クラクラ・プロデュース『恥ずかしながらグットバイ』

クラクラ・プロデュース『恥ずかしながらグットバイ』 in 紀伊國屋サザンシアター(4/28)

脚本・演出 中島淳彦

フィリピンのパラワン諸島にあるペリオット島に元日本兵が居るかも?という
情報が入りました。そこへ駆けつけたのは、外交官の鳥塚偉夫さん(角野卓造さん)。
そして鳥塚さんを追ってきたのは石原健一さん(佐藤B作さん)。
しかし、この二人は、元日本兵の存在の情報よりこの島のリゾートホテルで働いている
昔付き合っていた江藤弓子さん(川田希さん)に会いに来たというのが、本音のようです。
ところが、本物の元日本兵・猪原義孝さん(すまけいさん)が現れて大混乱。
しかも夫の浮気を疑っていた鳥塚さんの妻・文恵さん(大西多摩恵さん)も現れて・・

中島淳彦さんといえば、先日TV放送もありました文学座公演『ゆれる車の音』♪
純和風調のノスタルジックな香りに包まれながら
笑って笑って、ほろり~と切ない思いにさせる中島さんの作品は
舞台がフィリピンのリゾートホテルに変わっても健在でございます♪

「ばっ~か役~人♪」と、呼ばれ続ける(笑)エリート街道からは、はるかに
遠い彼方にいる三流外交官、ずっこけコンビのこの二人
ひたすら追うのは、今だ忘れられない江藤弓子さんの姿のみ・・・
ところが、江藤さんは新たに自分の道を歩み始め、過去の恋愛はとっとと精算しています。
この江藤さん。とっても綺麗で若くて頭がキレそうな女性が、
どうしてこの「ばっ~か役~人♪」おじ様達と恋愛していたのか???ですが
中年のこの「ばっ~か役~人♪」おじ様達が、なりふり構わず江藤さんを追いかける
姿が切ない気持ちを通り越して、ひたすら爆笑の連続です。
同時進行で現地採用の日本人役人と日本人のホテル従業員の
プチ恋愛がありーの、鳥塚さんの妻と江藤さんが意気投合したりと
リゾートホテルは、もう大変な騒ぎです。
けれども、そこに元日本兵の猪原さんが現れると空気の流れが変わってきます。
戦争が終わったことは知っていたけれど、日本に帰る事が出来なかった猪原さん。
そして帰国する事を拒む猪原さんの苦しい過去の話の締めは、
この芝居の題名に現れています。
「恥ずかしながら・・・グットバイ」
この言葉を聞いた途端、私は泣きました。

わたしにとって今年のベスト上位に入る逸作です。
出演者の方々全て素晴らしい方々ばかり・・中でも、あえて・・すまけいさん
すまけいさんの出番は少ないながらも、最後はすまさんに泣かされました。
願わくば、もっともっと沢山の人たちに観てもらいたかったです。

4/20(金)~28(土)まで in 紀伊國屋サザンシター
by berurinrin | 2007-05-05 12:14 | 観劇感想
<< 5月の観劇予定など・・ テアトロサンノーブル企画公演v... >>