『中也が愛した女ーいかに泰子いまこそはー』

紀尾井朗読スペシャル『中也が愛した女ーいかに泰子いまこそはー』 
                                  in 紀尾井小ホール(9/21)
脚本 古城十忍
演出 西川信廣

今はビルの管理人をしている長谷川泰子さん(秋山奈津子さん)の元に
中原中也(高橋和也さん)の弟と名乗る思朗さん(高橋和也さん:二役)が訪ねてきます。
泰子さんは語り始めます。彼女の恋人だった中原中也の話。
そして中也の友人の小林秀雄さん(瀬戸口郁さん)を愛した事、奇妙な三角関係。
地獄のような病と結婚生活。。。中也の死。

朗読劇いわゆるリーディング・・俳優達がただ台本を読み上げるものです。
時には立ち上がり、動き回って座ったりして台本を読み上げるのです。
観る側は俳優の「声」を聴き、その後ろにある世界を創造していきます。

冒頭、鮮やかなワンピースにストールを羽織っただけの秋山奈津子さんは
声、立ち振る舞いは初老の泰子の姿でした。そして、ストールを肩から落とすと
そこにはキラキラ輝く瞳を持つ若い女性の泰子がそこに存在しました。
二人の男性に愛される泰子、潔癖症に冒される泰子・・秋山さんの魅力が
言葉が、泰子という女性の魅力たっぷりに表現されていました。
なんてこの人は愛らしいんだろう???わたしのとても好きな女優さんです。
そして口が悪く、少年のようにあどけない中原中也を演じるのは、高橋和也さん。
う~ん、秋山奈津子さん演じる泰子を相手にするには、ちょっと荷が重かった感が・・
去年拝見した『怒りをこめてふり返れ』もそうだったのですが、高橋さんの怒りの調子が
胸に迫ってこないんです。(ごめんなさい!!)でも少年っぽさは好感持てました。
そして中原中也と正反対、沈着冷静大人な小林秀雄の瀬戸口郁さん!
モンテクリスト伯』では、内野聖陽さん演じるエドモンダンテスの恋人メルセデスを
奪う姑息なフェルナン。『THE CRISIS』では怪しげなCIA長官。
どれもクセのある感じがしますが、この小林秀雄さんは
泰子さんを愛して耐えて逃げだす男。
良く透る声に弱々しい口ぶり。秋山さんと高橋さんが動き回る姿とは反対に、
静かな佇まいの瀬戸口郁さんに確かに小林秀雄さんが宿っていました。
by berurinrin | 2005-09-23 00:04 | 観劇感想
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