クリネリZERO FACTRY Vol.8『春と爪』

クリネリZERO FACTRY Vol.8『春と爪』 in 下北沢駅前劇場(4/21)

作  大岩真理
演出 森さゆ里

古いスナック「つくしんぼう」。住み込みで働く有子ママ(山本郁子さん)の元に
甘えるように転がり込んで数年経つ幼馴染の紗代さん(高橋理恵子さん)。
この日、紗代さんの為に有子ママはロウソクを7本立てた手作りケーキを用意していました。
もう夜中・・隅には泥酔しているかずくん(佐藤里真さん)・・片付けをしていると、
馴染み客の千葉さん(平川和弘さん)や流しのギター弾き尾頭さん(浅野雅博さん)
スナック「つくしんぼう」に人が全員揃った時に、7本のロウソクの秘密が解き明かされ・・

お芝居が始まる前、終演直後に「ぷくぷくぷく・・」って、水の中に潜った時に感じる
音が会場を包んでいました。まるで登場人物たちは有子ママの世界に潜ってしまった・・
入り込んで演じているような、控えめなのにこの山本郁子さんの存在感。
優しさと包容力と、ふっと微笑む笑顔に狂気の香りを漂わせながら佇む姿・・・
なんて美しいんでしょう。終幕、有子ママの言葉にぞくっとしたのは私だけじゃないはずです!
今時、まっ赤なスカーフをして、ギターの流し(笑)これだけでも笑えるシチュエーションで
掴みはOKなのは、尾頭さんの浅野雅博さん!いやあ、ギター素晴らしかったですね。
歌声も!!文学座の方は歌が上手い方が多いですよね。
いやあ、フルで一曲お願いしたかったです(笑)機会があったらぜひ♪
おとぼけた味わいがありつつも、屈折した微妙な役柄・・浅野さんだからそこ
上手くはまった感じがしました。

お話は、どきどきするような心理的なサスペンスの色合いもありますが
舞台上で全員が揃うとあまりの各人のばらばらな行動が忙しくて、
視線が定まらず、ちょっとぼけてしまったシーンが何度かあったのが残念でしたが
女性同士の微妙な心理の食い違いの滑稽さに、同じ女性として切なく感じた作品でした。

~4/23(日) in 下北沢駅前劇場
by berurinrin | 2006-04-22 12:31 | 観劇感想
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