エイチエムビーカンパニー『最後の炎』

エイチエムビーカンパニー『最後の炎』  in
                   川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場(11/5)
作 デーア・ローア
演出 笠井友仁
翻訳 新野守広

それは8歳の息子・エドガーが交通事故で死んでしまった事から始まります。
ルートヴィヒ(西田政彦さん)の妻ズザンネ(武田暁さん)は、
孫が死んだ事を理解できない認知症の義母ローズマリー(高安美帆さん)
しながらの生活に疲れ果てているようです。
そんなズザンネの姿を見つめるのは、エドガーの事故のただ一人の目撃者
心に傷を抱える元兵士ラーベ(澤田誠さん)
ズザンネは、自分が誰かから見られている事を感じます。

『雨のワンマンカー』を観た後、いそいそと新百合ヶ丘に移動いたしました。
初めてのアルテリオ小劇場&はじめましてのエイチエムビーカンパニーさんです。
大阪を拠点に活動をされている劇団だそうです。
この日は、鵜山仁さんがアフタートークのゲスト★えへへへっ

拝見したのは、ドイツの劇作家、デーア・ローアさん『最後の炎』。
お芝居としては日本初上演となるそうです。
その前に、新国立劇場演劇部門芸術監督だった鵜山さん★きゃー(スルーして下さい・・)の時代
2009年4月に<シリーズ・同世代【海外編】>のスペシャルイベントとして
新国立劇場の小劇場において、当時公演中だった『シュート・ザ・クロウ』のセットを背景に
新国立劇場演劇研究所研修科生によるリーディングスタイルで上演されていました。
そして<シリーズ・同世代【海外編】>の三作連続公演の最後は
デーア・ローアさんの『タトゥー』という、これまた一癖も二癖もある問題作でした。
丁度『タトゥー』の公演中に特別シアタートークが開催されて、デーア・ローアさんがご参加されました。
その時に、「劇作家として上演不可能な戯曲を書くのが理想」とおっしゃっていまして
その事が、良いか悪いの判断は別として・・うわぁ~すごい人だなぁ・・と

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デーア・ローアさんのサイン入りの『タトゥー』の戯曲本です。超貴重!

で『最後の炎』
当時の感想がここです。読み返して・・病んでるなぁ私f(^_^;)
新国版のリーディングでは、コロスが、誰に振り当てたとも書かれていない台詞を語っていました。
それがなかなか難しくて、でも難しいなりの勝手な解釈というか空想の世界が広がって
自由な創造空間を楽しめた気がしました。

さて今回は、舞台はシンプルで、映像を使ってかなりスタイリッシュ
音楽もクラッシックとロックと多様されていました。
かなり戯曲に手を入れたそうで8人の登場人物の役割が明確で
コロスの部分もしっかり台詞として登場人たちの言葉として振り当てられていました。
あ~こういうお話だったのね・・なんて、戯曲も読んでいながらも
改めて理解しちゃいました(笑)

通常だと2時間半程にもなるこの本を、読み込んで2時間弱の今回の上演の為に直す作業は
ものすんごく大変な労力を使われた事だと思いましたが
「上演不可能な戯曲」を理想という作家の戯曲をこんなに優しくしちゃって果たしてよかったのか?!
ちょっと疑問に思ったりもします。
エイチエムビーカンパニーの皆さん、チト演技が真面目過ぎた気がしました。
なぜなら、リーディングの時にぐさぐさと、鋭い刃物の切先のような台詞に刺さった心の痛みが、
まるで今回は他人事のように感じられたから・・・
でも、海外の現代戯曲、それもこのような癖(笑)のある作品を上演してくださり紹介して下さる
試みは、本当に素敵ですね★

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当日受付で頂いた出演者の澤田さんのサイン入りのチラシとファイルです♪
サプライスでびっくりしました。
ありがとうございます。大切にさせて頂きます

11/3(木)~11/6(日)まで in 川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場
by berurinrin | 2011-11-09 23:38 | 観劇感想