文学座有志による自主企画公演『背中から40分』

文学座有志による自主企画公演『背中から40分』 in サイスタジオコモネAスタジオ(7/8)

作  畑澤聖梧
演出 中野志朗
協力 文学座演出部/文学座企画事業部/サイスタジオ

東北の海の近くの温泉地のホテルの最上階。
夜更けにチェックインした客の相本さん(外山誠二さん)は、とある女性を待つ間に
マッサージを頼みます。
そしてやってきたのはマッサージ師のせつこさん(八十川真由野さん)。
窓の外は断崖です。

夏が来ると楽しみなのは、中野志朗さんの自主企画公演!
やってきましたぁ~今回はどんなディープな世界かな?っと楽しみにしていましたが
こうきたかぁ(笑)と、またまた違う中野さんの一面が垣間見れた作品です。

殆ど同時進行の形で、八十川さんは外山さんをマッサージされます。
きっと千秋楽を迎えたあかつきには、外山さんのお肌はピカピカツルッツル♪
輝くばかりのお姿になっておられる事でしょう(笑)
冒頭よりこの二人の胡散臭さを強調させるスパイス的な役割は
夜中だけに、登場シーンで笑ってしまいましたが
何を着ても美しい(笑)金沢映子さんの若女将。。
そして、今回はなんと大人の女性を演じたフロント係の野島さんこと佐藤麻衣子さん。
短い出番ながら、インパクトがあって外山さんと渡り合っていましたね。

何かに追い立てられているような怒りを隠しきれない中年の相本さんを演じる
外山さんの身体を時には手加減無く、時には温かくひたすらほぐしていく
せつこさんの手の温かい体温が、相本さんの心の痛みさえもほぐしていく過程が
優しく丁寧に静かに伝わります。
きっと相本さんもせつこさんに触れられている事で、何かを感じたのではないでしょうか?
このドラマの最後、二人に未来はあるのか・・ないのか?!わかりませんが
二人の過去も未来も浄化されたような清々しい瞬間。
癒されたのは二人だけでなく、観客ごと同じ気持ちになったと思ったのは
わたしだけでは無いはずです。

そういえば、痛いところに人は手を当てますよね。患部に時計回りに手をさすったり
それって自然の治癒能力を高めるらしいです。
だから患部に手を当てるから、「手当て」って言うらしいですよん。

サイスタジオの入り口では、アトリエ公演『オトコとおとこ』でデビューを飾ったのびくんこと
西岡野人さんが爽やかな笑顔でお客さまの誘導のお手伝いをされてました。
この日はこの『背中から四十分』の作者である畑澤さんがお見えになっておられて
わたしったらとても繊細なイメージを持っていましたが、
体育会系の大きな背中が印象的な畑澤さんでした。

この上演台本は2004年『悲劇喜劇10月号』に記載されています。

~7/9まで in サイスタジオコモネAスタジオ
by berurinrin | 2006-07-09 14:06 | 文学座観劇感想