劇団青年座公演『評決』

劇団青年座公演『評決』  in  紀伊國屋ホール(2/17)

『評決ー昭和三年の陪審裁判』
         (NTV水曜グランドロマン「帝都の夜明け」から)
作   国弘威雄/斉藤玉緒
演出 鈴木完一郎

被告人は吉田静子(那須佐代子さん)
彼女の罪は「放火殺人」。自宅に火を点け、就寝中の夫と姑を殺害した疑いを
かけられています。この事件の陪審員は一般から選ばれた12名・・
床屋・写真館・蕎麦屋・化粧品外交員・踊りの師匠・退役陸軍大佐・銀行支店長代理・古物商・呉服問屋・円タク運転手(タクシー運転手で昔はとこでも1円だったそうです)・
撮影所所長・百姓。
時は昭和の初め、警察の力がとても強かった時代。かれら陪審員達は
弁護士と検事、被告の間で公平な真実を見つけることが出来るのでしょうか?

日本でも、刑事裁判に関する法律が改定されて
「陪審員制度」という言葉が、身近になってきました。
でも実は昭和3年~18年間、日本でも陪審員制度があったなんて
この作品を拝見するまで知らなかった未熟者の私です。
客席もあまり劇場ではお見かけしない年代の男性が多く
ちょっとびっくりしながらも・・旬な題材なのかもしれませんね。

終始無罪を訴える静子さんを取り巻く時代は、まだまだ
男尊女卑が生きてる時代。もちろん陪審員の資格も男子のみ。
陪審員の方々も、静子さんの現状よりも自分の仕事や家庭の方が大事で
(陪審員に)選ばれちゃったことを困っていらっしゃる。
外部との接触を閉ざされた陪審員達の窮屈な休憩時間内の
雑談のような会話が、世相を知る上でドラマの重要な背景にあって、
事件の核心が深まるにつれて、彼らが静子さんという一人の女性ではなく
人間としての罪の有無を話し合う姿はとても誠実で純粋でした。
休憩無しの2時間弱のこの芝居。緊張感が維持できて見ごたえあります。

近い将来、自分も参加する機会があるかもしれないこの制度・・
人の罪を判断する事の怖さも改めて心に留めました。

・・でも当時のオチ話があって、いくら陪審員達が「無罪」を決めても
裁判長が納得しなければ、評決は翻ったそうです。。。う~ん

p.sビーバーのようなチャーミングな笑顔が魅力の製作のSさんにも
再びお目にかかれました♪ちょっとお痩せになった感じが・・うふふ。

~2/19(日) in 紀伊國屋ホール
by berurinrin | 2006-02-18 11:49 | 観劇感想
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