オペラ『カルメン』オペラトーク

新国立劇場2007/2008シーズン
オペラ『カルメン』オペラトーク in 新国立劇場・小劇場(11/18)

11/25(日)~12/9(土)まで、新国立劇場オペラ劇場で公演される
ビゼー作オペラ『カルメン』<全3幕フランス語上演>を前に
オペラ部門芸術監督・若杉弘さんが司会進行役で
『カルメン』を演出される鵜山仁♪さんと指揮をされるJ・デラートさんを交えての
トークショーがありました。

『カルメン』といえば、オペラの師匠だちょんさんのお陰で
演奏会形式の『カルメン』を拝見させて頂き、音楽の高揚感に感動しまして
オペラとしての『カルメン』に期待大をしていました。
その前に予習も大事ですからっ
でも私的には、鵜山さん中心で(笑)

まずは、体の大きなデラートさんがお話しして下さいましたが
とっても深い優しい声の持ち主で、きっとこの方が指揮棒を振っている姿
すっごく迫力がありそうです(笑)
パリ・オペラ・コミック座で初演された『カルメン』は、今でこそ
「ハバネラ」や「闘牛士の歌」とか、オペラ初心者のわたしでも、そのメロディを聞いただけで
「おやぁ~♪なんか聞いたことがあるぞぉ」と、有名な楽曲ですが
実際の初演では、楽曲の合間は、台詞だらけ・・ドラマ性が色濃く出てしまって
オペラとしてはどうよ!って感じで、その評判は散々だったそうです。
(オペラというのは、色々形式やら難しい約束事があるそうで・・)
ところがウィーンで上演される事が決まった時に、台詞を歌に変えたりと
大幅に変更した事によって大評判!
初演から10年を待たずして大成功を納めたそうです。

と、いうことで紆余曲折を経て『カルメン』は、現代にいたるまでに
色んなバージョンが作られ公演されているそうです。
新国立劇場では、この10年の間に3回上演されているそうですが
普通オペラというのは、とってもお金が掛かる代物で
一つのプロダクション(芝居で言うなら“座組み”?!)で、
50回は繰り返し公演されるのが普通な世界・・なので、この3回もの
新しいプロダクションでの公演回数は、とっても贅沢な事なんだそうです。

・・・・っと、前置きが長くなりましたが
色んなバージョンのある『カルメン』の演出を、鵜山さんにお願いした意図を
原作に忠実なオーソドックスな作品として体験して欲しいと
安心して観てもらえる作品としたかったと
若杉さん(鵜山さんは、若杉先先とおっしゃっていました)が語られると
鵜山さん「奇妙な事をしないで欲しいと、(若杉先生から)云われたような(笑)
群集がいっぱい出てくるので、どれほどの色んな人間がそこに住んでいるか
同じ動きをしたら、退屈しちゃうので・・
人間同士の対応性から生まれてくるダイナミズムを存分に楽しみたい」
鵜山さんが演出する『カルメン』は、
曲の合間は全て台詞で語られる、初演のコミック版と異なり
アルコーア版で、群集の演出が重要課題で
いかに個性を持たせていくか。合唱の変化を楽しみたいとおっしゃっておりました。

若杉さんよりいくつか質問が、鵜山さんに寄せられまして
「(鵜山さんは)どんなカルメン像をもっていますか?」
鵜山さん曰く、女性の両面性・・愛と死
愛といえば、これ以上可愛らしいものはないし
死といえば、これ以上恐ろしいものは無い・・
・・・ふむふむ

「演出家として舞台美術や照明はどこまで権限をもっているのですか?」
「・・・ケース・バイ・ケースで、多分権限はあると思いますが
「こんな空気で」とか「こんな材料で」とか
あんまり細かく言うと「だったら書け」と云われるので、それは書けないし(笑)」
鵜山さんがよく言われる演出で
自分はAだと思うが、相手はBだという・・ならばCでやってみる
今回も、稽古場で感じ合って、話し合って、戦い合って
作る作業が楽しいと、おっしゃっていました。

このトークの合間に『カルメン』の楽曲3曲が披露されました

①第一幕カルメン「ハバネラ」(谷口睦美さん)
②第二幕エスカミーリョ「闘牛士の歌」(小林由樹さん)
③第三幕ミカエラ「何が出たって怖くない」(大村博美さん)

「ハバネラ」を歌う谷口さん、鵜山さんの肩に手を置いて歌ってました。
おおおおっ・・ちょっと、ちょっと・・・って感じでしたが、鵜山さんもなんとなーく嬉しそう・・
後からハンカチでお顔を拭き拭きされてる鵜山さん・・ちょっとお茶目さん♪でした(笑)
もう・・・
歌手の方をねぎらうように、若杉さんがお一人お一人に「よかったよぉ~」って、
まるでお父さんみたいに、彼らに優しい眼差しを向けておられました。

指揮のデラコートさんは、今回の鵜山さんとのコラボに対して
(鵜山さんは)とってもインテリで、頭の良い方で融通もきいているので
アイデアの交流ができる、とっても楽しい現場だとおっしゃいました。

また、デラコートさんはとってもサービス精神が旺盛で
『カルメン』の楽曲の中のある共通性とか、伝統的にカットされる部分の復活のお話しや
実は「ハバネラ」は、ビゼーではなくキューバ人のゼバスチャンなんとかさん(笑)
が書いたとか、過去の『カルメン』のお話しを沢山して下さいました。
私には、ちょっと専門的なお話はわかりませんでしたが・・(><)

1時間ほどのトークショーでありましたが
おとといから舞台稽古に入って、この日の午後から衣装合わせがあったりと
めちゃめちゃ忙しい状況なのに、それを楽しんでるような鵜山さんのお姿が
眩しく映りました。
スペイン人のお話なのに、フランス語で歌う自体へんてこなオペラと
おっしゃった鵜山さん♪
おかげで本番拝見できる事がとっても楽しみになりました。

11/18(日) in 新国立劇場小劇場
by berurinrin | 2007-11-18 21:13 | イベント