加藤健一事務所Vol.66『モスクワからの退却』

加藤健一事務所Vol.66『モスクワからの退却』 in 本多劇場(6/6)

作   ウイリアム・ニコルソン
訳   小田島恒志
演出  鵜山仁

33回目の結構記念日を前にしたエドワード(加藤健一さん)とアリス(久野綾希子さん)夫婦。
二人にはロンドンに住む自慢の一人息子ジェイミー(山本芳樹さん)の3人家族。
アリスは詩を愛し、夫エドワードを愛しつつも、その愛情の思いが強すぎて
ついついエドワードに対して八つ当たってしまいます。
学校教師であるエドワードは穏やかな性格で、アリスを思いやりながら暮らして
きましたが、もう限界が近づいています。
ジェイミーが訪ねてきたこの日、エドワードは心に秘めたある事を実行します。
途中でこの夫婦は離婚してしまいます。
エドワードは、すでに付き合っている女性がいて彼女の元で暮らし始め
アリスは、夫が去った家に残りますが、気持ちの整理が上手く出来ずに
精神的なバランスも危うい状態。
息子のジェイミーは、両親の気持ちが痛いほどわかるだけに
二人の間に挟まれて苦悩しつづけます。

愛情の重さを量る事が出来たら、どんなに良いかと思います。
アリスはエドワードに対して1キロ愛が重いので、500グラムを
エドワードにあげて、平等にしてみましょう。
そうすれば互いの愛の重さは、平等で文句なし!ってことで(苦笑)んなアホな!!
・・・・。
自分も両親の姿を間近で見ているだけに、このドラマはなかなかキツイものがあります。
けれど両親も初めから、両親として生まれてきたわけではないので
やっぱり両親も男と女。色んな愛情の葛藤の中で生きてきたんですよね。
アリスは、エドワードとの仲を修復しようとしますが、
エドワードはすでに新たな伴侶と新たな生活を手に入れ、アリスとのことはすでに
彼の心の中では終わっています。
けれどアリスの今後の生き方を気に掛ける姿は誠実な夫であった事の真実です。
一組の夫婦が夫婦である事を終えた時、愛は何に姿を変えるのでしょう。

アリスに押されっぱなしのエドワードの加藤健一さん♪
この方はコメディよりも、シリアスな演技のドラマの中に、ほのかに生まれる
コミカルなエッセンスを、注ぎ込んでくれる独自な雰囲気がたまりません。
終盤アリスから渡させる詩集を見開いて、ぎょっとする様は
加藤さんならではの魅せる演技です。
久野綾希子さん・・詩を愛するアリスは、詩を読むシーンが幾度もあります。
久野さんが深く歌うように語るその言葉は
アリスのもう一つの愛する詩の世界感を垣間見せてくれます。
そして、息子の山本芳樹さん。悲壮感漂う不思議なオーラを放つ役者ですね。
ラストの両親への思いを語る山本さんの台詞・・・胸に直球でした(涙)

本当に良い初日でした。
終演後、にこやかに微笑む鵜山さんにお会いできました♪
その上、リンクさせて頂いてる阿藤智恵さんにも声を掛けて頂いてとっても幸せ!!
今回のパンフには、智恵さん翻訳が載っていますよぉ
作家の気持ちが伝わるとても素敵な文章です!ぜひお読み下さい!!

偶然にも一緒になったお友達が、久野綾希子さんの昔からのファンということで
しばしロビーで待つ事に、すると鵜山さんもいらして下さって
久野さんがロビーに現れると、鵜山さんが「僕も出待ちをしちゃいました(笑)」
その上、鵜山さん自ら私達を久野さんに紹介して下さいました。
すかざす告白タイム(もう何度もコクってますが)「鵜山さんのファンです!」
照れる鵜山さんと、優しく微笑む久野さん。素顔の久野さんってば
顔がちっちゃくって、すごく綺麗で華奢な女性です。
パワフルなアリスを、こんな華奢な姿で演じきったとは!!!!
久野さんとお友達がお話ししている間、鵜山さんと短いながらも二人きり☆の世界でした
帰り道、鵜山さんが久野さんと歩き出した反対方向の駅に向かう私たちの方に
そっと振り向いて下さった鵜山さんの笑顔っ!かっこいい~!!
やっぱり一生ついていきますっ!

~20日(水)まで in 本多劇場
6/23(土) in 藤沢市湘南台文化センター市民センター
by berurinrin | 2007-06-09 15:56 | 観劇感想
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