演劇企画集団THE・ガジラ『ひかりごけ』

演劇企画集団THE・ガジラ『ひかりごけ』 in ザ・スズナリ(2/10)

太平洋戦争まっただ中の1943年(昭和18年)12月3日午後1時ころ、
日本軍暁(あかつき)6193部隊所属の徴用船「第五清進丸」(約30トン)が、
暁部隊の廻航命令により北海道根室港を発ちましたが、
翌4日、知床(しれとこ)岬沖合で大シケに遭い、消息を絶ったのです。
この船はオホーツク海を北上し、宗谷岬を迂回して日本海を南下して
小樽へ向かう予定でした。船には7人の乗組員が居ました。
・・・・・そして二ヵ月後、漁業を営む老人宅に一人のムシロを巻いた髭だらけの
異様な男性が倒れ込むように救いを求めてきたのです。

人が人の肉を食べて生き延びる・・究極のサバイバルの実在の事件。
劇中に鍋を囲むシーンがあるって、その鍋の肉は熊肉となっていますが
ドラマが進行する事に、その肉が・・・そんな時にお腹がなったのは私です。
う~ん、面目無い(笑)

鐘下さんの作品って怖いのです。心の底を刺すリアルな恐怖を感じて、
その場を逃げたくなる位に迫ってくる台詞の応酬。
THE・ガジラをご覧らんになった方ならお解かり頂けると思うのですが
カーテンコールがないので、精神的にどん底に突き落とされたまま・・
(素顔の役者姿を拝見し、その演技をたたえる拍手を拒絶されて)
誰も居ない舞台に拍手を送り、突き放されたまま作品の余韻と現実の狭間に
引きずられながら観客は席を立たねばなりません。
でも、面白いんです。人間って怖いもの観たさ、好奇心旺盛な動物なんですね。

さて、この日は終演後に鐘下さんのトークセッションと題して
鐘下さんとゲストの寺十吾さん(tumazuki no ishi)のお二人の30分程の
トークショーがありました。初めてお見かけした鐘下さんのトークの面白い事!
意外な一面を拝見する事ができて、有意義なひと時でありました。

~3/14(火)ザ・スズナリ下北沢
by berurinrin | 2006-03-12 14:17 | 観劇感想