地人会新社第一回公演『シズウェは死んだ?!』によせてのお話会

地人会新社第一回公演『シズウェは死んだ?!』によせての
鵜山仁さんのお話し会  in 横浜演劇鑑賞協会事務局(4/6 19:00~)

そもそも地人会は、長年に渡って鑑賞会の例会にも度々取り上げられ、良質で見応えのある上品な演目で
男女年齢を問わずとても人気がありました。
2007年10月に地人会が解散された時は、本当に残念で残念で寂しかったです。

あれから月日は流れ、装いも新たに「地人会新社」として活動されることになりました。
その第一回公演は、なんと1ヶ月のロングラン公演!しかも二人芝居!!で、もって鵜山さんが演出!!!
ならば、ぜひ会員の皆様にご紹介せねば!
ということで、皆様の温かいご好意のおかげで、こんな素敵な企画を立てる事ができました。

この作品は、南アフリカ共和国を舞台に当時のアパルトヘイトを題材にしたお話で
『こんな話』というタイトルで、地人会公演として過去2回上演されています。
キャストは、塩島昭彦さんと平田満さん。
翻訳・演出は木村光一さんでした。
過去にいくつも翻訳されている鵜山さんですが
なんと、この業界に入って初めて翻訳した作品が、この本だったそうです。
上演を企画された先輩に頼まれて翻訳されたですが、実現化には至らず・・残念
「本当に翻訳したって証拠を持ってくればよかった(笑)」と鵜山さん
「でも実現化してたら地人会で出来なかったから、結果良かった(笑)」と製作のEさん。

わたしは残念ながら、『シズウェ・・』は、初見なのですが
ずいぶん前に、同じ作家の手による俳優座プロデュース公演『サムとハロルド』を拝見してました。
これが面白かったんですよぉ~。やはり、アパルトヘイトを題材にしていました。
ということで、鵜山さんからアパルトヘイトについて少しお話して下さいました。
要は、徹底的な白人至上主義で、白人と白人以外の人種差別化による政策だったそうです。
例えば、人種の違う男女が結婚をすることはおろか、恋愛さえ法律で禁止されたそうです。
そして黒人には身分証明書の携帯を義務付けられたそうで、その身分証明書=パスポートが
このお話の発端になるようです。
とはいえ、お話はとっても面白くて、滑稽なまでの喜劇だそうです。
二人のボケとツッこみの会話の中から滲み出てく間口の広い芝居となっているようです。

と、鵜山さん
人間は常に差別がつきまとう・・・人より優位立ちたいとか、女性にモテたいとか・・
でも、それらは制度化されていない差別というか人との違いであって、競争であって
互いに足りない部分をリスペクトし合って
互いに高め合えればいいのだけれど、制度化されてしまう差別の恐ろしさ。
そして日本にも行われていた差別についてご自身の子供の頃の体験を話して下さいました。
いうのも地人会の代表だった木村光一さんが
「差別がないと生きていけないよね」と鵜山さんにお話されたというエピソードから始まったわけです。

地人会の代表であった、木村さんは、もともと文学座出身の演出家で
文学座時代、3本ほど木村さんの演出助手を鵜山さんがされています。
鵜山さんが、文学座に入ろうと思ったったきっかけは、木村さんの演出作品だったそうです。
第102回地人会公演『フィガロの離婚』(2006年7月)では、演出として参加された鵜山さん。
おのずと木村さんのお話に流れていきます。

木村さんから、演出について3つの事を教えてもらった気がするとおっしゃる鵜山さん。
一つは、自分の失敗を人のせいにしない。
二つは、語学がわからなくても翻訳をした方が良い
三つ目は、役者がAと言って、自分がBと思ったら、Cの答えを探したほうがいい。
それらは、演出はこうあるものだ。と言われたわけではないけれど
身をもって教えて頂いた気がするとおっしゃる鵜山さんです。
思えば、これらは、いつも鵜山さんがおっしゃる不動の言葉。
笑いをまぶしながら語って下さる鵜山さんですが、なんだかじんわり心に響きました。

さて、製作のEさんからは立ち上げについてお話して下さいました。
その熱い気持ちは『シズウェは死んだ!?』のチラシの裏に詳しく書き込まれていますが
地人会解散後、やはり芝居をしたいという気持ちが沸き起こり
そんな中、鵜山さんに相談したところ、協力をして下さるということで
「演出家の協力といったら演出しかない(笑)」
で、名前については、新たな名前をとも思われたそうですが、
木村さんから「新社とつけたらどうか?!」と勧められたそうです。
その上で、あのかの『モジョミキボー』のお二人(笑)浅野雅博さん、石橋徹郎さんが
「どーせやるなら1か月位やならきゃダメだよぉ~」
「年下のくせにタメ口で背中を押してくれた」とEさん(笑)
鵜山さんも1か月狭い劇場で上演するなら、集中度の高い作品をしたいと
この作品が決まった理由をお話して下さいました。

今回のお話会は、恐れ多くも進行役をさせて頂きまして
その為、メモを取れなくて記憶を綴っております。
で、鵜山さんのお隣で緊張しつつも、かっこいい横顔に見惚れちゃったり(笑)
かなり話が前後していると思いますが、お許しください。
鵜山さんは「人前でしゃべるのが苦手」と、おっしゃりながらも
エンジンが掛かると、わくわくするような色んなお話がおもちゃ箱のように飛び出してきて
本当に面白いんですョ♪ここではUPできないような爆笑エピソードもたんまり
笑いの絶えない時間を過ごすことが出来ました。
ホントは、鵜山さんのお話に食らいついてツッコミを入れたかったのですが
まだまだ未熟ものでf(^_^;)
いつか丁々発止のスリルとサスペンスと爆笑ありきの進行ができたら・・夢のまた夢ですが(笑)

制作のEさんとは、初めましての間柄でしたが
わたしは一目で大好きになりました(*^_^*)
きりっとりりしくて快活でとても素敵な女性です。
絶対この企画、どんなことがあっても成功すると信じています。


この公演について、詳しくは→地人会新社ブログへお願いいたします。
by berurinrin | 2012-04-14 23:22 | イベント