『Visions of Tokyo』『ポケットシアター』

『Visions of Tokyo』『ポケットシアター』サイスタジオで観劇。
二度目の『Visions of Tokyo』千秋楽。登場人物は文学座のイケメン男優4人のみ!(* ̄m ̄)プッ。
舞台は突如封された地下のホール。
フジタ(細貝弘二)の隙を盗んで、このホールに入り込んだヤザキ(浅野雅行)。
このホールに楽譜を忘れて取りに戻ったバイオリニスト・ニカイドウ(石橋徹郎)。
部屋の片隅には土嚢が積み上げられてあり、多分その下には楽譜と何かが。。
そして、フジタの怪しげな上司クラモト(高橋克明)。。。二人は監禁されて。。

冒頭、デジカメを片手に現れる浅野さん。
心がぽっかり穴が開いているような、空虚な表情。
そんなヤザキとニカイドウの心が通う合うシーンが楽しい。
いかつい顔の石橋さんが、人懐っこいニカイドウ役を演じているので
それだけでも微笑ましい。
何とか逃げ出そうとするニカイドウと心の読めないヤザキ。
正反対な二人の会話もどことなくかみ合わず、でも優しい気持になれる瞬間。
何かに怯えながら真面目な気弱なフジタ役の細貝さんも、とてもよかった。
そしてキレる怪しいクラモト役の高橋さんのキャラも凄い!
でも、何といっても浅野さんの繊細な演技の上手さには脱帽。
自殺志願のヤザキが最後にほっとした、笑顔とも泣き顔ともつかない表情が
いとおしく感じた。

『Visions of Tokyo』終演後、休憩を挟んで『ポケットシアター』を上演
出演は古川悦史さんと助川嘉隆さんの二人芝居。
古川さんの機関銃のような台詞回しとトリッキーな役柄に次第に巻き込まれてしまう
気の毒な助川さん。とても、面白いショートストーリ。
場内も爆笑の渦。でも、笑いだけじゃない所に二人の演技の上手さと台本の奇天烈さが
あった。

『Knob』『ポケットシアター』は明日までサイスタジオにて
by berurinrin | 2005-02-26 22:51 | 文学座観劇感想