劇団俳優座公演NO.284『野火』

劇団俳優座公演NO.284『野火』 in 劇団俳優座5階稽古場(12/9)

原作 大岡昇平
脚本・演出 鐘下辰男

太平洋戦争末期のフィリピンが舞台。
肺病のために部隊を追われ、野戦病院からは入院を拒否されてしまった私(田中壮太郎さん)
は、ただ一人熱帯のジャングルの中へ彷徨っていきます。
米軍の砲撃によって日本軍の陣地は崩壊し、飢えと渇きの中で私は、
ジャングルの中で負傷兵達に出会い、孤独、殺人、人肉食への欲求・・・・。
仲間を狩って生き延びようとするかつての戦友達・・
そして私自身の崩壊が始まります

人生二度目の俳優座ですが、どうしてどうして
体臭が臭ってくるような、骨太で熱くて、心に痛い作品
そう・・・難しい鐘下ワールド炸裂です。
鐘下さん率いるガジラの芝居を観ているような充足感
でもちょっと違うのは、カーテンコールがありました(笑)

極限下の中、孤独と飢えと生への欲求とその代償の狭間で少しつづ精神を病んでくる
主人公を演じられたのは、田中さん。
すごい目力がある役者さんですね。兵隊としての戦力として見放され
病院からも追い出される主人公にとって、目先にあるのはただ「死」のみ・・
異国の敵だらけの地での孤独・・なんて恐ろしい
恐ろしいドラマです。

人生初の俳優座は、横浜鑑賞協会10月の例会『黄金色の夕暮』でした。
(うっ、まだ感想書いてませんm(_ _)m )
これも初の運営担当をさせて頂きまして、公演中に「交流会」があって
その司会を人前が大の苦手な引っ込みじあんの私が僭越ながらやっちゃいました。
で、司会でドタバタしているくせに、隣の席が人気者の田中壮太郎さんだったんです。
田中さん「次回、鐘下作品に出るんです」
私「鐘下さん、好きですよ。どーんと、がつんがつんと頭を殴られる感触が(笑)」
田中さん「そうそう(笑)ホン(出来)上がったんですが、全然わけわかんない(笑)」
・・・と、いうような事をお話ししたんですが、
私の素朴な質問に対して、田中さんは包み隠さず直球型に言葉を返して下さる
はっきりすっきりした気持ちの良い青年。
そんな彼が、企画したこの作品。
(チラシのデザインも田中さんがされたそうです)
夏には演出もされたとか・・・。すごい才能のある方ですね!!

俳優座といえども、ガジラのファンの方であれば、ぜひお勧めの作品です。
えっ水ですか?!もちろんあります(笑)

「野火」~ 大辞林より
1 春の初めに野原などの枯れ草を焼く火。野焼きの火。《季 春》
2 野山の不審火。また、野の火事。


~12/20(水)まで in 劇団俳優座5階稽古場
by berurinrin | 2006-12-09 23:55 | 観劇感想
<< 文学座本公演『シラノ・ド・ベル... 12、1月の主な外部出演 >>