古川オフィス第9回公演ドラマティック・リーディング
『リーベンスタイン・キス』 in 銀座みゆき館劇場(3/26)

作   ジェイムズ・フィリップス
翻訳  吉田美枝
演出  鵜山仁

あるギャラリーに展示していたルーベンスタイン夫妻の写真の前で出会った一組の男女。
マシュー(池田良さん)とアンナ(折井理子さん)は、惹かれあい付き合い始めます。
アンナは、曖昧な義弟の証言によりスパイ疑惑により処刑されたルーベンスタイン夫妻の無実を
証明する「ルーベンスタイン訴訟委員会」のメンバーで熱心に活動しています。
そんなアンナの姿を見てマシューは、自分はルーベンスタイン夫妻の遺児である事を表明します。
その告白を聞いたアンナは動揺し自殺未遂を計ります。
なぜならアンナは、ルーベンスタイン夫妻を死に追い込んだ義弟ディヴィット(野口卓磨さん)の
娘だったのです。

この作品は、実際に第二次世界大戦中、原爆製造の機密情報をソ連に流したスパイとして
戦後発覚し死刑となったローゼンバーク事件を元に描いている作品です。
いやはや・・かなり有名な事件ですが、私は無知で知りませんでした。
今回のように芝居の世界を通じて知らなかった実際の出来事に直面して愕然とする事が何度もあります。
劇中、ギャラリーに展示されてる設定の写真は、見た記憶があります・・・思い出せないけど・・
写真は記憶にあっても、その背景は知りませんでした。
このタイトルにもなっている写真は、そのまま劇中で使われた実際のローゼンバーク夫妻の姿。
電気椅子によって死刑が執行される・・その直前、二人が抱き合うのをとらえた写真・・・

もし、スパイ容疑で無実の罪であったらなら・・被害者である息子のマシューと告発者であり加害者
の娘アンナ・・それぞれどんな心境でこの写真を見ていたことでしょうか?
けれどこの芝居は、実際の事件と同様にしっかりとした結果がついてきます。

リーディングだけに、出演者の皆さんは台本を片手にセットは中央の大きなテーブルとイス
そして写真を時折写す大きなスクリーンという最小限の空間で芝居をされます。
下手、上手側と舞台正面奥にイスが並べられ、それは出演者の出番待ちの控えのイスで
出番を待つ役者達のさまざまな表情を垣間見る事ができました。
若い俳優とベテランの俳優のせめぎあいの中で、リーベンスタイン夫妻の真実が
当人の姿と子供達の立場で過去と現代を行き来しながら、時にミステリアスな色合いがあったりして
ドキドキしながらの拝見でした。
が、ベテランの俳優の方々が台詞の言い回しや表情がちょっと気になって・・・逆に若手の方々の
ストレートに思いを発するエネルギーに引っ張られた感じがしました。

わたしは、鵜山さんが芝居の中に政治を絡めたお話を演出されるのが、とても好きなのです。
本当に無知な自分なので、知らなかった出来事に出会うことが殆どですけど(笑)
ささやかに生きる一人の人間が、どうしてこうなっちゃうんだろう~とか、大きな権力に対する立ち向かう
エネルギーの起爆材ってなんだろう・・・そして打ち砕かれる現実の厳しさに
どう割り切って自分に収まりをつけていくか・・自分だったらなぁ・・・
なーんて、芝居の情景を思い出して、しばし思案する時間が貴重で幸せなのです。
この日の帰りも、なんだか彼らの事を考えたら胸が詰まっちゃって・・・
有楽町駅に向かう道すがら、うるうると泣きそうになってしまいました。

初日のこの日、えへへっ、やっぱ鵜山さんいらしてましたが
ちょっとばたばたと、お忙しそう・・・初日といえども、この作品は、ダブルキャストで明日も初日。
終演後に、ちらっと、ちらっと「おっ(目が合って)」「あっ(・・・)」で、スタッフの方に拉致されていきました(涙)
ちょっと、あ然・・・・まぁ、でもお元気な姿を拝見できたし、二言も(笑)声を掛けて下さったので十分です。
大好きですよぉ~♪ヤッホーみたいな・・・まーまー。すみません
そんな時に、声を掛けて下さったのは、受付のお手伝いをされていた千田美智子さん。
千田さんは、本公演『麦の穂の揺れる穂先に』ご出演になります。
体育会系のノリでいつも元気な千田さんです★
そんな千田さんのユニークな素顔がたっぷりのブログ
千田美智子のブログ面白いですよ!

3/26(金)~3/29(月) in 銀座みゆき館劇場

モジョミキボーは、4/4(日)前売発売ですよ!!!
情報ブログはこちら→モジョ/ミキボーのブログ
by berurinrin | 2010-03-31 23:17 | 観劇感想

『麦の穂の揺れる穂先に』出演者変更のお知らせです

ご出演のお知らせをさせて頂きましたが

稲野和子さん → 藤堂陽子さん に変更になりました。

ぴんとした稲野さんの舞台姿も素敵ですが、藤堂さんのきりっとした姿も私はとても好きです。
お二人とも気品があって、匂い立つような美しい女優さんです。
稲野さんの姿を拝見できないのは残念ですが、藤堂さんの姿を拝見できるのは、嬉しいです。
作品にどんな彩を与えて下さるか?!楽しみですね。


モジョミキボーは、4/4(日)前売発売ですよ!!!
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by berurinrin | 2010-03-29 21:52 | 文学座公演情報

3/14付でご連絡させて頂きました

4/17『小津映画の中の杉村春子』
のイベントですが、会場が変更となりました

                   ↓

4/17(土)全労済ホール/スペースゼロに変更となりました。
ファミリーシアター『わが町』公演終了後の開催となります。

参加無料ですが、予約が必要となりますのでご注意くださいね!!
問い合わせ:文学座  TEL.03-3351-7265((10:00~17:30日祝を除く)

と、『わが町』に向けて楽しいわくわくの文学座!そして
モジョミキボーもお稽古始動!
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by berurinrin | 2010-03-28 21:43 | イベント

シルバーライニング・プロデュース公演vol.21『招かれた客』 in 三越劇場(3/21)

作   ダビット・ファラオ
翻訳  佐藤康
演出  鵜山仁

失業して3年ほど経過したジェラール(風間杜夫さん)は52歳。
なんとか職活が実を結び、内定の吉報を妻・コレット(久野綾希子さん)に報告します。
そして最終選考に進んだものは、ジェラールを含み2名。
その最終選考には、会社の上司ポンテニック(川端槇二さん)を自宅の夕食に招くこと。
そんな折、ジェラール家のボイラーの水漏れの修理を買って出た階下の住人・アレックス(綾田俊樹さん)
は、今までほとんど来客のないこの家のジェラールの就職の応援とばかりに、何かと世話を焼いてきます。
そして夕食会の当日。
緊張と混乱を極めたジェラール家では、アレックスの指示なしにはどうにもいかない様子です。
約束の時間よりも2時間も早く玄関のベルが来客を告げています。

横浜の県民共済ホール、亀有のリリオホール、そして三越劇場と
遠征もしないで短期間に3つのホールで鵜山さんの作品を拝見できるなんてホント幸せです。
そしてこの日が、今まで拝見してきた中で一番楽しかったなぁ~
皆さんとても個性的で演技派の方々なので、コメディだけどトタバタじゃない微妙なさじ加減を
とても品良く演じておられるなぁと・・楽しかったぁ(*^_^*)
それにちょこちょこ台詞や動きに変化があったりして、それも場の流れというか、いい感じでした。

この芝居の登場人物は、4名なんですけど
いたるところに場面を彩る面白キャラクターが存在するんですよ。それも濃いキャラ(笑)
なまずのにゃんこちゃんやちょっとうざいレールの上を走る鉄道、まるでアレックスの顔を書いたような絵
そして電話の声のみの登場は、ポンテニックさんとの会食をセッティングした
人事担当のボノさん(立川三貴さん)。
このボノさんの電話の最後の「うひょぉ~」がめちゃめちゃ可笑しくって・・最高です★
そしてインパクト大なのは、三越の紙袋やレールの上を走る三越柄の幌を張った鉄道(笑)
ご愛嬌でしたね(^_-)-☆

ジェラールは、なんとか苦労が実を結び就職が決まりましたが・・
ま、その後インドネシアの工場赴任という、先の見えない幾多の苦労が手ぐすね引いて待っている
ようですが・・・まぁ、それはそれ(笑)
実は、わたしも昇格試験の結果待ちの身・・・・。
ジェラールさんのやきもきする気持ちがホントよくわかります。
わたしの場合、面接で致命的なミスを犯してしまったので、本当にやばいんですがf(^_^;)
まぁ、でもこのブログをUpしたら通信教育の勉強しよっ・・今月中に提出しなくちゃいけないのでした・・

千秋楽のこの日。
でも、鵜山さんはいらっしゃらないと思っていたのでしたが、客席に!?わぉ
思わず「いつ戻られたんですか?」「今日」「ホントにぃ~」「本当にさっき着いたばかり」
実は、鵜山さんトルコに行かれていたんです。
トルコでは現在、「トルコにおける日本年」という大きなイベントを開催されていて
その事業の一環として、鵜山さん演出の劇団影法師『竹取物語』がトルコ各地で上演されていたのでした。
日本人とトルコの俳優さんのコラボ。なんと西岡野人さんが、参加していたのでした。
あれれっ~くんくんと「鵜山さん、なんか異国の香りがします(笑)」
「飛行機の機内の匂いだよ(笑)」と、2時間も到着が遅れてのご帰国だったそうで、そのまま
その足で劇場へ・・お・お疲れさまの鵜山さんでした。
でもお元気そうでよかったよかった(^_-)-☆

3/16(火)~3/21(日)  in 三越劇場

着々と準備をしてるモジョとミキボーさて今日は?
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by berurinrin | 2010-03-22 11:46 | 観劇感想

俳優座プロデュースNo.83『兵器のある風景』 in 俳優座劇場(3/26)

作   ジョー・ペンホール
訳   常田景子
演出  坂手洋二

イギリス人の航空力学の研究者ネッド(大西孝洋さん)は、ある機密プログラムの開発中。
そのプログラムを実現化の為、度重なる試作実験を米国政府の協力の元に行っていたようです。
訪ねてきたネッドの兄・ダン(中嶋しゅうさん)に、つい機密の内容を話してしまいます。
ネッドが開発したのは、無人化の飛行誘導プログラム。
民間人の誤爆を防ぎ、確実に標的を殺戮すると・・これは平和利用だと
まるで正義を語るように話すネッドに対し、ダンは、軍需産業に利用され、
ゆくゆくは大量破壊兵器となるだろうと諭し、ネッドは悩みます。

ミツバチや渡り鳥のフォーメーションをアイデアに得て、誘導型無人化飛行プログラムを
開発したネッド。ところが、このプログラムの実現化に向けては莫大な費用が掛かっていて
そのアイデアを企業に提供し、米国政府の援助を受け製品化の道が開けた途端。
契約書のカラクリから全てを失ってしまうネッド。
科学者というものは、どうにもこうにも極めてしまわないと気がすまないものなんでしょうかね。
第二次世界大戦を背景にして原子爆弾製造を扱った『コぺンハーゲン』(鵜山仁さん演出ですね★)
しかり、日本でも製造実験しようと『東京原子核クラブ』もそう・・
彼らも始めっから兵器として開発しようとしていたんですかしょうかね。
たまたま時代の流れが、戦争に向ってしまっただけで、彼らは居合わせてしまったに過ぎない
彼らは科学者であり、極めたくなるのも自然の摂理ですよね。ただその先に地獄の門が開いていても・・
プログラムが完成し、兄ダンに鼻高々に自慢する子供のようなネッドに
兄は、普通に疑問を投げかけます。ダンの疑問は、わたしたち一般の人々の問いかけです。
「そりゃぁヤバくない?!」みたいなf(^_^;)
ダンの言葉に、目からウロコのネッド・・・でも、もう彼のプログラムは、彼だけのものではなくなってる。

人の心を自分の思い通りにさせる為には、本当にたくさんの言葉と気持ちを費やさなくては
いけないんだなぁ~と、その経過を丁寧に細かく、時にサスペンス調に魅せてくれました。
長い時間を使って、ネッドとダンの互いの手の内を見せ合うまでの工程を
ひたすら会話で応酬し合う姿は、すごく見ごたえがあって
もう瞬きするのがもったいない位に魅入ってしまいました。
その後、ネッドのプログラムのコーディネーターの営業担当のロス(荻野目慶子さん)の
ちょっと女性を意識したクレバーな態度もすごい!!つーか、怖かった(笑)

そんなすごい方々と引けを取らずに関わるのが、情報部員のブルックスを演じられた
浅野雅博さん・・契約書のサインを拒むネッドを無機質な部屋に呼び寄して
突然ボールを投げてキャッチボールをさせちゃったり、机を指先でとん、とん、とーんと
クールに相手を追い詰めていく浅野さん・・・わっわっ、またまた新しい一面を観てしまいました。
また口調が、優しいんだか厳しいんだか、声音がね。なんか・・うがっってくるんです
なんて表現すればいいんだろ??でも、素敵でしたよぉ~
浅野さんの出番まで、かなり時間がかかるので
このテンションまで気持ちをキープするのは大変なんだろうなぁ~と、思ったら
やっぱり、すごく大変なようです。そりゃそーですよね★

観終わって、集中しちゃった所為か、神経がぐたぐたになりましたが
細やかに計算されたスタイリッシュな演出とレベルの高い俳優達の密度の濃い芝居を拝見出来て、
大満足でした♪

クールな魅力を振り撒いた浅野さんの次の芝居は、モジョですよぉ★
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by berurinrin | 2010-03-21 23:25 | 観劇感想

文学座付属演劇研究所開設50周年記念/2010都民芸術フェスティバル参加作品
文学座本公演『女の一生』 in 俳優座劇場(3/7) 

作   森本薫
補綴  戌井市郎
演出  江守徹

「誰が選んだのでもない、みんな自分で選んだ道・・」胸にどーんと押し寄せてくる名台詞の数々
そしてアーニーローリーの曲は、心の温かい部分にきゅんと響きます。
作品の中に生きる人たちの人生を背負ったこの芝居。
感想なんて、なかなか上手く言葉に出せなくって・・・どのシーンも洗練されていて美しい・・
用意された人生のレールに乗ってしまっても、自分が選んだ生き方と、きっぱり言える人生。
潔くて辛い・・布引けいさんという一人の女性の生き方。
なぜかふと憧れを抱いてしまいます。

さて、杉村春子さん、平淑恵さんと続き、今回のけいさんを演じられたのは、本公演デビュー準座員の荘田由紀さん。
いやぁ頑張りましたね~!!すげーすげーと、見事な姿を魅せて下さいました。
だいたい40年程の人生を『女の一生』で演じられるそうですが、若さに重みを置かれるんだろうなぁと
勝手に思っておりましたが、大人っぽい風貌の荘田さんは、少女期のけいさんを
生い立ちゆえの苦労から、年齢よりも大人びてるけど、内面は少女のような繊細さが伝わってくるし
心に蓋をして仕事に情熱を傾ける中年期から壮年期にかけてのけいさんが、
まさにぴったりと大人びた荘田さんに重なって、おやおやっとびっくし・・で、
老年期のけいさんは、ますます磨きが掛かった女性へと変貌していく様が、本当に見事でした。
実際のところ、荘田さんの舞台は研修科生の発表会以来でした。
舞台栄えのする素晴らしい素質を持った女性なのに、なんか芝居が大人しいなぁと思っていましたが
大変なプレッシャーを自分の糧にして本当に頑張った思います。
この機会をバネにして頑張って欲しいです。ふぁいとぉ~!由紀ちゃん!!

けいさんと淡い恋心を通わせるのは、堤家の次男・栄二さん(粟野史浩さん)
有名な、あのたすきがけの手拭をけいさんとひっぱりっこするシーン♪
客席はつい、にまに~ま(笑)と微笑ましくも照れちゃいそうな場面です。
この粟野さんのとろけ~る笑顔が炸裂なんですよね。
無邪気で快活な栄二青年、素敵でしたねぇ
冒頭のシーンの老年期の栄二さんから、青年への早替わり・・見応えありました★
そして壮年期の暗い影を背負った栄二さん・・うかがい知れない人生を登場する為に匂わすような栄二さん。
そんな粟野さんは、下積みの長い漫才師のビールきよしさんを演じられた『口紅~rouge~
以来の劇団公演でした。

けいさんと結婚するのは、堤家の長男・伸太郎さん(瀬戸口郁さん)
文系で商売が苦手な伸太郎さん・・・でも、穏やかで優しい、優しい人でしたね。
けいさんを愛しているのがすごく伝わって、愛するけいさんが変わっていく姿を
愛しているがゆえに、きっと側にいたら愛せなくなるんじゃないか・・とか、きっと優しい人だから・・
いつも栄二さんの影を感じているのかなぁ・・なんて
瀬戸口さんの柔らかな温かい声が、伸太郎さんの人柄と溶け込んだような柔らかさを感じます。
伸太郎さんの最期のシーンで、人を呼ぼうとするけいさんの手を握って「こうしていよう」と
めっちゃ切なかったぁ(涙)
そんな素敵な瀬戸口さんは、アトリエの会『オトコとおとこ』以来・・・『オトコとおとこ』では
組合潰しの会社のいじめの標的にされる相川さん・・・いじめられてましたね、ネチネチと(笑)

この三人のこれからおくる人生の起点を作ったのは、伸太郎さんと栄二さんの母・しずさん(南一恵さん)
亡くなった夫の代わりに清国との貿易で財をなした会社を切盛りしている凄腕おかあさん。
どちらかというと学者肌で商売に向いていない長男・伸太郎さんを心配したしずさんは
快活なけいさんを伸太郎さんのお嫁さんして、家を守ろうとします。
けいさんの栄二さんに対する気持ちを知ってか知らぬか?けいさんを前にして、厳しい話をしますが
本来は、どこの誰ともわからない同じ誕生日のけいさんを家に迎えた優しいしずさん。
優しい物腰と凛とした佇まいの美しいしづさんでした。
南さんは、ファミリーステージ『若草物語』では、お金持ちの何か嫌味の一言を言わずにはいられない(笑)
マーチ叔母さんを腰を曲げて白髪で演じられていました。

しずさんの弟・章介さん(得丸伸二さん)は、お酒だーいすきの朗らかな好人物(笑)
ちょっとお茶目な面を持ちつつ、しずさんの仕事を助け、その仕事を引継いだけいさんを見守ります。
けいさんが栄二さんを好きだった事を知りながら誰にもいわず
ただただ変わっていく、けいさんの良き理解者で、それ以上の気持ちを持ちながらもその気持ちを
ひた隠したままでいる章介さん。終盤では、女心をぐっとさせる台詞をけいさんに伝えるのですが
その時のけいさんの心は、幾つもの壁に囲まれ・・さらっと流されちゃうんですよ。うっ辛い。
豪快で男気があって、かっこいい・・そんな章介さんの得丸さんは、
「女の一生誕生秘話『サイタ、サイタ、サクラガサイタ』」
という『女の一生』を書かれた森本薫さんと杉村春子さんの恋愛を絡めた芝居を作・演出されています。
2008年1月の旧・モリヤビルの最後のお別れの会で拝見されて頂きましたが、素敵な作品でした。

「だってぇ」「困ったわぁ~」が口癖の堤家・長女の総子さん(北村由里さん)。
ちょっと体をくねらせて女性らしさアピール!可愛いですねぇ~
けいさんと総子さんは、性格が正反対。
なので、私は、けいさんで緊張して総子さんで癒される・・・なーんて(笑)
何度目かのお見合いの末、登場されない猪瀬さんと結婚された総子さん。
総子さんのような奥様・・ちょっとめんどくさいかもしれませんが、やっぱ可愛い♪
声音も可愛かった北村さんは、『長崎ぶらぶら節』(うひゃひゃ★鵜山仁さんが演出ですよぉ)
では艶やかな芸者さんを魅せて下さいました。

将来は、ヨーロッパで歌の勉強を留学したいと夢を語る堤家の次女・ふみさん(三浦純子さん)
表情が豊かで、まんまるい目の先には夢見る世界が広がっている・・・そんな明るい少女でした。
けれど、現実はなかなかそうはいかず・・と、難しいですね人生は・・
ふみさんの伸びやかに歌うアーニーローリーの曲が、『女の一生』のテーマ曲のようなものですね。
パレードを待ちながら』(これも鵜山さんです★うっしっし)以来、お久しぶりの三浦さん★
『パレードを待ちながら』では、戦争に出兵中の夫を待つ教師、賢い女性イブを演じられておられました。

けいさんと伸太郎さんの間には、知栄さん(渋谷はるかさん)。
智栄さんの幼少期は、子役の方が演じられましたが、後半は、渋谷さん。
幼少時代、仕事が忙しい母親けいさんは、知栄さんになかなかかまってあげられなかったようで
大人になっても、いつも涙を溜めてるような眼差し、寂しい雰囲気が伝わってくる知栄さん。
警察に捕まった栄二さんを助けられないかと、けいさんに必死に訴えかける姿が
本当にけなげでした・・。そんな、渋谷さんは『崩れたバランス』では、空港でお父さんを待つ
スティファン君・・可愛い男の子でした。

始めは、お料理攻撃で総子さんにアプローチ(笑)その後、ふみさんには音楽でアプローチして
ふみさんの旦那さまになるのは野村清三さん(岸鎚隆至さん)。
大きな体を丸めて愛嬌たっぷりな清三さんでしたね。
最初は、ふみさんのタイプじゃなかったような清三さんでしたが・・・(笑)
後半、ふみさんの旦那さまになってからは、どっしりと構えた実業家のような落ち着きが出て
かっこよかったですね。
アトリエの会『日陰者に照る月』では、ステッドマン・ハーダーさん。
茶髪に7・3姿は、お金持ちのボンボン然(笑)ところがぼっこぼこにされてしまって可哀相な役でした

職人井上さん(林田一高さん)は、えらよっと(笑)イスを担いでご登場。
ちょうどお茶の時間で、羊羹をおいしそうに食べる姿がかっこよかったですねぇ
数字で書かれた物語』では“死なう団”の一人。「死のう、死のう」と言いながら死なない彼ら。
中でも林田さんの演じるメンバーは、ちょっといじられキャラでした(笑)

職人井上さんにお茶を出すのは、女中さんの清さん(鈴木亜希子さん)。
もんぺ姿で、にかっと笑う笑顔が可愛かったですね。羊羹を食べてる井上さんの姿を
じーーーっと見つめる姿も・・たまらない(笑)
場面は少なくても、ほのぼのとした雰囲気が印象深かったです。
そんなあっこちゃんは、ファミリーステージ『かぐや姫』で、現代の娘を演じていました。
彼女の為に読まれた「かぐや姫」のお話。元気でいまどきの女の子を生き生きと演じられましたね★

栄二さんを追ってきた刑事(山森大輔さん)、堤家の庭から窓越しに、じっと栄二さんの姿を
目で追ってましたね。おっかない目で(笑)
普段は、めちゃめちゃ好青年で、感謝祭の時は、ギャルサーダンスで、唯一壇上で踊っていた
面白い男子が山森さんです(笑)出番は一瞬だし、まだまだ若いですが
新国立劇場『オットーと呼ばれた日本人』の中国人のレストランボーイがすごく印象でした。
ぜひ、彼の名前を覚えておいて下さいね。
とっても楽しみな逸材だと思っています♪うふっ

3/1(月)~10日(水)  in 俳優座劇場

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by berurinrin | 2010-03-20 20:56 | 文学座観劇感想

稽古の進み方は?と大笹吉雄さんから深津篤史さんへの質問に対して
「基本的には正統で・・」と、読み稽古から始まって、(立ち稽古では)初めからこのセットでやれたそうです。
立ち稽古では、「あなたはこのリフターから降りて下さい。とか、このリフターから上がって下さい」
と、大まかな位置のみを深津さんが指定されたそうです。
「役者さんがライブ感が優れていた」と、おっしゃる深津さん。
お稽古場で細かな部分は、俳優達がライブ感覚で色んな事を試されたようです。

今回の『象』をご覧になっての感想を大笹さんから聞かれた別役さんは「かなり気に入ってる」
それは、今まで上演されてきた『象』と違って、かなり変わったニュアンスで・・
感覚的にいうと空間を「開放」してくれたと、おっしゃいます。
各場面にある廊下だとか部屋とかを仕分け無しで幻想空間を演劇空間として成立されていて
全体にふわっとしていて、客のイメージを強制しない・・
個々の役者が自由に動いているし、開放されているんじゃないかと、感じられたそうです。
開放・・という言葉を何度も繰り返し使われる別役さん・・
実は、別役さんご自身『象』という本を上演されることが、
初期の頃は好きではなかったそうです。
それというのも生理的に言葉が、べたべたした感じが嫌で、
やりきれない思いがして途中で逃げ出したくなったりされたそうで、
とはいえ、最近は、その感覚も少なくなってこられたそうですが、
この作品によって完全に開放されたそうで、作品全体を観ながら、こちら側のイメージで遊べる
役者の人たちも、それに答えて遊びもあって気に入っておられると
「深津さんの功績」別役さんは絶賛でした。
巨匠に褒められて、深津さんよかったですねぇ

普段『象』は、ミニシアター系の劇場で公演される事が多いそうで
小劇場のキャパで演じられると、また感覚が違うとおっしゃっていました。

「キャスティングは鵜山さん関係したんですか?」と大笹さんが鵜山仁さん♪うきゃ★へ質問です
「関係してるような・・しないような(笑)キャスティングを決めたわけじゃなく、
拒否権を発動しなかったという程度です(笑)」
演劇部門芸術監督の鵜山さんですがら、絶対このキャストは嫌だ~!って
言ったら、そりゃキャストが替わる事だって有り得ますもんね。
「じゃあ深津さんが関係したんですか?」と大笹さん
「僕も加担してる位ですかね(笑)」と深津さん
互いに責任を譲り合ってるぅ?!
稲垣さんでびっくりしたと、おっしゃる大笹さん別役さんにも同意を求めちゃったりされます
「別に商業的な意味はないですよね」
「やはり稲垣くんが出るという時に、出会いを画策するのもこちらの役割ですから」と鵜山さん
「実際の作業の中では違和感なく、『バージニアウルフ』なんてやってらっしゃる方ですから、
実際に観ていて遜色なく見事でしたね」と、別役さんは稲垣さんを褒められました。

まだまだ続きますよぉ

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by berurinrin | 2010-03-15 22:07 | イベント

映画監督小津安二郎特集<演劇編>
かまくらドラマチックステージVol.2
文学座本公演『麦の穂の揺れる穂先に』のお知らせ  

作   平田オリザ   

演出 成井市郎 

日時 6/19(土) 19:00開演(18:30開演)

出演 江守徹、金内喜久夫、坂口芳貞、高橋耕次郎、大場泰正 
    藤堂陽子、倉野章子、山本道子、栗田桃子、永川友里、千田美智子 

於  鎌倉芸術館小ホール   

前売開始予定  発売中
           
入場料  5,000円

チケット申し込み・問い合わせ
            鎌倉芸術館チケットセンター 0467-48-4500(9:00~19:00)
            鎌倉芸術館1Fインフィメーション(9:00~19:00)       
            鎌倉芸術館ホームページhttp://kamakura-arts.jp

チケット取り扱い  電子チケットぴあ0570-02-9999(Pコード401-719)
            イープラスhttp://eplus.jp
            カンフェンティ0120-240-540(平日10:00~18:00)
                             http://confetti-web.com
             湘南リビング新聞社0466-27-7411(平日10:00~17:00)

5/30(日)鎌倉芸術館小ホールにて、『小津安二郎の世界vol.2』と題して
「麦秋」「秋日和」の上映もあります。(各前売り:1,000円・2作品セット券:1,500円)
映画編と演劇編と特別セット券付きの前売チケット6,000円
(但し、5/29まで鎌倉芸術館チケットセンター 及び1Fインフィメーションのみの販売だそうです)

小津さんの世界とお芝居の世界が堪能できる素敵な企画ですね。
日程が合えば、ぜひ参加したいですです。

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by berurinrin | 2010-03-14 20:54 | 文学座公演情報

文学座本公演・紀伊國屋書店提携『麦の穂の揺れる穂先に』のお知らせ  

作   平田オリザ   

演出 成井市郎 


日時 5/31(月)~6/9(水)

出演 江守徹、金内喜久夫、坂口芳貞、高橋耕次郎、大場泰正 
    藤堂陽子、倉野章子、山本道子、栗田桃子、永川友里、千田美智子 

於  紀伊國屋サザンシアター   

前売開始予定  4/24(土)
           

入場料  6,000円
     以下、文学座のみ取扱い
     父娘ペアチケット10,000円(パンフレット一冊プレゼント)
     ユースチケット(25歳以下)3,800円 注)要・年齢を証明するもの
     中高生2,500円 注)要・学生証 
       
    

チケット取り扱い   文学座チケット専用0120-481034(10:00~17:30日祝除く)
              電子チケットぴあ0570-02-9999
              キノチケットカウンター紀伊國屋書店 新宿本店5F
                (店頭販売のみ10:00~18:30まで)
              文学座H.P http://www.bungakuza.com(Gettiiより)


問い合わせ:文学座  TEL.03-3351-7265((10:00~17:30日祝を除く)

小津安二郎さんの映画『麦秋』『秋日和』をモチーフに描かれているそうです。
全くもって恥かしいことに小津さんの映画を1本も観た事がない私でありまして・・
もう・・どーしよー。って思っていたら、さすが文学座!Yeah~!(*^^)v
イベントがありますよぉ

『小津映画の中の杉村春子』
4/17(土)17:00~文学座稽古場参加無料
→『わが町』公演終演後、全労済ホール/スペースゼロ(要予約)
元・小津映画のプロデューサー、現鎌倉文学館館長・山川静夫氏が招かれるそうです。
これはちょっと要・チェックですね。
問い合わせ:文学座  TEL.03-3351-7265((10:00~17:30日祝を除く)

『麦の穂の揺れる穂先に』の公演の前に幕を開けるのは・・そうモジョミキボー(*^_^*)
情報ブログはこちら→モジョ/ミキボーのブログ
by berurinrin | 2010-03-14 18:22 | 文学座公演情報

Project Natter Vol.2『ピロクテーテス』 in SPACE雑遊(3/6)

作   ハイナー・ミュラー
翻訳 若松宣子
演出 ペーター・ゲスナー

古代ギリシャの時代。
トロヤ戦争真っ只中。発端はスパルタの王ネネラオスの妻・ギリシャ諸国一の美女ヘレネを奪った
トロヤの王子パリスの恋慕と云われる伝説上の戦争です。
ヘレナ奪還の為、トロヤに攻め込む航海の途中、蛇に噛まれたピロクテーテス(山本亨さん)は
無人のレムノス島に置き去りにされてしまいます。
年月は過ぎ10年後。
強固な守りのトロヤ軍に対し、ギリシヤ軍の士気は落ちるばかり・・・
ある予言者が「ピロクテーテスを連れ戻せ」と託宣します。
そして、ピロクテーテスの元に赴くのは、亡きアキレウスの息子・若武者ネオプトレモス(扇田拓也さん)と
ピロクテーテスを置き去りにした張本人・・ギリシャ軍の軍師オデュッセウス(塩野谷正幸さん)。

ドイツの作家のハイナー・ミュラーさんの作品のギリシヤ悲劇。
去年、新国立劇場のシリーズ・同時代<海外編>で、ドイツの演劇に触れる機会があって
それ以来・・なんか惹かれちゃうんですよね。文学座のアトリエの会『崩れたバランス』も面白かったし
それにしても・・・いやぁ濃かった(笑)
新国立劇場『象』のシアタートークの終了後にやってきました、ここ新宿三丁目です★
ギリシャ悲劇好きなんですよ・・・でも苦手というか、まだまだ奥が深くって
苦手意識が強いから、尚の事・・惹かれちゃうのかもしれませんがね・・どーなんだろ?!

弓の名手で名を馳せたピロクテーテスでしたが、戦場の怪我じゃなく、足を蛇に噛まれ
その傷口が、段々腐り始め悪臭と痛みに唸る声がうるさいと、無人島に置いてきぼりをされる
という無情の仕打ちを受け、残された唯一の武器である矢で、獣や鳥を仕留め命を繋いでいました。
傷は癒える事無く10年間の屈辱やら同郷の仲間達への恨みつらみは募る一方・・
そんな彼を迎えに行くのは、その張本人の策士のオデュッセウスとネオプトレモス。
この二人の関係もピーンと張り詰めた糸のように微妙な間柄・・・ネオプトレモスのお父さんは
勇者アキレウス・・アキレス腱のあのアキレウス。
で、アキレウスの遺品である武具をオデュッセウスは自分のものにしていて、ネオプトレモスに
見せびらかしたり、若いだけに真っ直ぐな彼のプライドを傷つけるような言葉を浴びせるもんだから
オデュッセウスが背中を見せたら、すぐにも剣で刺し貫きそうなネオプトレモスの眼差し
そんな三人の丁々発止の言葉のやりとりを狭い空間の中で、ぎゅぎゅっとみせつけられ
いやぁ面白かったぁ~どろどろっすよ(笑)

ソポクレスが書いた本では、その死後ギリシヤの神となったヘラクレスの庇護を受け
ピロクテーテスは、足を治療して戦線に参加し、その弓で争いの元凶となったパリスを殺害するはず・・
が、びっくりのどんでん返しでピロクテーテスは、オデュッセウスを殺そうと弓を構えたその背中を
不意をつかれネオプトレモスの剣で殺されてしまいます。
そしてピロクテーテスの遺体は、オデュッセウスの策略でギリシヤ軍の士気を高める為に
利用される事になります・・

全く救いなく終わるお芝居ですが、どーんとした質量感、がちんこ勝負のようなどきどき感を
たっぷり味わって観終わった時は、ぐったりしました(笑)
それを見越してなのか?どうなのか?わからないのですが(笑)休憩時間が5分あって
その間、足は痛いし、唯一の武器である弓を取られ、みすぼらしい風情のピロクテーテスは
舞台の下手にちっちゃくしゃがみこんで、さすらって(笑)いるのに対し、
オデュッセウスとネオプトレモスを演じられたお二人の俳優は、
ピエロと死神のマスクをして箒とちりとり持参でコントやらゲームで
緊迫してる場の雰囲気をファジーにしてくれました。
お疲れなはずだろうに・・・すごいなぁ
「ところでピロクテーテスって誰?」
「サッカー選手だよ」
これには笑いました(笑)

そおいえば、オデュッセウスを演じられた塩野谷さんのおでこに傷があって、気になったのですが
芝居中、おでこをごんごんと床に叩きつけ、その傷口から血がたら~っと・・うっうっ
で、汗が伝わって・・めっちゃ怖かったです。


3/2(火)~3/7(日)まで  in SPACE雑遊

『ピロクテーテス』は3人のガチンコ芝居でしたが、もちろんモジョミキボーも、
二人の熱いバトルが魅れる事でしょうね★
情報ブログはこちら→モジョ/ミキボーのブログ
by berurinrin | 2010-03-14 15:47 | 観劇感想