こまつ座第90回公演『父と暮せば』

こまつ座第90回公演『父と暮せば』 in あうるすぽっと(8/10)

作   井上ひさし
演出 鵜山仁

広島に原爆が落ちて3年後。今にも崩れそうなこの家に一人で住んでいるのは
美津江さん(栗田桃子さん)です。
図書館に勤める美津江さんは、ある日恋をします。
けれど原爆によって愛する人たちを尽く失った美津江さんにとって
生き残ってしまったという罪悪感から、恋心も疎ましくその心を固く閉ざしがちです。
そこへ亡き父・竹造さん(辻萬長さん)が現れます。
娘のために、娘の恋の成就のために・・・

7/17に相模原・杜のホールはしもとで初日を迎えた『父と暮せば』が、地方公演を経て
東京に帰って来られました。
そして初日のこの日、拝見してきました。
会場には、大きな井上ひさしさんのお写真や井上さんの筆跡やら展示品が飾られていて
振り返るたびに・・今は亡き人の偉大さと、亡くしてしまった無念さに心が痛みます。

誰かに「一番好きな作品は?」と聞かれた時
多分真っ先に挙げるのは、この『父と暮せば』と、きっと即答できるほど
わたしはこの作品が大好きなのです。
原爆の悲惨さや戦争によってなんの罪もない一般庶民に与えるむごさとか
もちろん、もう二度と広島や長崎で起こったような出来事を繰り返しちゃいけません。
でも、この作品の中にある・・あの日、生き残ってしまった美津江さんが受けた心のダメージが
木下さんという男性に巡り合ったことによって、日々心の大きな感情のうねりに左右されながら
おとったんと交流する事によって、美津江さんの心が明日に向って再生していく過程が
とても愛おしくなるんです。
生きること、人を愛すること、愛されることの祈りのような願いのような
反戦はもちろんですが、温かいメッセージに溢れた側面に心を動かされます。

東京初日の舞台、またまた号泣。
終演後、洗面所で鏡に映る自分の顔のあまりのぐしゃぐしゃぶりに
そそくさと劇場を後にしてしまいましたf(^_^;)
そのまま有楽町線にも乗るのもなんだしぃ~と、池袋まで歩く事にしたのです。
実はうちの会社の本社は、池袋にあってそれもサンシャイン60のすぐ近く。
よって私も知らない道じゃない。つーか東池袋駅を使って通勤してたし
と、さくさくクールダウンしながら歩いていたら、迷った!うっそぉ~、それもサンシャインの中で・・
本社の同僚に電話して、場所を知らせてナビしてもらいながら出た先は、まさに本社のすぐ近く・・
違う意味でのクールダウンでありました。
方向音痴じゃないはずなんだけど・・・

8/10(火)~8/12(木)  in  あうるすぽっと
by berurinrin | 2010-08-13 23:46 | 観劇感想