『まほろば』シアター・トークvol.2

今回の仕掛け人(笑)芸術監督として鵜山仁さん♪が
このシリーズについて目的などを話して下さいました。

「目的は、一人一人パンフの座談をしながら話したりして
・・先輩の作家は、知っているけど
後輩については、十羽一絡げみたいな感じがあって
3人並んでもらっただけじゃわからないけど
ベテランと言ったら怒られる(笑)ワルズレしている人たち(笑)との
マッチングってどうだろう?って
もちろんズレが見えたり上手くいったりと色々あったけど
今後こういう企画に対する入り口が作れたかな・・という感があります」

この企画は、大成功でしたね。と堀尾さんが言われると場内は拍手。
わたしもとっても素敵な作品との出会いが出来ました。
きっとほぼ満席のこのシアタートークに参加されたお客さまも
同じ気持ちだったと思います。

今回のパンフの作家と鵜山さんの対談記事は、本当に読み応え十分で
鵜山さんが彼らを知ろうとする姿勢・・鵜山さんご自身の経験に投影させて
目線を同じにしながら彼らの考えや生い立ちに重ね合わそうとしている言動を
毎回とっても興味深くって拝読してました。
相変わらず、鵜山さんのユニークなトークがたまりません(*^_^*)

堀尾正明さん
「この三人に決めたのは?」

鵜山さん「作家の候補は沢山いた(笑)でも結局は、カンで選んだ(爆)
えい、えいっって(笑)」

なーんて適当に言っちゃう鵜山さんですが、実際は大変な作業だったのでは・・
決定権は鵜山さんにあったそうです。

同世代の劇作家3名ということで、互いに気になる人がいますか?

蓬莱さん
「(他の二人に対して)ライバル視はない。
それぞれの劇団の色も違うし・・気になるけど見に行かない。
前田司郎さんは、これから飲んで話したい(笑)怒られてみたい(爆)
(鵜山さんの演出作品は)学校のクラスのカリキュラムとして強制されて
観ました(笑)」

そーいえば、蓬莱さんは鵜山さんの後輩に当るんですよね。
強制と言う言葉、鵜山さんめちゃめちゃウケけてました(笑)

早船さん
「前田さんは、気になる。
観ていて、どーんと出てきただけでやる芝居に憧れる。
俳優に負荷を与えるのがすごい」

う~、確かに早船さんと前田さんは、全く色が違いますね。
そんな二人から名指しされた前田さん・・
「人の芝居を観て変えようとしちゃいけない。
お金が儲からないのにやっているので、儲かる為のノウハウをしなくてもよい(笑)
儲けたいなら違う仕事をすべき。
100人の人が観てくれて、10人の人が面白いって言ってくれれば・・
(「他の人は(作品の内容が)わからない(笑)」by堀尾さん)
万人にウケたら逆にショック」

2000人規模の劇場でも小劇場だと思うと言われたのは鵜山さん。
前田さんの言葉をフォローする形で
「バラエティがある事はいい事。
色んな人達に向けて芝居をやっていく。
万人にウケたら恐怖でもある。
昔、杉村春子さんに言われた事があるんだけど
杉村さん「(芝居の)評判いいらしいじゃない」
でも悪口(笑)も言われてるんですよって言ったら
杉村さんが「あら、私なんて褒められた芝居なんて無いわよ」って」

前田さん
「劇場に行くことで民度を上げる。
ちょっとかっこいいとかで、普段と違う異質な世界。
劇場観る芝居も良いって
わざわざ「五反田団」を観ようっていう人は、まずいない。
2%いたら嬉しい(笑)」

ちょっと斜に構えた考え方をする前田さんのように見えましたが
でも実はとても冷静に今の自分の立場や観客の事をみている気がします。
芝居を観に劇場に行くのか?劇場行くから芝居を観るのか?
新国立劇場という、ネームバリューがあると
一度は劇場に行ってみたいっていう気持ちもわかりますもん。
そして、行ったらたまたま面白そうな芝居があったから観たとかね・・
ありかもしれません。

ここからは観客からの質疑応答です。

・・・鵜山さんに「今回の企画に対してどういう形でかかわって来られたんですか?」

鵜山さん
「できるだけ自由にやってもらって、心でサポート(笑)
一度、文句めいたことを言ったら、相手の顔がこわばっちゃて(苦笑)
文句って言うか、こうすれば、もっと立体的になるんじゃないかなって」
「(作品の流れとして)日本昔話でやらないかって言ったら
ことごとく無視された(笑)」

・・・3人の劇作家に「劇作家としてのきっかけ伝えたい事と印象に残る作家や作品」

蓬莱さん
「映画の『寅さんシリーズ』が好き。
人間を多角的に描きたい。今の状態が自分が充実できる時。
高校演劇から始めた。
どういう人間を描くかによって、テーマは異なる。
印象に残っているのは、芥川龍之介「トロッコ」

早船さん
印象に残っている作品は、山本周五郎・作「あおべか物語」と言われた早船さん。
「干潟だった場所が、ディズニーランドに変わったことの衝撃が『鳥瞰図』に繋がった。
失ったものは取り戻せない。だったら伝えられないか?
どのように伝えたら伝えられるか?
自分の中の怒りや思った事を発信する場所。
好きな作品は、サリンジャーの短編集」

前田さん
「自分から何かを伝えようと思って作ってない。
言葉で考えてもわからない・・。芸術を使って表している。
コミュニケーションが出来ない事がわかってもコミュニケーションをしたくなる。
でも一方的な思い込みで言っちゃいけない」
好きな作品は『赤毛のアン』という前田さん。

鵜山さん
「こうやって話していることが楽しい。
前田くんは、言葉では言いたくないって言うけれど
アートもコミュニケーションツールの一つ。
様々な事を整理して、ハードルにしてやっていくのも楽しいかな。
人の芝居を観るのもいいかな(笑)」

・・・『まほろば』台本は、標準語になってますが?
そうそう、劇場で販売されてる台本は、標準語なんですよね。

蓬莱さん
「もともと方言で上演される予定でしたが、場所が決まっていなかった。
なので台本が上がった時は、標準語。
演出の栗山さんと相談して長崎弁にしました」

・・国立劇場としての上演する芝居としての意識はありますか?

鵜山さん
「国立だからといってガチンとしていないけど
これをやったら東や西(の劇場)に(もって)いけるかな?とか
これは初台だけかなあ・・って」

堀尾さんから、新国立で上演する作品に対しての縛りとかはタブーとかは
あるんですか?と直球の質問に対して

鵜山さん
「『紙屋町さくらホテル』で、杮落とし公演される前に
色んなタブーがクリアされて上演されるようになったので
何も問題は無い。起こる問題はゆっくりじっくり抵抗していく(笑)」

ほかに、鵜山さんの演出の大ファンというお客さまから熱いメッセージに
ハンカチで汗を拭く鵜山さんに「サクラを入れちゃって」堀尾さんとツッコミが(笑)
おおおっ、らいばるだぁ~!!!って残念ながら私は恥かしがり屋なので、
沢山の人の前での本当に質問とか絶対無理なんです(><)
でも鵜山さんには、心で応援してますからっ

っと、以上でおしまいです(笑)
メモでの内容なので違う捕らえ方をしていたらごめんさいm(_ _)m
でもなかなか作家の方の生の声を聴く機会がないので
とても楽しかったし新鮮な企画でした。
by berurinrin | 2008-07-31 22:59 | イベント