快に笑う石田さん。

この作品は、東京公演のあと~12/18まで東北地方を巡演されます。
心が辛くなったら癒されに、いずれかの地へ観に行こうかなぁ~と言ったら
「おいで、おいで」と、たつさん
ターニャがソフィーの思いを実現できるように
わたしもたつさんの声に抗えな~い(^^)/ ・・まじ行きそうです(笑)

10/28(木)~11/3(水) in 俳優座劇場
by berurinrin | 2010-10-31 19:57 | 観劇感想

『シェイクスピア・コンペ』

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すでに帰りの新幹線。
『ヘンリー六世』のお話しをメインに鵜山仁さんが演出されたり、観たり触れたりしたシェイクスピア作品について語って下さった充実した内容でした。
『ヘンリー六世』懐かしい…
by berurinrin | 2010-10-30 21:38 | 日常

遠征中

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遠征中です
夜まで観光します
目的は憧れの土地、飛鳥です★
それにしても爪、いつもにもまして派手…。
by berurinrin | 2010-10-30 11:24 | 日常

tptフューチャーズプログラム2010『コレクション』

tptフューチャーズプログラム2010
Pinter WAVE!work in progress『コレクション』inBankART StudioNYK 2Aギャラリー(10/15)

作     ハロルド・ピンター
訳/演出 広田敦朗

ハリー(山森大輔さん)が、電話に出た相手は見知らぬ男・ジェームス(島村勝さん)で
ハリーのマンションで同居しているデザイナーのビル(宮園康秀さん)宛てに掛かってきたのでした。
その翌日、強引にハリーのマンションに押しかけたジェームズは、彼の妻・ステラ(夏川永聖さん)から
ビルと浮気をしたと告白され真実を確かめに来たのでした。
けれどビルの口から出た言葉は、ステラの話と食い違うばかり・・
また心配したハリーがステラの元を訪ねますが、ステラの口から出た言葉もまた違う・・
一体、ステラとビルの関係は・・

地元です(笑)
会社から、徒歩圏内で劇場に来れるなんて嬉しいっ!・・んですけど
去年の3月にやはりこの場所で『醜い男』を拝見したときに、
音の問題があったんですよ。
この建物は、元は倉庫として使われていて、剥き出したコンクリの壁にがら~んとした空間。
小さな足音や声も、ぐわわわ~んと共鳴しちゃって
演劇空間としては、かなりひどい状態なんです。
コンポラリーダンスやギャラリーには適していそうですけど
でも・・景色は最高!
建物の隣は、横浜港でみなとみらいの風景が見事。素晴らしいロケーションなんです。
この期間中、「朝倉摂展 アバンギャルド少女」という展覧会も開催中で
平日の夜にも関わらず、これもまた時間を掛けてゆっくり拝見することができました(徒歩圏内だし・・)

さて『コレクション』。
この朝倉摂さんの展示会の中の一角。猫の絵が書かれたアクリル板が吊る下がった場所と
実際に使われいる階段(私達も普通に使用してました)を使っての舞台。
シンプルかつ、お洒落な空間です。
でも・・いかんせん音が・・・・・。

登場人物は4人。
ハリーは、ビルの保護者というかパトロンのような関係で、そこにはもちろんビルに対して
ホモセクシャルな愛情もあるんですが、どうやらビルの嗜好は違うようで
そんな微妙な関係の中に入ってきたジェームズの存在によって心が乱れる・・
で、ジェームズが唐突に現れたように、ステラの前に現れるハリーを演じるのは
文学座の山森大輔さん。
スタイリッシュな演出というか・・つるんとした表情に無機質な俳優の動きに対して
彼だけが感情豊かな人間味のある人物に思えました。
でも、そうなると・・声が、ぐわわわわ~んと響いちゃって厳しい~(><)
やっぱこの場所は、演劇には向かないぞと
さて、そんな山森君は、
女の一生』では、終盤にガラス越しに一言も発せずに、にらみを効かした刑事さんを演じられました。
09年の文学座感謝祭では、若手の女優人に混ざってパラパラ踊ってました(笑)
鵜山仁さん♪演出の新国立劇場『ヘンリー六世・三部作』では、プロンプをされていたんですが
『ヘンリー六世・三部作』の台本を全て暗記したという努力の人でもあるんです。
お目がとても綺麗で色気のある優しい声の持ち主の山森君は、
次回『美しきものの伝説』に御出演です。ぜひ要チェック人物です!

この日は、客席にやはり『美しきものの伝説』にご出演の松角洋平さんに遭遇。
松角くんといえば『ヘンリー六世・三部作』の中で、数ある配役の中、第三部のヘンリー王に
付き添うエクセター公が印象的でした。
で、『ヘンリー』繋がりのお二人と終演後、せっかくならと横浜の夜を楽しみましょうと
「夜の海を見ながら、お洒落に飲みたい」という、松角君の言葉を完全無視して(笑)
お気に入りの居酒屋さんへ♪
さてその場所には、演鑑の先輩方もいて盛り上がらないわけは無い状態(笑)
美味しい料理とお酒★楽しい時間を過したのでありました♪

9/29(水)~10/17(日)まで in BankART StudioNYK 2Aギャラリー
by berurinrin | 2010-10-27 23:48 | 観劇感想

『カラムとセフィーの物語』アフタートーク

カラムとセフィーの物語』のアフタートークに参加してきました。

参加メンバーは出演者全員と音楽を担当された芳垣安洋さん、高良久美子さん。
演出された高瀬久男さんです。
司会は、ハドレー家の秘書サラとノート人でカラムの同級生シャニアを演じられた添田園子さんです。

まずは、ご出演者紹介ということで
お一人づつ演じた役名の説明と自己紹介から始まりました。
「アル中のジャスミン(笑)を演じました」と、山崎美貴さんの一言が爆笑を誘い。
詳しく役名と役柄をお話してくださって、その上、この日はアトリエ記念Tシャツ(もう買われましたか?!)
のお当番で、後で「藤側宏大さんと販売コーナーにいます!」なんて完璧かと思われた挨拶で、
ご自分の名前を言うのを忘れた大滝寛さん(笑)のお茶目っぷりに爆笑。
とてもくだけた楽しい座組みの雰囲気満載のアフタートークとなりました。

そんな17名の登場人物たちの自己紹介の後は、演出をされた高瀬さんです。
この作品の台本が高瀬さんのお手元に届いたのは一昨年だったそうで
「ドミク・クック氏の作品を翻訳したけど、どうでしょうか?」と、
翻訳された中山夏織さんからご連絡を頂き、
『アラビアンナイト』つながりで読んでみたら「難しいわ(笑)」と
筋は戦いだけど、馴染まないんじゃないかと、思われたそうです。
ちなみに本国では、白人と黒人の俳優で演じられたそうです。
とはいえ『アラビアンナイト』と同じように、生演奏を使ってもう一度やってみたいと
思っておられたそうです。

で、早速の質問タイムです。

『カラムとセフィーの物語』で印象的だったのはメイク。
皆さんのメイクもそうですが、顔全部を白や黒く塗るわけじゃなくて
一部分のみのメイクでしたよね。

「最初に登場した時、(顔に貼り付けた)白や黒のマルやバツのシールがわかりにくかった・・」

演出の高瀬さんから「元々、この作品はイギリスの人気女流作家、それも青少年向けの文学で
黒人の社会が支配しているファンタジーであって
黒人と白人の世界を描くわけじゃない」とおっしゃいました。
「基本的にファンタジーにしたかった。
あとは観た人の想像力を頼りたくて顔を黒く塗るわけじゃなくて・・」
白や黒のマルやバツのシールについては、原題『Noughts and Crosses』から
黒人と白人のメイクを記号化してみたそうです。

「カラム(亀田佳明さん)とセフィー(渋谷はるかさん)の二人の物語が、
カラムがおじいさんになるまで続くと思った。意外と出口がないまま終わった気がした」

実は、この物語は3部作になっているそうです。
第2部は、カラムのお兄さんジュード(柳橋朋典さん)が主人公。
で第3部は、カラムとセフィーの二人の生まれた子供が主人公だそうです。
日本で出版されると良いですねっ!う~ん読みたいぞぉ!ねぇ

「差別用語について」
クロス人に対する“ラガー”という言葉、実際、黒人に対する差別用語として使われているそうです。
ノート人に対して発せられた言葉の“ブランカー”(俗語「からっぽ」)
これは架空の言葉のようだそうです。

「原題のタイトルでもある○×ゲームの結末は終わらない!?」

「色んなことを想像していい」と、高瀬さん。続けて
「あとは力で発展して良いと思う・・
終わりが無いことを続けていくことは、愚かだと思っていい
ファンタジーと断りつつ、ある置き換えをして、(ファンタジーだから)うそですよと言って
本当に言いたいことを伝えやすい。」
・・想像の力には壁がありませんもんね。

「どうやって台詞を覚えるんですか?」

すごい厚みがある台本だったそうです。
で、カラムの亀田さんは、真面目(笑)そうに
「現場でただ繰り返してやるだけ。一人で読んで覚えることが出来ない」
で、セフィーの渋谷さんは
「(受験や試験勉強のときに使った)赤いシートで、自分の台詞をかくして覚える」
すると「そんなことしてんの?」と亀田さんにツッコミを入れられ
「え~してないんですかぁ?」と、可愛い渋谷さんです。

「藤側さんは、なぜ役者に?」

藤側さんの故郷・広島から先生と一緒に来られたお客様から(笑)
と、センターにマイクが用意され、藤側さんがマイクの前に
「今日は、ご観劇ありがとうございました・・“好きだから”です。
逆に(出演者の)みなさんどうですか?明確な答えはないです。よろしいでしょうか」
「だめです(爆笑)」と大滝さん。
さっすがぁ(笑)後でTシャツを販売する相棒だけあっていいツッコミです(笑)
「がんばれよ!」と客席から先生の声?!
そそくさと自分の席に逃げる藤側さん(爆)
「この記念Tシャツの後ろの可愛いイラスト描かれたのは、藤側さんです」と紹介されると
「さすが宏大!宏大の為に休みを取ってきたぁ~
自分が文学座を背負ってがんばるって言ってたなぁ~」
「うそ言わないで~」と、あわあわの藤側さん(笑)
素敵な先生ですねぇ~、いつも落ちつた雰囲気を漂わせてる藤側さんのあわあわ
のテレまくった姿も最高ですっ!

「生の音楽が楽しかった」とおっしゃったお客様から、「オリジナルで作った楽器はあるんですか?」

芳垣安洋さんが、合わせてお芝居での生演奏についてお答え下さいました。
舞台の奥に配置している楽器たちは、太鼓、鐘、ほっぺを叩いた時に使う効果音の板など、
普通の楽器として使われているものと、音の出るものは何でも使っているそうですが、
今回は、楽器をオリジナルで作ってはいないそうです。
時には、ベニア板で箱を作ったり、民族楽器を作ったりすることはあるそうですよ。
今回は、ブラジル、トルコの楽器を用いたりしているそうです。
関係性について触れられ、音楽と芝居とそれぞれ簡潔するのではなく
音楽が、いかに空間の人々の動きと調和していくか
俳優たちが、スピードやテンポ、音の高さに調和していくか
どういう風に動けるか?サポートが大切。音楽だけで成り立つよりも
共存できるように作るのが苦労したところだそうです。

高良さんから、15種類の打楽器を演奏されているそうで
「自分の出来ない楽器を役者にやってもらった(笑)」

「ご覧になっていて、今までアトリエの会だけは(苦笑)失敗はなかった」と
おっしゃるお客様から「企画はどうやって作られるのか?」

高瀬さんより
「現在社員を含めて劇団員200人が、ひとつのポリシーを持って“自分がやりたいもの”を出す。
それをアトリエ委員会で読んでプレゼンして、今年のテーマに合うもの
なるべく公平に選ぶ。ある絶対的な権力で決めるわけではなくて
みんなで提出して決まっていくそう」とのことです。

「初日と別に日と何度がご覧になっているお客様から、カーテンコールが変わっているのは?」

初日を観ていないので、私がよくわかってないんですが
カーテンコールで出演者たちが、楽器の演奏を聴く?演出だったそうですが
あっさり高瀬さん「やめた(笑)」
こういうことは、よくありますよね(*^_^*)
このお話の導入部分も本国では、2パターンあって
カラムとセフィーの二人の浜辺のシーンから始まるシーンがメインになってるそうですが
日本でやる場合は、導入シーンとして○×を成立させる為、始めの部分は創作されたそうです。

さて、アトリエでは第三弾『ダーヴィンの城』絶賛上演中です!
ぜひ十年に一度のお祭りに参加して、十年後にまた語り合いたいですねっ!!
by berurinrin | 2010-10-27 22:33 | イベント

文学座付属演劇研究所研修科勉強会『小さなエイヨルフ』 

文学座付属演劇研究所研修科勉強会『小さなエイヨルフ』 in 文学座アトリエ(10/23)

作   ヘンリック・イプセン
翻訳 原千代海
演出 鵜山仁

アルメルス家。
夫・アルフレッドが戻った翌日。彼の異母妹のアスタが、妻リータの前に現れます。
「どうしても今日、エイヨルフに会いたかったから・・」と。
アルメルス家の長男エイヨルフは、幼い頃に事故にあり足の発育不良により松葉杖が放せません。
そこへ鼠おばさんと呼ばれる鼠駆除を行なう老婦人がやってきます。
怖がりながらも鼠おばさんの話に夢中になるエイヨルフ。
少し経ってアスタに好意を寄せる土木技師のボルグヘイムが訪ねてきます。
大人たちが会話に夢中になって目を放した隙に、部屋を抜け出したエイヨルフ。
そして悲劇が起こります。桟橋から落ちて泳げないエイヨルフは、溺れて亡くなってしまいます。

まるで虫の知らせのように小さなエイヨルフに会いに、大人たちはアルメルス家に集まります。
そして鼠おばさんの話に魅せられたかのようにエイヨルフは溺れて亡くなります。
これが実は物語の序曲であって
ここから大人たちの暴走f(^_^;)というか、もう止めて下さい・・と言いたくなるような
好き勝手な感情のままに言葉が飛び出すというか、言葉の流出が、すごいです。
丁寧に言ってるんだけど、かなり暴力的です。
そこんところは、日本人として、難しいなぁと思うんですが
でも、彼らは愛し合っているのがわかるんですよ。それぞれに
自分が愛してる分、相手も同じように愛してほしい・・そんな単純で、素直な思い
でも・・・でも、それは所詮絶対無理な事。寂しいですよね。
どんなにあがいても報われないし・・・なら愛さなきゃいいのに・・でも、それじゃ生きていても
意味が無いんだろうなぁ~つーか、ありえないのかもしれません。
それにしてもきっと人間って一生片思いなのかもしれませんね。
なんて、家路に向う間に余韻に浸ったりした・・・それが、芝居を観て2度美味しい得難い時間です。

鵜山さんですよぉ~きゃぁ♪なーんてミーハーなこたぁ言ってらんない(笑)
難しいんだもんイプセンって・・鵜山さんはかっこいいですけどね(←全然話の脈絡ないんですけど・・)

四方から客席に囲まれた小さな四角い舞台です。そして四方の角に
アルメリス(アルフレッド)、リータ、アスタ、ボルグヘイムのキャストたちが座って舞台を見守っています。
このメインの四人のキャストたちは、複数で構成されていて場面毎に入れ替わります。
なので幾通りもの関係が私達の目の前で繰り広げられるわけです。
キャストによって、夫婦や兄妹、義理の姉と妹・・・それぞれの関係性の微妙な温度とか
個性とか、それぞれの違いが浮かび上がってきて、これが面白い!
自分にとって楽しい経験でした。
とはいえ彼らにとっては、厳しい舞台だったと思いますよ。観客との距離がめっちゃ近いし
出番の前、後も、そこに座っていないといけないので、逃げ場ないし・・・
いやぁ、でも頑張った。頑張った。
多分、鵜山さんから、いっぱい指導を受けたと思います。
色んな思いがあったかもしれません、それはラストの緊張と興奮のこわばった表情からもわかります。
きっとそれが明日の糧になるんでしょうね。
わたしも勉強させてもらった気がしました。
イプセン・・・面白いですね。じっくり戯曲を読んでみたいと思います。

10/23(土)、24(日) in 新モリヤビル1階
by berurinrin | 2010-10-24 23:46 | 文学座観劇感想

アトリエ60周年記念『カラムとセフィーの物語』その2

アトリエ60周年記念『カラムとセフィーの物語』 in 文学座アトリエ(10/6,10)

作  マロリー・ブラックマン
脚色 ドミニク・クック
演出 高瀬久男

無邪気な少年から、父の死を契機に兄とともに反政府運動に身を投じて
その短い生涯を突っ走るカラムを演じたのは亀田佳明さん。
一つ一つの表情が、彼の心の苦悩や喜びが繊細に浮かび上がるというか
例えば、スーパーマーケットでのテロが起きた時、泣きながら怯える姿が確かに子供姿だし、
青年となって、今や処刑されるその瞬間、一瞬の安らぎを覚えるような不思議な
表情を浮かべるカラムの姿が・・・色んな亀田さんの姿を魅せて頂きました。
彼の目を見たら誰もが視線を離すことは難しい。。そんな魅力的な亀田さんです。
最近では、ご自身が参加しているユニットunks『1960年のメロス』の
学ラン姿もお似合い過激派の川瀬さんでした。
口紅(ルージュ)』では、銭湯でバイトしているヤンキー上がりの茶髪の雄介くんでした。
今回、亀田さんにノックアウトされた皆様、次回本公演『くにこ』にご出演ですよ!!

セフィーを演じたのは、渋谷はるかさん。
ふあふあした頭とちょっぴり黒くしたお顔が可愛かったですね。
何不自由ないお嬢様として育ってきた彼女が、
カラムを愛することによって、自分を取り巻く周りの状況からの脱却を図りながらも抜け出せない
そんな厳しい現実に直面したり、反発しながらも家族とカラムの間で苦悩して
アルコールに手を出したり、最後はカラムの子を出産するという少女期から大人の女性まで
年月が経過する度に女性として成長してる姿を感情豊かに演じられていましたね。
この方は普段は、めちゃめちゃ恥ずかしがりさんで、守ってあげたいぞぉ
なんて思っちゃう女の子なのですが、舞台に立つと変貌するというか
女優なんだなぁ~と毎回ながら、えらく感心しちゃうのです。
そんなはるかさんは、『崩れたバランス』では空港で、お父さんを待つ少年・シュテファンを
演じられていました。

カラムのお父さんライアンは大滝寛さん。
ほんわかとした優しいお父さんかと思っていましたが、
娘の死をきっかけに反政府運動に走るおとうさん。
内に秘めた情熱が静かな怒りと共に噴出すともう止まらない・・・めちゃめちゃかっこよかったですね。
大滝さんのきらっと輝く瞳に射すくまれそうになります。
処刑のシーンは、はらはらどきどきでした。
そんな大滝さんは、
ミセス・サヴェッジ』では、優しい保護者のような医師ドクター・エメットを演じられておられました。

カラムのお母さんメギーは、山本郁子さん。
貧しいノート人でありながら背筋をぴんと張って、正しく生きる強い母の姿です。
賢い女性であるがゆえに夫・ライアンの行為を許すことができず、怒りを露にします。
娘を失い夫を失い、息子たちも父の後を継ぐかのように運動に走る。
母親って悲しいもんですね。
郁子さんといえば『ゆれる車の音』のしっとりとした小料理屋の女将・和服姿の寺原しのぶさん・・
かと思うと『ぬけがら』ではフラダンスから逆立ち姿まで見せちゃう美津子さんと
幅広く演じられる素敵な女優さんです。

カラムのお姉さん・リネットを演じられたのは鬼頭典子さん。
クロス人と一緒にいるところを、リネットと同じノート人に見つかって
ひどい暴力を受けた過去を持ちながらも、透明感のある柔らかで
時にぴんと糸が張るような緊張感を感じさせる女性でしたね。
と、ライアンの裁判では、やり手の弁護士ケラーニ・アダムスをキリっと演じておられました。
H.H.G『土の中の教師たち ー啓蟄の頃ー』では、演劇顧問の先生や
いくつもの時間』など自主企画に参加されていました。
少女から大人の女性まで幅広く演じられる素敵な女優さん・・鬼頭さんです。

カラムのお兄さんジュードは柳橋朋典さん。いっぱい怒ってましたねぇ~。
「学校に通いたかった」・・って、自分の居場所を見つけられないもどかしさとかが
鬱積しちゃっていたんでしょうね。リネットの自殺を契機にライアンと反政府運動
に加入してからぐぅんと大人の男に変貌していくさまが凛々しくみえました。
そんな柳橋さんは、本公演『ぬけがら』の一番若い6番目のお父さんを
頭を丸めて体を張って(笑)演じられていました。

セフィーのパパ・カーメル氏は押切英希さん。
副総理大臣。こぶしを挙げて自分の力を誇示していましたね。
眉毛もぴ~んと(笑)民衆を煽るような発言されたり、処刑を前にしてカラムと命の取引をしようとしたり
ちょっと怖かったですね。そんな実際の押切さんはめっちゃ二枚目さんです!
華々しき一族』のモテ男・諏訪さんを演じられてますからっ

セフィーのママ・ジャスミンは山崎美貴さん。
美貴さんが登場すると華やかな雰囲気が漂いましたね。
でも夫は別に愛人がいて、スーパーマーケットの爆破事件の時は現場にいて
(もちろん無事でしたが)その首謀者が、過去に友達だったというライアン・・
もしかしたら、ライアンと恋愛していたかもしれない。。そんな関係を匂わせるほど
自分を追い込むようにお酒に溺れている・・そんな感じを受けました。
セフィーからキツイ言葉を浴びせられ床に毀れたお酒を自分のショールで拭く姿切なかったです。
そんな美貴さんH.H.G『土の中の教師たち ー啓蟄の頃ー』では
可愛いセーラー服姿を魅せて下さいましたねっ
そして皆様12月に美貴さんと征矢かおるさん素敵なお二人のユニット第二弾
テアトロ・サン・ノーブル第2弾『この星にともる光』上演されますよっ!!

セフィーのお姉さん・ミネルバは下池沙知さん。
家族がバラバラになりそうな状態の時に、さっと言えちゃう一言。
いろんな意味で賢い女性です。誘拐され保護されたセフィーの体の変化を気遣ったりと
実は細やかな性格の持ち主なのかもしれません。
そしてアンサンブルでは、セフィーをいじめる同級生。それにしても
声もそうですが、下池さん・・可愛いですよね。
『崩れたバランス』では、父親の恋人をいじめる生意気な娘ミリアムを演じられていました。

ハドレー家の秘書サラを演じられたのは、添田園子さん。
カラムとセフィーにとって唯一の味方の存在でした。もしセフィーが託したカラムへの
手紙がうまく届いていたら、また違う二人の未来があったのかなぁ~と
思うと切なくなりますが、添田さんのやわらかでキリっとしたサラは、魅力的でした。
で、もう一役は、同じノート人でカラムの同級生シャニア。入学式で石をオデコに
当てられ血を流す・・ショッキングでした。
添田さんはH.H.Gのチラシのデザインや翻訳をされたり多彩な才能を持つ女優さんです。
『ぬけがら』のムームー姿が可愛いお母さんでしたねっ

セフィーのパパ・カーメル氏の広報官ジューノとセフィーの同級生ジョアンヌを
演じられたのは千田美智子さん。
後ろに深いスリットの入ったタイトスカート姿でかつかつ歩く姿がカッコよかったですね★
背が高くてスタイルのいい千田さんだから着こなせる衣装でした。
ジョアンヌはセフィーに暴力を振るう同級生。側転までご披露して下さいました。
麦の穂の揺れる穂先』にでは、寄生虫を研究している大学生・門倉しおりさんを演じられていました。

カラムを含めたノート人3名の入学生につらく当たるヒースクロフト高校の
コルサ校長先生と刑務所所長を演じられたのは鈴木弘秋さん。
教師の立場で露骨に差別する姿を見て、人種差別の根深さを感じます。
そしてライアンがまさに死刑を執行される場面で「まったぁ~」と高い場所から
ストップをかける所長さん。死刑から無期懲役に減刑されてもライアンは
その後、脱走を企て高圧電流にかかって壮絶な最後を遂げてしまうんですが・・(><)
鈴木さんはアトリエの会『』では冒頭のカフェの主人を演じられておられました。

検事のピングールと刑務所の警備官ジャックを演じられたのは沢田冬樹さん。
カラムが反政府運動組織・解放義勇軍のメンバーとしてセフィーを誘拐して
つかまって死刑が決まり、執行される最後の時に彼の側にいたのがジャック。
犯罪者と警備員の立場でしたが、友情も芽生えていたようで、
その二人のやり取りが厳しい終盤にかけての救いのような場面でした。
ブルースハーブの音色も素敵でしたね。巣林舎公演『平家女護島(へいけにょうごのしま)』の
宗清さんが素敵でした。憂いを含んだこの方の悲劇のヒーローは絶品です。

ジュードを中心として、セフィー誘拐を企んだ解放義勇軍のメンバーで強面で
無骨そうなモーガンとヒースクロフト高校にカラムと共に入学するノート人で
まじめそうなコリン・・思いっきりキャラクターが別人格なんですけど・・(笑)は藤側宏大さん
そんな藤側さんは絵が得意なんですよねっアトリエ記念Tシャツのバックの
イラストは藤側さんの手によるものだそうです。
藤側さんといったら『アラビアンナイト』の太鼓隊長!!本当にこの人は努力を惜しまず
その苦労を着実に自分の物にしていく・・・尊敬しちゃいます。

同じくセフィー誘拐を企んだ解放義勇軍のメンバー・ピートとライアンの弁護を
やり手の弁護士ケラーニ・アダムスに紹介する仲介をする弁護士スタンホープ氏を
演じられたのは林田一高さん。ちょっと気の弱そうな・・で、ライアンの弁護費用にと
多額の寄付が入ったことを話してくれましたね。あのお金ジャスミンからだったんですよね・・
なんか深いですよね。
で、林田さんは『女の一生』では職人・井上さん・・一場面でしたがインパクトありましたねっ

同じくセフィー誘拐を企んだ解放義勇軍の女性メンバー・レイラと
セフィーに暴力を振るう同級生ローラを演じられたのは鈴木亜希子さん。
レイラはカラムの彼女?なんでしょうねっ!セフィーに対してかなりキツイまなざしを向けてましたね。
ワイルドで大人っぽい女性を演じられた姿を見たのは、初めてですが、イケてましたよねっ
幕開きで頬っぺたを膨らませて一生懸命トランペット吹いてる姿も可愛いあっこちゃん。
『女の一生』では、モンペ姿が可愛かった女中・清さんを演じられていました。

これで『カラムとセフィーの物語』は終了です。
で次は、アトリエ記念公演三部作のラスト『ダーヴィンの城』!演出は、高橋正徳大演出家です!
“諍い”をテーマにした三作品。今度はどんな世界が広がっていくのでしょうか?
(*^_^*) 楽しみですねっ!!
by berurinrin | 2010-10-22 23:50 | 文学座観劇感想

文学座付属演劇研究所研修科勉強会『小さなエイヨルフ』のお知らせ

文学座付属研究所研修科勉強会
               リーデイング形式による『小さなエイヨルフ』のお知らせ

作   イプセン 

訳   原千代海

演出  鵜山仁

日時 10/23(土)19:00~:10/24(日)16:00~ 

於 新モリヤビル1F(第二稽古場)  

全席無料・予約制  受付期間10/15(金)~10/20(水)

文学座  TEL.03-3351-7265(11:00~17:00日祝除く)

残念ながら座席が少ない為に、会員本人のみ(支持会・パートナーズ倶楽部)の限定となっています
遅くなってしまってすみませんm(_ _)m
もう申し込まれましたか?!
研修科二年生は、場面毎に配役が入れ替わりという、研究所の『わが町』『女の一生』のような
キャスティングで全員出演されるそうです。よかったよかった。
それにしても研修科生の元気な事といったら、今年だけでも自主企画や勉強会x2とか発表会とか
めっちゃ頑張ってますよね!
勉強会とはいえ、研修科生の皆さんが、
劇団ならではの鵜山さんとのコラボを十分楽しんで頂けるといいなぁ~
そして色んな形で鵜山さんの作品世界を体験できる私も幸せです(*^_^*)
by berurinrin | 2010-10-18 23:16 | 文学座公演情報

アトリエ60周年記念『カラムとセフィーの物語』その1

アトリエ60周年記念『カラムとセフィーの物語』 in 文学座アトリエ(10/6,10)

作  マロリー・ブラックマン
脚色 ドミニク・クック
演出 高瀬久男

肌の色の白いノート人カラム・マクレガー(亀田佳明さん)と
肌の色の黒いクロス人セフィー・ハドレー(渋谷はるかさん)は、セフィーの乳母が
カラムの母・メギー(山本郁子さん)という事もあって二人は幼馴染。
月日は経ち、難関を突破してカラムがセフィーの通う高校に入学が決まって、セフィーは嬉しそうです。
けれどこの地はクロス人が支配し、徹底的にノート人は虐げらている人種差別社会。
入学まもなくカラムを待っていたのは、校長(鈴木弘秋さん)を始めとした執拗なクロス人たちによる
いじめの世界。そしてカラム達の方を持つセフィーも同級生から暴力を受けてしまいます。
この事件をきっかけに、カラムとセフィーは、互いの気持ちを確認します。
ところが、過去の出来事により心に傷を持つカラムの姉リネット(鬼頭典子さん)の自殺により
カラムの父・ライアン(大滝寛さん)と兄・ジュード(柳橋朋典さん)は、反政府運動に参加し
ある日、スーパーマーケットで爆破、死傷者を出す無差別テロが起こります。
捕まったライアンは、死刑を宣告され、ジュードは行方不明。
一連の事件により、高校を辞めさせられたカラム。
そして彼はある決意を秘めて家から出て行きます。

現代版の『ロミオとジュリエット』と言ってしまえば、二人の行き着く先が悲劇であるとわかります。
『ロミオとジュリエット』は、憎しみ合う両家の生み出す悲劇でしたが
カラムとセフィーに立ちふさがるのは、圧倒的で露骨なまでの人種差別問題。
1940年代から次々に施行されていった南アフリカの人種差別、白人と黒人を隔離差別する
法律(アパルトヘイト法)を彷彿させます。
当時、幾多の困難を乗り越え白人と黒人の男女が愛し合っても、その先にあるのは
異人種間結婚禁止法、背徳法修正法と、愛し合うこと自体が犯罪行為とされたそうです。

カラムとセフィー以外の登場人物は、アンサンブルを兼ねて休むまもなく
群集となり一つの社会的な集団として映ります。
その中では、今や流行の3D映像を彷彿させる自由自在に現れるリポーター(上川路啓志さん)
から発信される事実を脚色され創作し流し出すニュースが織り込まれ
メディアの影響でより憎しみを濃くしていくおろかな私達・・。
顔の一部分を黒く、または白く、そして○とXのシールを貼ったアンサンブルがその違いで
人種の優越をつける滑稽さを表していました。

カラムとセフィー・・・、愛し合う度に深まる愛情と、その先の未来にはどうやっても、
二人の姿が重ならない人生の悲劇が待受けている事が、絶対的にわかるだけに、
彼らが選ぶ最後の選択は、やっぱり悲劇なんだけど
ラストは静かで清々しい気持ちにさせられてしまいました。
それはやっぱり、私たちが『ロミオとジュリエット』の最後のように両家の罪の深さが
人種差別という、どっから降って沸いてきたか?わからない「諍い」の枠を超えて
愛し合った二人の姿に私達は、憧れと羨望とその痛みを感じ取れるからなのかもしれません。

10/1(金)~14(木) in 文学座アトリエ
by berurinrin | 2010-10-17 17:52 | 文学座観劇感想

無名塾公演『炎の人』

無名塾『炎の人』 in 能登演劇堂(10/2)

作   三好十郎
演出 鵜山仁

ベルギーの鉱山で過酷な労働を強いられていた労働者たち献身的に救おうとしていた
宣教師のゴッホ(仲代達矢さん)は、その行動を聖職者として逸脱した行為とされ
教会から解職されてしまいます。
・・そしてフランスへ
兄の才能を信じる弟・テオ(本郷弦さん)の金銭面での助けを受けて画家になるべく
ひたすら絵に没頭する日々を送っていますが、純粋ゆえに逸脱するゴッホの行動は
まわりの人から奇異に映っているようです。
そしてアルルへ・・・
   
初能登、初日本海ですわ・・・・。
小松空港に着陸する時、海からぐっ・・っと滑走路に下りていくので
海に落ちんじゃなかろうか(笑)と、足元のブレーキを探しそうになりました。
新小松駅から電車に乗って「おおそうだ、そうだ。」と
機内で読んでいた雑誌を、荷物になるからとスーツケースに入れようと
膝の上にかばんを乗せて、中を開けようとカチン!ん?ロックが掛かってる?!
ならばと暗証番号を入れてカチン!ん?!開かないっ!!
うそぉ~(泣)
何度やっても開かない・・・リモワ厳しい・・携帯でリモワのHPを探して
「暗証番号の開け方」なんぞ調べると、ロックの部分を壊すしかないとか・・・あうっ
暗証番号は三桁。
こうなったら自力で開けるしかない。
てなわけで車中約1時間半。外の景色も周りの乗客も無視して、ひたすらロックの解除に挑戦。
001~099まで、そして100~3**(ここでため息)そして3*8カチン。開いた!!うそぉ
憧れの人の誕生日を入力したつもりが、元彼の誕生日だった・・・それも一日違い。
指痛い・・・。
睡眠不足と早朝からの行動とスーツケースの一件で、
ホテルに到着した時は、ぐったり~
フロントでチェックインして良いと言われた時は、フロントの女性にハグしたい位でした。
でも、ここは温泉地。観光せにゃいかんとぷらぷら
ホテルの隣の足湯は最高!(それも無料!!)
目の前の海の風景は最高に美しかったです。

で『炎の人』
ゴッホの自画像をみると・・老人に見える。
どうにもこうにも30代の男性の姿に見えないんですけど・・
仲代さんは70代・・ゴッホは37歳で自殺を遂げている・・
わたしの目にするゴッホは、いったいどんな人物なんだろう??
そんな疑問を持ちながら臨んだ観劇です。

無名塾は『いのちぼうにふろう物語』『ドライビングミスデイジー』についでの3度目です。
それも例会でしか観てない
実は、あんまいいイメージを持ってないんですよ。
どうも座長公演つーか、常に同じ方が毎回主役だと、その方の色が強く出ちゃうじゃないですか
下手したら作品より色濃く出ちゃったりして・・まぁでもそれも嗜好の問題ですが・・
なんて
ところが、舞台に現れたのは紛れもないゴッホその人です。
弟テオ始め彼を取り巻く周りの人物達が、弟や友人、恋人よりも息子や娘・・
ひょっとしたら孫に見えちゃう・・そんな年齢差なんて関係ないほどゴッホでした。
一人孤高の戦いをし続けるゴッホ。
まるで一人異次元の世界に浮いてるみえるからこそ、
沢山の言葉を吐き出して、自身の存在感を知らしめる為の行為のような儀式のような
鬼気迫る迫力を見せるかと思うと、保護を求めてすすり泣く子供に変わったりと・・
実際の絵のタッチのように、激しさとそこはかとない切なさと目まぐるしく変わる
仲代さんゴッホに魅了されたのでした。
ラストのまさに作家・三好さんのゴッホを取り巻いた観客・私たちを含めた人々への呼びかけ。
その中心で静かにキャンバスに向かうゴッホは、静寂と平和に包まれて
安らかな佇まいで、そこにいたのでした。

能登演劇堂といったら、ここだけのオリジナルバージョン。
ここでなきゃ観れない生きた森が彩りを加える舞台美術。
まさか背景が全部ひまわりに・・・なんて、ベタな事はされないよねぇ・・と
変に気を廻したんですが、まったくの杞憂でした。
アルルに移り住んだゴッホ。
彼の後ろに開かれた扉の向こうには、さわさわと木々の音、草の匂い、
さわやかに吹く風、秋の虫の音・・・
これらが客席にふありと流れ込んでアルルの森が現れました。
これが不思議なんですよね。まさに日本の秋の森なんですけど、アルルの森なんですよ。
まさに「見立て」の世界。お芝居のマジックです。
来てよかった。
観れてよかった。

が、終演後、人の流れにそのまま出口に出たら、周りには大型バスがずらっと並んでいて
わーっと人々がバスに乗り込み、あっという間に人がいなくなり・・ぽっ~ん一人状態。
そして真っ暗・・・・うそぉ~(泣)
最寄駅までの地図を見てもわからない。
誰か駅まで歩く人がいるんじゃないかと思って周りを見ても誰もいない。甘かった・・・。
やばっ怖くて歩けない。。自分の所為なんですけど
普段は暗い道に慣れつつあるんですけど、まだちょっとメンタル的に弱い部分も出ちゃって
過去のトラウマつーかね。
荷物の片づけをしてる人に聞いてタクシーの送迎をお願いして
できるだけ明るいところで20分程待って無事ホテル到着。
朝からの出来事にすっかり疲れ果てた能登の夜でした。
能登演劇堂においでの時は、行き帰りの車の手配は必須ですよぉ~
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2010.10/2(土)~10/21(木) in 能登演劇堂
2011.3/11(金)〜21(月・祝)  in サンシャイン劇場
by berurinrin | 2010-10-16 09:59 | 観劇感想