Pカンパニーオープニング記念公演Vol.1『しあわせな男』

Pカンパニーオープニング記念公演Vol.1「別役実VS阿藤智恵」
『しあわせな男』  in 西池袋・スタジオP(10/10)

作・演出 阿藤智恵

と、ある場所に買い物カゴを提げた女性1(原佐知子さん)が、現れます。
バタバタと布の袋を持った女性2(磯部万沙子さん)が、やってきます。
女性2は、なんとなーく女性1に声を掛けたそうです。
そこへサングラスをかけた女性3(木村万里さん)が、通り過ぎます。
女性3は、何かを探しているようです。
気がつくと、若い女4(須藤沙耶さん)が、誰かと待ち合わせ中?
ちょっと不機嫌そうに立ち止まっています。
すると、女3が戻ってきます。そして、彼女は「家を探している」と言います。
家の住所も表札の名前もわからないその家ですが、ドアはわかるといいます。
彼女達の表情は、何かにいらだっているようです。
そして、古びたドアを引きずって歩く男(内田龍麿さん)が現れます。

「人間ってすぐに慣れちゃうから・・」
「片付けは、きちんと・・」
女1と女2の会話の一コマ・・。これがイテテッっと胸に刺さりました。
実際、今のわたしの家の中は、普通ではありえない状況のはずで・・(><)
この状況が1週間も続くと慣れちゃうんですよ。不思議と、これが・・。
でもやっぱりおかしい。
おかしな状況を改善させる為に、一番大切なのは、助け合って協力していく事。
単純だけどそう思って、一つ一つ解決していきたいなっと、日々努力です。

さてその事は、登場人物も同じ。
ちょっと屈折してますが・・努力ってねぇみたいな
女性たちの心に潜むいらだちの種は、ふつふつと想像の世界から
現実のものとなり、癒され、消えていく・・・。
それが、たとえ本当の対象ではなくても
人間ってすぐになれちゃうから・・・そして、ひとつずつ片付けていかなくては・・。
そして彼女達は、思い思いに吐き出して、笑って解決するかと思いつつ
うっうっ・・怖っ(笑)、まじ怖い作品です。
阿藤さん、絶対ホラーもいけますからっ
でも・・観終わった後に何故か?!清涼感というか、気持ちがすっきり~しちゃったんです。
やっぱ、人間って不可解な生き物です。

表題に「別役実VS阿藤智恵」と、書かれているだけに
この作品には、別役さんの作風をイメージできる箇所が幾つかあります。
例えば、電信柱やベンチをイメージさせる、舞台中央のドアや
ありえないシチェーションの食事のシーン。。。
連続上演されてる別役作品へのメッセージ・・そう・・
智恵さんからの別役さんに対するラブレターのように受け取れました。
そして、H.H.Gで上演された『死んだ女』に繋がるテーマがあります。
前作では5人の男性が亡くなった一人の女性を巡るお話でしたが
今回は4人の女性が、それぞれの男性に思いを巡らすお話・・
『死んだ女』をご覧になった方は、絶対観た方がいいかも・・です♪

10/8(水)~19(日)まで in 西池袋・スタジオP

詳しい日程は、相互リンクしてます阿藤智恵さんのブログ
阿藤智恵の「気分は缶詰」日記へ!!
by berurinrin | 2008-10-11 23:18 | 観劇感想
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