こまつ座第80回公演『紙屋町さくらホテル』

こまつ座第80回公演『紙屋町さくらホテル』 in 紀伊國屋ホール(8/12)

作   井上ひさし
演出 鵜山仁
美術 石井強司

終戦後昭和12年12月。
一人の男性=長谷川清さん(辻萬長さん)。が「A級戦犯として逮捕して欲しい」と、
巣鴨プリズンへと連日のように訪れてきます。
そして、長谷川さんの対応に現れたのは旧知の針生武夫さん(河野洋一郎さん)。
二人は、ひょうんな事からお互いの本名を偽って入隊した
移動演劇隊“さくら隊”の活動へと思いをはせていきます。
それは戦争末期の原爆投下直前の広島での出来事でした。

・・・。もう、うんざりなんです。
戦争を題材にした作品ばかり観ています。読んでる本も戦争についての書物。
うんざりしているのは戦争であって、戦争を題材にした芝居ではないのです。
ましてや本でも・・でも、知れば知るほど、読めば読むほど辛くなる。
戦争の時代に生きた人たちの姿は、なんら私たちとかわらない普通の人たちです。
井上ひさしさんの作品で生きる彼らは、なんでこんなに愛しく滑稽で悲しい未来を
背負ってしまったのでしょうか?
劇中では“さくら”隊の悲劇を語るシーンはありません。
だからこそ、彼らの芝居に対するふつふつと沸いてくる真摯な気持ちが
どんどん胸に迫って、息が出来ない位に悲しくて悲しくて・・・・。

父と暮らせば』と、ともに常に過去を過去として忘れない為にも
見続けていきたい作品です。

8/6~20まで in 紀伊國屋ホール

『紙屋町さくらホテル』2007年4/29(日)~5/5(土)俳優座劇場にて
再演決定されています。演出は勿論、鵜山仁さんです。
by berurinrin | 2006-09-02 12:32 | 観劇感想