文学座発表会・第2回リーディング/こんな作家はどうですか?『落下する鳥』

文学座発表会・第2回リーディング/こんな作家はどうですか?『落下する鳥』
                         in 文学座新モリヤビル2階(第3稽古場)(4/27)

作   長田育恵(演劇ユニットてがみ座主宰)
主催 文学座文芸研究委員会
協力 文学座企画事業部

ト書き(高橋礼恵さん)
筆記者(上川路啓志さん)の前で、漫画家の僕(大場泰正さん)は語ります。
同棲しているキミ(上田桃子さん)が、僕を支え生活費を稼いでいます。
文鳥を飼いたいと言ったキミとの会話の後、僕は、ふらりと電車に乗ってオクノサワに行ったこと。
そこで、もっきり屋で働く不思議な少女(鈴木亜希子さん)と、少女の客という徳次と寛治(共に吉野正弘さん)との出会い
そして僕の少年だった頃、母と交わしたエピソード・・・。
でも、それらの出来事は・・・・

ひさびさに文学座に行って参りました。
前回のアトリエの会は、ベルの介護やら父の入院やらで拝見することが出来なかったから
ホントに久しぶり~。
モリヤビルの入り口で、山崎美貴さんと横山祥二さんとばったり(*^_^*)
美貴さんは5/4(金)~下北沢シアター711『時の女』にご出演。お芝居でヒロインを演じられるそうです。
横山さんは5/11(金)スタート『長崎ぶらぶら節』後半戦ツアーが始まりますねっ!!
もちろん私も、またぶらぶら♪させて頂きまぁ~す
お二人から、亡きベルに温かい言葉をかけて頂いて・・ほんとベルも私も幸せもんです

さて、新モリヤビルの1階では、5月のアトリエの会『NASZA KLASA(ナシャクラサ)』のお稽古中。
なんか歌声?!が聞こえてました♪やはり今月からサニーサイドシアターで演出作品があるという
見た目以上にオモシロイ演出家の中野志朗さんとエレベーターに乗って2階のお稽古場へ(*^_^*)
入り口には、幹の会+リリック『王女メディア』で活躍中の斉藤祐一さんと、
なんかいつも企んでる(笑)あやしいイケメン演出家の上村聡史さん
受付では、いつも穏やかに微笑んでおられる南一恵さんがいらっしゃいました。
座内発表会だけに、客席は関係者の方がほとんでした。
通路はさんで、めっちゃ綺麗なお二人・・塩田朋子さんと富沢亜古さん♪
亜古さんのピンクのサンダルがとっても可愛~い★旅先で買われたそうです
いつもおしゃれなんですよねっ
と、イタリアに行って来たという元気印の吉野実紗さんがやってきて、わたしの隣へ
イタリア留学中の大演出家ノリ君こと高橋正徳さんにローマを案内してもらったそうです。
「高橋さんイタリア語話していたよ」「へぇ~すごーい」なんて(笑)ノリ君、元気そうで何よりですねっ!
今は、充電期間を満喫してるみしゃ★
本公演『エゲリア』に向かって、なんでも吸収していこうとしてる姿勢が、頼もしいみしゃなのでした・・

さて、まずは文芸研究委員会を代表して、得丸伸二さんからご挨拶がありました。
文学座と新たな劇作家との出会いをご紹介したいという主旨のもと
今回は、てがみ座主宰の長田育恵さんの作品を紹介して下さいます。
本来は、色んな作品を読んで発掘していくそうですが、
なんと今回は長田さんの方から、このリーディングの為に描き下ろしを書いて下さったそうです。

と、いうことで約1時間40分程の作品が始まりました。
内容は、もしかして今後、どこかで上演されるかもしれないので
あまり深く作品の事を語らない方が良いと思うので割愛しますが
つーか、観た人すべての意見が違いそうな不思議なストーリーなのでしたf(^_^;)
初めましての長田さんの世界に、冒頭からちょっと戸惑い、そして驚き、裏切られ、あ~やられたと
しなやかでタワミがあるのにゴツゴツとした異質な雰囲気があって
展開するシチュエーションと言葉の波に自分のイメージが、時に飲み込まれ
必死に追っ掛ける形になってしまうことが、しばしばあったのですが
なんか嫌じゃなかったというか、どちらかというと好きかも(笑)
自分のイメージに裏切られf(^_^;)観たことのない世界を魅せて頂けて、とっても嬉しかったです。

終演後は、出演者の方々と長田さんを交えてのアフタートークがありました。
司会進行は、てがみ座に3回ほど客演されているという僕を演じられた大場さんのお話。
本来は、旧作から抜粋してご紹介するのが、主旨なんだけれども
光栄にも書き下ろし★緊張と責任をもって出来たとおっしゃっていました。

てがみ座というのは、主催は長田さんで、演出はつど違うそうです。
今の長田さんが興味を持っているものが反映されるそうで、毎回作風が全く違う・・。へぇ~

観ようにしてはエグイ世界・・作家の長田さんは、ほんわかした雰囲気を持たれた女性ですが
しっかり自分の言葉をもっている素敵な女性でした。
2月頃にこのお話があったそうです。
あこがれの文学座で、自分の作品を書ける機会に恵まれた・・
失敗してもいいから全力でやりたかったそうです。
今回、文学座に書くことに対して、言葉を遠慮しないで書けることが出来た。とおっしゃっていました。
しゃべる技量について、文学座の方に対しては、心配することが全くないそうで
詩的な言葉・・たとえば、ラストのモノローグ。詩を心に置き換えて言葉として発してもらえるので
言葉に対する遠慮なくできたそうです。
今回は、地面がなくて不安定な世界を描かれたという長田さん。
どこまでも不確かなものを求められたそうです。
本来、信頼できるはずのモノローグ自体を疑う仕立てで、虚構の世界の大前提の信頼を揺らぐ作り。
役者は一度裸になってみないといけない。

大場さんが、普通役作りとして、「これはどういうつもりで・・」と
役者は、さまざまな関係性を作っていくそうですが
この本は、それをさせてくれない。
でも、日常生活ではよくあること・・と、おっしゃいます。
「なんで、昨日あんなこと言っちゃったんだろう」って
とはいえ「5日間のお稽古で出来るもんじゃない」と大場さん(笑)
今回演出家がいなかったので、みんなで話し合いをしながら作り上げたそうです。
なかでも、ト書き役の高橋礼恵さんが、普段は自分の役目線でとらえがちな所を
一方で長田さんのつもり、額縁の役割で良く見えたので、おのずと発言も多かったそうです。

このお話のベースは、漫画家のつげ義春さんのオマージュでもあるそうで
つげさんファンなら解るシチュエーションや言葉がまぶしてあるそうです。
と、つげ作品を一度も読んだことがなかった私・・・。
もちろん帰りに本屋さん直行でした(笑)
新たな出会いの場を与えて頂けて、貴重な時間をありがとうございました。

約30分程のアフタートークの後は、交流会。
桃子さんに「なんとなくunksと同じ匂いがする(作品)」と言ったら、「そう!」と桃子さん★
次回作のunks公演『世界の果て』(8/28~9/2)も楽しみですねっ
ちょっとした本番トラブルの打ち明け話で爆笑しつつ
でがみ座のファンになったという鈴木亜希子さんことあっこちゃんが
この企画、絶対出たくて、光栄だったと、嬉しそうに言っていました。
あっこちゃんにも闘病中からベルを心配してもらって、きっと今頃は、うん
あっこちゃんとこの亡くなったにゃんこと一緒に天国で走り回ってるんだろうねっ!って

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初めて買った・・つげ作品。とりあえず「ねじ式」と名作というネーミングに惹かれて「紅い花」の二冊。
もう、ねぇ~うわぁ~って感じですf(^_^;)
by berurinrin | 2012-04-29 23:25 | 文学座観劇感想