文学座創立70周年記念『シラノ・ド・ベルジュラック』

文学座創立70周年記念 文学座・ひょうご舞台芸術提携
 『シラノ・ド・ベルジュラック』 in シアター1010(11/11)

作   エドモン・ロスタン
訳   辰野隆/鈴木信太郎
演出 鵜山仁

待ち焦がれた東京の初日の幕が上がりました。
さしずめ、フランスのお話らしくワインで例えてみたら
兵庫公演をボージョレーヌーボー。
爽やかで苦味の少ない赤ワインのように、新鮮ですが飲み応えもタップリ♪
キャストも新鮮に思えつつも、いざ芝居が始まれば俳優の采配の見事さに
やっぱり鵜山さんってすごい!!!と、驚かされました。

そして、昨日
東京公演の初日。
ボージョレーが私の好きな赤ワインに変わっていました。
それも渋みがあって、濃厚で香りもかぐわしい・・・・・たまりません(ため息)

もし、まっさらな気持ちでこれからご観劇される方は、この先は避けて下さいませ。
兵庫と東京のちょっとした感想の感じ方の違いなんかを・・


江守徹さんのシラノの台詞がリズミカルでゆったりと、間の空き方が素晴らしく
「、」と「。」の使い方が、より鮮明で詩的な流れるような言葉が生き生き感じられました。
兵庫では、聞き流してしまった台詞に、今回は受け止められて、つい笑ってしまったりと
改めて言葉の美しさと、江守さん独自の抑揚の声の見事な台詞回しに酔いました。

クリスチャン演じる浅野雅博さんとのコンビのタイミングもばっちり♪
シラノが自ら武勇伝を話すシーンで、クリスチャンが「鼻づくし」で野次を入れる場面
シラノの話の間を付くタイミングも、シラノが話している時の姿勢も
江守さんに食らい付いている姿にわくわくします。

また浅野さんが、兵庫公演よりもバルコニーの場面をコミカルに演じられ
江守さんがしっかりキャッチし投げ返し、又それを浅野さんがキャッチする。
その二人のやりとりを感じ取りながらも、高橋礼恵さん演じるロクサアヌは
バルコニーの下では男二人がとたばたした姿を見ることは無く・・・。
この場面、本当に難しいと思います。
一歩間違えるとドタバタ喜劇になりかねませんもん。
『ロミオとジュリエット』の有名なバルコニーの場面にもう一人のロミオが居るんですから(笑)

そんな二人に愛されるロクサアヌの高橋礼恵さん。
実はキャスティングを聞いた時は、一瞬「?」と思いました。
彼女が演じると、女性としての強さが強調しすぎるのでは?と思ったのですが
ところがその強さが、気高さと気品に溢れ、勝気で可愛らしいロクサアヌにしっくり
当てはまっていました。そして何よりも美しい容姿。
二人の男性の運命を変えてしまうだけの美しさです。
ドレス捌きがちょっと気になったのが残念ですが(時折、足が見えてしまうので)
でも、本当にうっとりする位に綺麗です★

と、まずは主要人物3人のみを取り上げてみました。
次回から、少しずつでも出演者全員ご紹介させて頂きます。

この日は楽屋での初日乾杯がありまして
お友達共々ご好意で参加させて頂きました。
可愛いヨリちゃんこと、頼経明子さんに“ぎゅっ”ってして(笑)
にこやかな鵜山さんに、初日の素晴らしさに思わず握手をして頂きサインまで!きゃー!!
それもお友達とは一風変わったサインで(笑)家宝です。宝物です。
「一生付いていきます!」宣言をしてしまいました。
クリスチャン浅野さんにも「ついでにね(笑)」と言われつつ、サインをして頂きました。
鵜山さんには、演出の事で教えて頂いたりと
勿論、これから追々ご紹介させて頂きますね。
そんなこんなで、この座組みの雰囲気も、垣間見せていただきましたが
何しろ笑顔で、とっても暖かく、楽しんでいる俳優、スタッフのチームワークの良さを感じました。
初日でこんな素敵な空気を感じさせてくれるなんて~☆彡
最高です!『シラノ』万歳!!

~11/18(日)まで in シアター1010

まだ、席に少し余裕がある日もあるそうです。
また前売りは完売している日がありますが、若干当日券もありますので
諦めずにチャレンジしてみて下さいね!!!
by berurinrin | 2006-11-12 13:16 | 文学座観劇感想