こまつ座第103回公演『化粧』

こまつ座第103回公演・紀伊国屋書店提携・紀伊國屋ホール開場50年
『化粧』                               in 紀伊國屋ホール(3/7)

作   井上ひさし
演出 鵜山仁
美術 堀尾幸男
照明 中川隆一

10日後には取り壊しになるという寂れた感じが漂うこの小屋。
この「五月座」の座長であり看板女優の五月洋子(平淑恵)さんが、
むくりと起き上がり、これから上演される出し物『いさみの伊三郎』の
伊三郎に変身する為のメイクに取りかかります

わぁ~紀伊国屋ホール開場50年!おめでとうございます!!
紀伊國屋ホールの座席って、小さいし、座席と座席の間が狭くて通り辛いのですが
座り心地がいいのですよ。あの背もたれの角度も好きなんですよ。
クラシカルな雰囲気で居心地の良さを感じさせるホール。
無駄がなく、ざっくばらんなロビーに
わんさかあるチラシ棚♪演劇情報の発信基地ですね
10年後も20年後も、ずーっといつまでもこの空気感を保ち続けて欲しいです。

さて2011年1月に初演された『化粧』。三年振りの再演です。
『化粧』といえばやっぱ渡辺美佐子さん…と、渡辺さんの大代表作品だそうですが
と、いうのも私は未見なので『化粧』といえば平淑恵さんなのです。
そんな『化粧』が再演の初日を迎えたのは1/13…それから約2か月間
旅を回るように、地方公演を重ねて紀伊國屋ホールにやってきた大衆演劇「五月座」ご一同様。
本当は、初日の川西町に行きたかったのですが、ちょっとワイハにバカンス行っちゃった( *´艸`)
(スミマセンめっちゃ楽しんできました。)
ということで、私にとっては長崎の大千秋楽以来の『化粧』なのでした。

客席を鏡に見立てて、化粧を始める洋子さん。
第一声は、淑恵さんの普段少女のような軽やかな丸みを帯びた声とは思えない
酒や煙草にやられたかすれ声・・ぞくっと鳥肌が立ちました。
大胆に化粧をしていく洋子さんの姿は、
今から戦いに向かう戦士の如く戦闘態勢へのスイッチが
ぱちんと入って、客席に対し挑発的にみえます。
男気入った洋子さんのほれぼれする肢体から、
逆にほのかに匂うような色気がふあっと伝わってくる気がします。
伊三郎に扮した華奢な体が、まるで小さな巨人と化して舞台に向かう洋子さん。

そして後半
伊三郎を演じて、楽屋に戻ってきた洋子さんの目の前に現れた人物との対面から
場面が現実なのか幻なのかと、二重にも三重にもみえる不思議な世界が広がっていきます。
まるで観ている自分さえ現実なのか錯覚なのか・・
そうなるとこの芝居小屋さえあやふやかと思うと
工事現場のガヤな音があやふやなのかと
でも、互いに足りないものを補い合って、真実ではないかもしれないけれど
確かなものが生まれてくる。
そんな誤解のような錯覚のような不思議な満足感。
満たされた思いに包まれた時間を満喫できる幸せな空間にほくほく(^^)/

終演後、ロビーをきょろきょろと愛する♡きゃっ鵜山さんを探してみたけど
残念ながらお姿が見られず・・と、思ったら『くにこ』の甲府公演に行かれておられたそうで
『くにこ』の1月から始まった今年前半のツアーも終盤。
来週の平塚公演が千秋楽なのでした。
と、外に出たら雪?!新宿は雪!!うわぁ~
『化粧』の不思議な世界観がまた続いてる感じです。

そだっ!初演に引き続き
そうそう・・このお芝居のガヤの声
文学座の俳優さんがやってらっしゃるんですよ(*^_^*)
石橋徹郎さん、星智也さん、山森大輔さんが参加されていました。
素敵で迫力ある彼らの声も楽しめますよぉ~



3/7(金)~21(金)まで in 紀伊國屋ホール



シェイクスピア祭開催中です(^◇^)
次回は『エドワード三世』3/16~17文学座新モリヤビル第1稽古場にて



by berurinrin | 2014-03-07 22:01 | 観劇感想
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