風琴工房code.31『記憶、或いは辺境』

風琴工房code.31
20周年記念公演第一弾『記憶、或いは辺境』in 池袋シアターKASSAI(6/29)

作/演出 詩森ろば

1910~1945年にかけて朝鮮半島は日本は植民地として支配していました。
戦時下の樺太。ここには、朝鮮人も日本人として労働に来ていました。
足が不自由の為、徴兵されず小さな理髪店を営む津田徳雄さん(伊原農さん)は
亡き両親に代わって妹二人・美都子さん(鶴留崎夏子さん)と春子さん(浅野千鶴さん)と三人暮らし。
春子さんの親友は、朝鮮人の呉一香さん(香西佳耶さん)。
ある日、この理髪店に働いているはずという李仙女さん(石村みかさん)を訪ねて
朝鮮からこの地に炭鉱場での労働にやってきた沈永哲さん(金丸慎太郎さん)が現れます。

終戦後、ソ連軍が侵略した樺太。
日本人には本国への帰国許可がおりたそうですが、
朝鮮人労働者には帰国許可が許されなかったそうです。
日本人の名前を名乗り、日本人として日本人より安い賃金で、日本人より過酷な労働を強いられ
同じようにソ連軍に追われながら、逆に日本人からはロシアのソ連軍のスパイと誤解され、殺され
最期は日本人に見捨てられる形で捨て置かれてしまった彼ら。
なんだかなぁ~って思います。

とても沢山の想いがちりばめられた作品だと思います。
でも拝見しながら戸惑いを感じる事がしばしば・・
心に残る美しい台詞が多いのですが、その言葉の為に場面が作られた気がして・・
どうも腑に落ちない・・もっともっと、あるんじゃないのかなぁ~
エピソードに対する怒りや悲しみや理不尽な悔しさ・・
そんな断片が、その場その場で零れ落ちちゃった感がゆがめないのです。
けれどもなかなか知りえない戦後の樺太で起こった出来事を
こういう形で観せて下さったことは、わたしにとってとても貴重な体験でした。

6/27(水)~7/8(日)まで in池袋シアターKASSAI
by berurinrin | 2012-07-08 22:41 | 観劇感想
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