巣林舎第10回記念公演『品川女郎女大学』

巣林舎第10回記念公演
『品川女郎女大学』
  近松門左衛門作 平家女護島より   in 北品川フリースペース楽間(10/28)

原作    近松門左衛門
台本・演出 鈴木正光

北品川の女郎・おときさん(中垣美奈さん)は、女郎の季節によるしきたりを
したくてもお金がなく、若い女郎たちに馬鹿にされてしまいます。
あれやこれらお金を手に入れようと知恵を使いますが、どうにもなりません。
生きていくのが嫌になったおときさんは、
当時、上方で流行っていた心中ものに習って、贔屓のお客・太一さん(岡本正巳さん)を
伴って海にやってきます。
覚悟を決めた時、おときさんを馬鹿にした若い女郎たちそっくりの高貴な女性たちが現れます。

初北品川・楽間へ行ってきました。
巣林舎さんが紀伊國屋ホールからこの北品川・楽間に場所を移して数本上演されていましたが
タイミングが悪く私にとって今回が初めての巣林舎in楽間です。
この楽間のあるのは品川宿、北品川商店街の中程の一角にありました。
独自のスタイルで商店街を盛り上げようとされていて、とても活気のある商店街!とても綺麗です
開場を知らせる、かーんかーんと響く拍子木の心地良い音が商店街に響きます。

そんな品川を題材に組み入れた今回の巣林舎は
落語『品川心中』と近松作品の『平家女護島』のコラボといった感じです。
女郎屋で生きる女たちと平家の経済を支えた女たちの姿を描いていました。
なかなか面白いアイデアだと思いましたが、ちょっと難しかったかなぁ~
また現代風にアレンジした言葉と衣装と作品が、近松作品にオリジナルを加えた分
今回は、うまく機能できていなかったようです。
というもの前回、同じ巣林舎さんで『平家女護島』←これが面白かった。(当時の感想です)
なので何故?と作品作りの違和感に戸惑いが最後まで拭い去れずに終わってしまいました。
とはいえ、近松作品を私たちにも親しみやすく解釈して上演して下さる巣林舎の誠意は
今回も十分伝わってきます。
現代風に・・とはいえ、慣れない言葉を使い、着物の所作に難儀しながら
若い俳優たちが懸命に演じている姿は胸に響きますし、気持ちのいいものです。
そういう姿は、やっぱり応援したくなっちゃいますね。

文学座からは、平清盛公と太一さんのダブルキャストで岡本正巳さん。
対局の人物を演じ分けられるのは、やはりベテラン俳優の岡本さんならでは
こんな好色の清盛公を演じられる岡本さんにびっくりです。
そして源氏と平氏に忠実に仕えたがゆえに悲劇が襲う宗清さんと
劇中劇『曽根崎心中』の徳兵衛さんを演じられたのは細貝光司さん。
どちらも悲劇のヒーロー的な存在ですが、細貝さんってこんなに体が大きかったっけと
思うほど懐の深さ、武人としての人間の大きさを魅せて頂きました。
もっと華奢なイメージが強かったのですが、やっぱり役者というのは
役が体を作るもんなんでしょうね。
男の色気もふんだんに、かなり素敵ですよっ!!
あ~舞台が近いので、細貝ファンの方は、かなりヤバいです(笑)

今年研修科を卒業された滝沢花野さんは、劇中劇で『曽根崎心中』の徳兵衛さんと
心中するお初さんと宗清さんの妻・糸女さん。
細貝さんがヒーローならばヒロインは花野さん。
がーんと、どーんとがっぷり細貝さんにぶつかって演じてる姿は気持ちいいです。
宗清さんに抱かれて死んでいく糸女さんのシーンは、まさに美男美女!とっても綺麗でした

この作品は~11/6(日)まで北品川フリースペース楽座まで上演されています。
上演時間2時間弱と短いながら、わかりやすい解釈なので、近松作品の入門作品としても
おすすめできます。
いかんせん宣伝効果が上手くできなかったようで
わたしが拝見した日は、一桁台の観客数(><)
「俳優は、一人でもお客様がいらっしゃれば全力で演じます」と細貝さんがおっしゃっておられましたが
こういう作品を上演し続けて頂くためには、一人で多くの観客に観て頂くことが必要だと思います。
(で、いつの日か紀伊國屋ホールにm(_ _)m)
後半日程は、かなり埋まっているそうですが・・・
北品川商店街のそぞろ歩きを兼ねて、ぜひ巣林舎へ足をお運び下さいませ~
詳細は、リンクさせて頂いてる細貝光司さんのブログ→『細貝光司』の気ままな、演劇日記。。。
滝沢花野ちゃんのブログ→なにとなく君にまたるるここちして
へお願いいたします★

c0023954_1853366.jpg


10/26(水)~11/6(日) in 北品川フリースペース楽間
by berurinrin | 2011-10-30 18:08 | 観劇感想