俳優座プロデュースNO.72『東京原子核クラブ』

俳優座プロデュースNO.72『東京原子核クラブ』 in 俳優座劇場(7/15)

作   マキノ・ノゾミ
演出 宮田慶子

昭和7年、東京本郷にある下宿屋「平和館」を切り盛りするのはしっかり者の桐子さん
(小飯塚貴世江さん)とお父さん彦次郎さん(坂口芳貞さん)。
理化学研究所に勤める物理学者友田さん(田中壮太郎さん)、同僚の小森さん
佐川和正さん)を始めダンスホールのピアノ弾き(千葉哲也さん)新劇青年(壇臣幸さん)
ダンサー(西山水木さん)、野球青年(石井揮之さん)。
にぎやかで平和な住人達に囲まれた「平和館」ですが、刻々と戦争の影が広がってきます。

主人公の友田晋一郎さんは、ノーベル賞物理学者である朝永振一郎博士がモデルだ
そうです。また「平和館」も実際に若き日の朝永博士が住んでいた下宿先の実名だそうです。

ユニークな個性溢れる下宿屋の住人達のハートフルな生活の温かいやりとり
そして忍び込む戦争の影・・そして戦争。
戦争は若い下宿人達を戦場に駆りたて、新たな武器を開発させるために物理学者たちは
研究詰め・・・そして東京に空襲が・・

改めて戦争っていうものは、普通に生活している隣人を奪い、仲間を奪い恐ろしい行為です。
人だけではなくすべてを奪って破壊する恐怖。
戦争が終わったからって元の生活には戻れないんですから
愛すべき「平和館」の住人達を奪っていった戦争。悲しすぎます。
今も北朝鮮や中東問題・・・
なんで私たち愚かな人間は過去を学べないのでしょうか?

悩める若き物理学者である友田さんの同僚の小森敦文さんを演じるのは佐川和正さん。
ぬけがら』では戦争中の20代のお父さん役でオールヌード姿の登場でびっくり(笑)
アルバートを探せ』の物理に詳しい朝鮮人留学生と、今回の役柄に思いを馳せる
役が記憶にあったのですが、等身大の小森さんを爽やかに演じられていました。
また、「平和館」のお父さんの坂口芳貞さん♪素敵ですね。
しっかり者の娘に頭が上がらない優しい昭和の時代のパパって
本当に魅力的なお父さんでした。

他にも青年座の山本龍二さんの「にん.にん.、西田♪西田の親父♪」と
歌われてしまう理研の研究室主任の西田さんの真面目可笑しな雰囲気と
野球大好きな橋場大吉さん役の石井揮之さん・・石井さんは『激情』で
山崎美貴さんに果敢にぶつかっていった演技がとても新鮮でした。
今回は丸刈り頭で素朴で純粋な青年をとても好演されてました。
石井さんはわたしにとってとても気になる役者さんなので、今後の
ご活躍がとても楽しみです♪ 

7/6(木)~16(日) in 俳優座劇場
by berurinrin | 2006-07-16 20:46 | 観劇感想