語り芝居の会『で・え・く』其の七

語り芝居の会『で・え・く』其の七 in 深川江戸資料館(2/9)

演出・構成・補訂 早坂直家
企画・制作/早坂直家の会 D-9

1.船徳

勘当された若旦那徳さん(吉田昌弘さん)の居候先は、船宿。
船頭連中が出払っているある日、お客さん(高瀬哲朗さん、醍醐貢介さん)が
船に乗る為にやってきます。
断りを入れる女将さん(鈴木裕也さん)に対して、お客さん達は徳さんを指名します。
かくて船頭を務めることになった徳さんの張り切りとは別に女将さんの不安は的中します。

2.火炎太鼓

商売下手な道具屋(高瀬哲朗さん)は、今日も女房(赤司まり子さん)からお小言の最中。
そんななか市で買ってきた埃だらけの古びた太鼓を、手伝いの定吉(佐藤麻衣子さん)に
掃除をさせますが、はたきを使うたびに「ぼーん.ぼーん」とものすごい音が響きます。
そこへ大名のお使い(鈴木裕也さん)がやってきて「殿がその太鼓を見てみたい」・・・・

3.反対車

深夜上野に向かうために車を拾う客(吉田昌弘さん)、見つけた車夫(醍醐貢介さん)は
あまにものろのろ走ります。業を煮やした客は途中で車を乗り換えることにします。
そしてやってきた車は、驚くほど足の速い車夫(西澤愛泉さん)。
あっと今に橋を渡り、目に前には海が広がっていますが、車夫の足の速さが落ちる事は
ありません。

4.森の石松 
二代目広沢虎造『清水次郎長伝・金比羅代参~石松の最後』より

面白いですね『で・え・く』!!
高瀬哲朗さん、醍醐貢介さんの体を張った芝居!すごいです。
醍醐さんを背負う高瀬さんの姿。。。思い出しても(笑)
ちっちゃな顔一杯に表情を表す定吉役の佐藤麻衣子さんの可愛い事。
『で.え.く』は、小道具は日本手拭と扇子だけ、衣装も男女同じものを着ています。
それなのに文学座の女優達の立ち振る舞いにはいつも感動します。
今回も赤司まり子さんの動きの細やかさには目を見張りました。
やっぱり体に自然に動きの所作が入っているんでしょうね。
ひとつの演目だけの出番でしたが、本当に美しいです。
見る側もしっかり勉強させていただきました。
そして、圧倒したのは『森の石松』・・早坂直家さんの一人舞台です。
石松の姿が、早坂さんの声音の先に浮かび上がってきます。
お調子者で大らかで、そして大胆で男っ気溢れる石松のかっこよさ!
1時間あまりの間に石松の生涯をドラマティックに
かつエネルギッシュに立ち回る姿に、前半笑いの絶えなかった客席からは
惜しみない感動の拍手の音がやみませんでした。

う~ん、平日一回だけの公演なんて、本当にもったいないですね。
ぜひ、ぜひ沢山の方に観てもらいたいお芝居です。
by berurinrin | 2006-03-12 12:06 | 観劇感想