地人会公演『喝(かっさい)采』

地人会第98回公演『喝(かっさい)采』  in 紀伊國屋ホール

作     クリフォード・オデッツ
訳・演出 木村光一
美術   石井強司

ボストンでの初日3週間前に主演役者が降板してしまって
演出家バーニー(若松泰弘さん)が推薦したのは、以前は名役者といわれた
フランク(篠田三郎さん)。現在はその面影も無くアルコール依存症で
神経過敏気味のフランク・・・
そんな彼をなんとか演じさせようとするバーニー。
そして献身的なフランクの妻ジョージィ(倉野章子さん)
二人の献身と努力によってフランクは再起を果たす事が出来るのでしょうか?

若松泰弘さん!超かっこいいです!!!!(失礼しました・・ミーハーなもので)

わたしはあまりアルコールが得意ではありません。
その上、いっぱい日本酒を飲むとなぜか人を巻き込んで(寂しがり屋さん?!)
走りたくなる衝動に駆られてしまいます(その場合大抵、記憶を失っています)
はた迷惑な行為だし、体力も落ちてきたので
最近はあまり飲まなくなりました・・

ドラマでアルコール依存症を題材にした作品を観る事が少ないので
はじめの挿入部分での流れに付いて行きづらく
フランクを間に挟んで舞台に復帰させようとするバーニーと不安がるジョージィの
攻防戦のような台詞のやり取りから
他人事のように入ってくるフランクとの温度差に違和感を覚えましたが
その温度差が、気が付くと後半の過去のフランクの姿が暴露された時の場面での伏線
だったのかしら?!と、思うくらいのめり込んで魅入ってしまいました。
また、隠し持っていたアルコール度22%の咳止めシロップを暗転になっても
飲み続けるフランクのアルコールに依存する狂気、気迫を感じました。

フランクの前では、ある意味敵であり、同志のようなバーニーとジョージィの
大人の二人の台詞の応酬にピリピリした痛みを感じつつ
フランクのアルコール依存症に至る真実を知ったバーニーが
興奮するジョージィを抱き合しめて、不意にジョージィに愛を感じる場面で
ふっ~っと、息を落ち着けてやっと肩の力が抜けた私でした。。
きっとわたしはジョージィと共にフランクを気遣い、バーニーがフランクを見捨てないように
と気が気じゃなかったのかもしれません。

激しい動きのあるドラマじゃありませんが、3人の心の振幅が葛藤が丁寧に描かれ
動き以上に激しいドラマです。

文学座五月アトリエの会公演『ぬけがら』では、お父さん達に翻弄された
若松泰弘さんが今回は、大人の苦悩する姿で新たな魅力が
たっぷり感じられるし(急遽代役なんて、ありえない位にハマっていました)
倉野章子さんの畳み掛けるような、柔らかな優しい(でも激しい)ジョージィも
とても魅力的でした。
劇作家のポール役の仲恭司さんは、柔らかな物腰で敵は作らないけど
自分を見せないクールな感じが、台詞にもありましたが作家の孤独感を感じました。
そして剥き卵のような綺麗なおでこの亀田佳明さん!(すみません。。)
前回のHHG公演『Koub』では異色の役柄でしたが
今回はフランクを慕う爽やかな付き人さん!とても器用な役者さんです。

ちなみに舞台美術『ぬけがら』と同じ文学座の石井強司さんです♪

~7/2(土) 紀伊國屋ホールにて
by berurinrin | 2005-06-25 12:12 | 観劇感想
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