『國語元年』 こまつ座公演

こまつ座第76回公演『國語元年』 in 紀伊国屋ホール

観なきゃよかった・・・『國語元年』
かなり凹んだ、私です。
あんなに褒めた『箱根強羅ホテル』が、すっかり色あせてしまいました。

『國語元年』は、悲劇です。
現代で云うと、仕事一筋上司に背かず真面目人間。。。
頑張れば頑張る程、仕事の結果は裏目にでちゃう。。。。
家庭では妻を愛し、家族を慈しむ優しいパパ。
そんなお父さんがリストラされてしまう悲しいお話です。
・・・そんな家庭が、明治時代の初頭を舞台にしたら・・・。

南郷家の当主、南郷清之輔(佐藤B作さん)の仕事に賭ける姿勢が
いじらしい程、可愛らしいのです。上司に報告に行く度に肩を落として
帰ってくるその姿・・最高です。
でも、やっぱり麿(公家)の勢いは前回よりも拍車が掛かっていて、
ついつい目が行っちゃちゃうんです!裏辻芝亭公民氏こと(たかお鷹さん)!
動きの機敏なこと!白塗り姿だけでも反則技に近い爆笑ものなのにぃ~!

そんな中、元遊女ちよさん(岡寛恵さん)素晴らしかったですね。
岡さんといえば、素顔はものすごく美しい人なので
しっかりした知的な役とか、お嬢様的な役が多かったと思いますが
最近ではTVで放映された映画「タイタニック」で声優さんもされていました。
そんな私は、前回拝見した時は、元気一杯で早口で大阪河内弁を操る
“ちよ”さんを演じる岡さんに驚きを隠しきれなかったのですが、
今回の終盤のちよさんが語る、不幸な出来事の顛末を話す姿が
切なくて、切なくて、女中頭の加津さん(剣幸さん)じゃないですが
ぎゅってしてあげたくなる位にいとおしく感じました。
これからの岡さんの活躍もとても楽しみです♪

『國語元年』は20年前に書かれた戯曲だそうですが、(台詞)言葉が心に残り
素晴らしい文章に心が揺らぎます。
残念ながら『箱根強羅ホテル』には、それが私には感じる事が出来ませんでした。
言葉の流れの心地良さに感動を思えつつも、カリスマ的な役者達のオーラに
作品の完成度が、評価以上に下回っている事実を悟ってしまいました。
出来る事なら『箱根強羅ホテル』の改訂版をゆっくり時間をかけて練り直して
欲しいと切望する今日この頃です。
by berurinrin | 2005-06-12 01:11 | 観劇感想
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