舞台芸術学院ステージアーティスト科5期卒業公演『決定版十一ぴきのネコ』

舞台芸術学院ステージアーティスト科5期卒業公演『決定版十一ぴきのネコ』
                            in 舞台芸術学院内シアターTAC(3/21)

作・作詞 井上ひさし
音楽   宇野誠一郎
演出   鵜山仁
美術   乘峯雅寛

都会のお腹を空かせたノラ猫たち。にゃん作老人がもっていた地図を頼りに
大きな湖に住んでいるという、途方もなく大きな魚を捕まえるために冒険の旅に出ます。

この日は、昼間は紀伊國屋ホールで、こまつ座公演『化粧』の千秋楽を拝見して
夜は、池袋に移動しての舞台芸術学院の卒業公演を拝見させて頂きました。
どちらも井上作品、どちらも鵜山さん演出♪なのでございます。

井上ひさし全芝居という戯曲集の中に『十一ぴきのネコ』と『決定版十一ぴきのネコ』と収録されて
いて、どれどれと読んでみたら、ラストが全然違うのですね。
『十一ぴきのネコ』の方は、子供とその付き添いのためのミュージカルとうたっていて
ラストは十年後の彼らの姿。猫の楽園は大都会になり、十一ぴきはそれぞれ出世したものの
派閥争いで負けたにゃん太郎さんが、撲殺されるというシニカルな感じ
『決定版十一ぴきのネコ』の方は、大きな魚を食べたのはいいのですが、湖が毒で汚染されていて
そこに住んでいた大きな魚も汚染されていて、その魚の毒素がネコたちを苦しめて…
まぁ、どちらもラストは衝撃ですね
死生観が強烈に描かれていて、生きることは厳しいけれど、厳しいがゆえに生きることに対する
執着と賛歌がどーんどーんと拒否られないほど熱く強く訴えかけていました。

舞芸の発表会は、鵜山さんが演出されたご縁で過去に何度か拝見させて頂いていたのですが
卒業公演は初めてです。
生徒さんたちが立ち上げられたブログやTwitterで、その過程を遠くから見守らせて頂き
拝見できるこの日をとてもとても楽しみにしていました。
でもなんか一抹のさみしさも…
ダブルキャストだったのですが、ほかの日が満席で、一つのチームしか観れないのが本当に残念。

舞芸に到着すると、職員室?!に鵜山さん(^^)/いやいや、ここでは鵜山先生ですね。
パンフレットを丁寧に読んでおられました。
そんな姿をのぞき見しながら会場へ
コンパクトながらも立派な劇場を持つ学校なのです。

舞台は、段ボールを素材として、都会の風景が描かれていました。
背景もそうですが、小道具も段ボールで細やかに作り手の気持ちが詰まった温かいものばかり
ネコたちが、失敗を繰り返し、友情を深め困難を乗り越え冒険していく姿は
今まさに卒業し、夢への冒険の旅に向かう彼らの姿そのもの。
精一杯の力を出して歌って踊って芝居して、躍動感みなぎる彼らの姿は
可愛らしくて美しくて胸を打たれてしまいました。
休憩入れて三時間弱。
素敵な時間をありがとうございました!!

終演後、鵜山さんと話しながらも泣きそうになってしまって
そそくさとその場から離れてしまいましたが、電車の中でもぐっとこみあげてきて
「ハードコンタクトなんですぅ~ゴミが目に~(泣)」
みたいなクサい一人芝居状態だったのは、内緒です(笑)

ちなみに舞芸の先生でもあり先輩でもある鵜山さんの卒公は
ロルカの『血の婚礼』だったそうです
観たかった~!!!

頂いた今回のパンフレット…
タイトル文字は、鵜山さんの手によるものだそうです。
皆さんの思いが詰まった中身も素敵なパンフでした。

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3/20(木)~3/23(日)まで in  舞台芸術学院内シアターTAC(3/21)






by berurinrin | 2014-03-22 22:05 | 観劇感想
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