COREDOプロデュース『冬のサボテン』

COREDOプロデュース『冬のサボテン』 in THEATER&Co.COREDO(3/25)

作  鄭義信
演出 松本祐子

高校卒業して10年。
年一回、野球部OB達による対抗試合が行われます。
そして今回も集まった仲間たち。
カズ也さん(松角洋平さん)とフジ男さん(小野智彦さん)のカップル。
女装の花ちゃん(宮本崇弘さん)とひそかにフジ男さんを想うベーヤン(金成均さん)
そして今は亡きリュージ(声:柳橋朋典さん)
同じ事情を持ちながら、報われない彼らの愛の物語。

ありふれた恋愛の悩みと一言で括れない程に
彼らは日々悩み・・答えを見いだせないまま
思い合う互いを傷つけ自ら傷つけて・・それでも愛することをやめられない。
でもその傷口から溢れるのは、どくどくとした血ではなくて
煌めく星のしずくのように輝く美しい形のないものの気がします
ただ愛する事。
許されない行為だとはいいたくない・・・。

わたしとても好きな本です。
シビアな問題をさらっと描いていて、とてもピュアで愛に溢れた作品です。
もう何年もお会いしていませんが、某新宿二丁目にお勤めしている知り合いがいまして
ゲイのカップルの行く末について話をしたことがありました。
もちろん幸せに暮らしている方もいらっしゃいますが
悲しい事に肉体的、精神的に追い詰められてしまう方が多いそうで
衝撃的で悲劇的なお話の数々・・とてもここでは書けない(><)
自由恋愛といえども自由にならないもどかしさ
結婚という形式が、愛し合う者同士の保証の形とは思えないのですが
なにかもうひとつ。
彼らにとって生きやすい世界を見出すことにとって
同じ時間を生きる私たちにとっても生きやすい世界が生まれそうな気がする
そう思うのは私だけじゃないと思います。

文学座からは、クールで辛辣な言葉とは裏腹に、
背中が泣き出しそうに苦しみを湛えていたカズ也さんを演じていた松角洋平さん。
フジ男さんに対するぎこちなさが、苦悩するカズ也さんの内面を映していた気がしました。
シリアスな松角さんもかなり素敵でつ★

さて演出は、いつもエネルギッシュで熱い舞台を魅せて下さる松本祐子さんです。
あの華奢な体で元気印な演出家さまです♪
今回も客席案内からホスト役まで、すべてこなされておられました。
この作品は、3月に話がきたという超ハードな(笑)
でもいいキャスティングでした
個性的な役柄だけに難しかったと思いますが
本当にいいキャストでしたね
松角さんはモチロンな事、特にベーヤンを演じられた金さん。
丁度、うひゃうひゃ鵜山仁さんが演劇部門の芸術監督時代に
金さんが新国立劇場研修科生。なので足繁く発表会やリーディングに通ってましてf(^_^;)
でだんとつに上手い方だなぁ~と気になっていました。
またその姿を拝見出来て嬉しかったです

終演後は、併設されてるバーと合体した会場で「ビール呑む?おごろっか?」と祐子さん。
素敵すぎる(笑)
個々の表面は穏やかでいて、実のところ内面は、ぐらぐらする熱気を抱える主人公たちの
心の動きを細やかに魅せて下さる祐子さんの繊細な演出。
鄭義信さんの本と祐子さんの相性が良いですね~!
と、同意見の皆様には朗報が!!
祐子さん演出で、鄭義信さん作『二十世紀少年少女唱歌集』が椿組で演じられます
文学座からは亀田佳明さんが客演されます。
この作品は、研修科の発表会で2回ほど上演されてますが
アトリエ中が砂塵にまみれた伝説の舞台・・あの時、アトリエ内で水撒きをしているのを初めてみました
本当に本当にマジに熱い熱い作品です!夏にふさわしいお勧め作品です!

そしていつも細やかな照明を手掛けて魅せて下さるのは賀澤礼子さん。
祐子さんとコンビを組んで(笑)客席案内をして下さいました。
満席でジグソーパズルのようにテキパキ客席を作り上げる手腕。すばらしいパチパチ♪
で、客席に松角君の同期の松岡依都美さんのお姿も
いずちゃんは、目下ル・テトル銀座『菊次郎とさき』ご出演中、終演後駆けつけてこられたそうです。
そうだ!松角君といずちゃんが研修生時代に『二十世紀少年少女唱歌集』ご出演されてました。

この『冬のサボテン』は、2006年12月にH.H.Gで公演されています。
ちなみに当時のデーターとして
演出   高橋正徳
カズ也  石橋徹郎
ふじ男  浅野雅博
花ちゃん 櫻井章喜
ベーヤン 沢田冬樹
いまさらながら皆さん主役級のすごい豪華なメンバーですね~

5/23(水)~5/27(日) in THEATER&Co.COREDO
by berurinrin | 2012-05-26 23:38 | 観劇感想
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