新国立劇場『山の巨人たち』舞台稽古見学

明日が初日というこの日の夕方
新国立劇場『山の巨人たち』の舞台稽古(ゲネプロ)見学に参加してきました。
ゲネプロの前に、演出家のジョルジュ・ラヴォーダンさんと鵜山仁さん♪きゃーきゅあー
が、30分ほど解説をして下さいました。
相変わらずのメモメモ状態&通訳さんを介してだったので言葉が難しくて
自分なりの解釈も多大にあります。あくまでもイメージで受け止めてくださいね。

中劇場のロビー、ビュッフェ前に設けられたスペースには
50名程のお客様と、その前にテーブルがしつらえ
そこに通訳の女性の方とジョルジュ・ラヴォーダンさんと鵜山仁さんが座られました。
鵜山さんは、白いシャツにジャケット姿・・う~爽やかです。
ラヴォーダンさんは、写真で拝見するよりスマートな体形(笑)で、笑顔が愛嬌たっぷりで
優しそうな感じでした。鵜山さんより5.6歳年齢が上のようです。
「歳の話は、まっいいか(笑)」BY鵜山さん♪
最初に鵜山さんからご挨拶と概要の説明がありました。

今年のノーベル文学賞にフランスのルクレジオさんという方が受賞しましたが
それよりも70年ほど前に、ピランデルロさんはノーベル文学賞を受賞され
1936年に亡くなった作家さんだそうです。
鵜山さんご自身、高校一年生の時に、ピランデルロ版『ヘンリー4世』をご覧になって
「こんな事になってしまった」そうです(笑)
芝居なのか?現実なのか?
芝居の醍醐味・・奇妙な面白さ・・いかがわしさ
そんなものが入り乱れたピランデルロの世界。
鵜山さんのおっしゃる世界が、どんな風に自分に伝わるのか?自分自身楽しみです。

演出家のジョルジュ・ラヴォーダンさんは、
パリのオデオン・ヨーロッパ劇場の芸術監督を去年まで11年間勤められたそうです。
と、ここで鵜山さんからラヴォーダンさんへマイクが渡されました。

ラヴォーダンさんは、シェイクスピアなどの沢山の外国の戯曲を手がけたそうですが
ピランデルロの作品は初めてだそうです。
今回の『山の巨人たち』は、ピランデルロ最後の未完の作品ですが
作家自身が、この作品を終わらせたくなかったから未完となったのではないか?と
そしてピランデロの作風と時代背景について語って下さいました。
裕福な家庭に生まれ、彼の若い頃はファシズムに傾倒し
その巨大な(ファシスト)力は、今日において何であるのか?何に変わったのか?
という疑問が彼の作品の中に言葉となって出ているそうです。

次に『山の巨人たち』の人物設定のお話がありましたが
ネタバレしそうなので、そこは置いておいてっと
この芝居には色んな要素が混じっているそうで
ドラマ、パントマイム、夢やイメージ・・夢なのか悪夢なのか・・
とにかく「自分の夢を見ているような体験をしてもらいたい」BYラヴォーダンさん。

鵜山さんは、文学座で2本のピランデルロの作品を演出されていますが
ここで鵜山さんから質問が「ピランデルロを以前に知っていた人は?」
「はーい」と数名の方が手を挙げられました。
わたしも、ものすごく控えめに手を挙げました(笑)だって恥ずかしいもん。
ちなみに鵜山さんが演出されたのは『作者を探す六人の登場人物』(1988年5月)、
『御意にまかす』(1992年11月)の2作品です。

すかさず、ラヴォーダンさんが
ピランデルロが捕り憑かれた強迫観念。
一人の人間が持つ色々な側面・・公的生活と私生活など
一つの真実しかない!という、ことはないという解釈。
それはピランデルロの妻が発狂してしまうという個人的な悲劇によって
自分が(相手の対して)考えた行動とは異なる、彼女の言動をみるにつけ
人の見方は各人各節あるという考えを持ったのではないか?
当時、心理学が発達した時代でもあったそうです。
ピランデルロ自身が、すでに著名な作家という肩書きを持っている公的な生活と
反面シチリア島出身という、島に根付いた風習、伝統とか
カルチャー的な要素が強い私的な生活。またその生活を題材にした
短編を発表しているそうで『山の巨人たち』で、田根楽子さんが語るお話は、
ピランデルロの短編から引用しているそうです。

最後に鵜山さんから、新シリーズの3作品
近代能楽集『綾の鼓』『弱法師(よろぼし)』、『山の巨人たち』、
『舞台は夢イリュージョン・コミック』と「劇場の中の劇場」という隠しテーマがあるそうです。
色んな自分との出会いや戦いや新たな発見・・
そんな出来事が一番不思議なものかもしれません
「色んな種類のお菓子を楽しむ子供のような感覚で楽しんで欲しい」とおっしゃいました。

その後、ゲネプロを拝見しました。休憩無しで約2時間。
他にも関係者の方が沢山ご覧になっていてびっくりです。
今回は、座席番号まで決められていて
演出卓から遙かに前方の席で、鵜山さんのお仕事姿が覗けない(涙)
場所を移動される時に、かっこよく座席を跨ぐワイルドな鵜山さんを発見しましたが(笑)
さて『山の巨人たち』
ストーリーや内容は、改めて拝見した時に書かせて頂きますが
もうー。まずはその装置にびっくり・・・。橋なんですけど・・すごいです。怖い。
たくさんの会話と風景と音楽とダンスに異次元の世界にぽーんと押しやられたような感覚で
めくるめく不可思議な世界に漂ってきました。
そして音・・・。なんだろ???
あーでも、好きだなぁ~こんな感覚★
おおっ、文学座からは大原康裕さんがご出演です。
大原さんのコスプレにあんぐり・・びっくりしました。ちょっとわたしも着てみたいかもぉ
うそです。
そーいえば、チラシを上下さかさまにしてみると
フランスのモン・サン・ミシェルの風景が現れます。
ちょっとびっくりの発見でした。

次回は土曜日に、中劇場の波にぷかぷかと漂ってきます。
by berurinrin | 2008-10-22 23:35 | 観劇感想