こまつ座第82回公演『紙屋町さくらホテル』

こまつ座第82回公演『紙屋町さくらホテル』 in 俳優座劇場(4/29)

作   井上ひさし
演出 鵜山仁
美術 石井強司

終戦後昭和12年12月。
一人の男性=長谷川清さん(辻萬長さん)。
「A級戦犯として逮捕して欲しい」と、
巣鴨プリズンへと連日のように訪れてきます。
そして、対応に現れたのは旧知の針生武夫さん(河野洋一郎さん)。
二人は、ひょうんな事からお互いの本名を偽って入隊した
移動演劇隊“さくら隊”の活動へと思いをはせていきます。
それは戦争末期の原爆投下直前の広島での出来事でした。

去年の夏、紀伊國屋ホールからメインキャストも変わっての
新たな移動演劇隊「さくら隊」です。
前回、あまりにもわたしにとって戦争モノの観劇作品が重なった上に
かなり衝撃と感動を受けてしまったこの作品です。

戦争末期、いつアメリカが日本に上陸してくるか?
休まる事無くB29の警戒警報が鳴り続ける戦争下・・その中で
三日後の公演の為に、稽古を続ける移動劇団さくら隊の姿を追っています。
とは云うものの、若い俳優達は戦争に赴き、さくら隊のメンバーは
ほとんど素人集団。右往左往しながら団結していく姿に胸がキュンとなります。
本来は面白おかしく・・となる処なのでしょうが、笑いと悲しみが小波の
ように私の心に迫ってきました。
それは、暗転になると紙屋町さくらホテルのセットの上部の部分
「巣鴨プリズン」の鉄格子のセット、その鉄格子が丸く・・そう・・
「広島ドーム」のようなアーチを描いている姿が浮かび上がり、
彼らの今後の姿を予感してしまうのです。
残酷な事です。
その結末は、パンフレットにしっかり記載されています。

文学座からは、特高の刑事さんで自ら任務の為に「さくら隊」に
入隊する戸倉八郎さん(大原康弘さん)いや~な特高の刑事さんが、
段々芝居に目覚めて本来の人の良さが表れてくる姿が、とても素敵でした♪
そして誰に対しても鋭い突っ込みをするホテルの経営者の熊田正子さん
栗田桃子さん)。ぽんぽん広島弁で語る彼女の何事にも
真っ直ぐな姿に癒されたり泣かされたり・・

初日に拝見しましたが、カーテンコールではスタンディングが起きる程の
感動と熱気に補助席まで埋まっていた客席は包まれていました。
終演後のロビーで、鵜山さんがお客さまとお話されてる姿・・・
わぁぁぁぁ~♪と、思いましたが、私の顔は涙でぐしょぐしょ(><)
遠くから目礼をして劇場を後にしました。いやぁ~鵜山さんかっこよかった♪

前売りは完売されてるそうですが、当日券は必ず販売するそうです。
ぜひ、ぜひ、ご覧になって下さいませ~☆彡


~5/5まで in 俳優座劇場
by berurinrin | 2007-04-30 22:57 | 観劇感想
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