こまつ座第90回公演『父と暮せば』

政令指定都市移行記念・井上ひさし氏追悼
こまつ座第90回公演『父と暮せば』 in 杜のホールはしもと(7/10)

作   井上ひさし
演出 鵜山仁

広島に原爆が落ちて3年後。今にも崩れそうなこの家に一人で住んでいるのは
美津江さん(栗田桃子さん)です。
図書館に勤める美津江さんは、ある日恋をします。
けれど原爆によって愛する人たちを尽く失った美津江さんにとって
生き残ってしまったという罪悪感から、恋心も疎ましくその心を固く閉ざしがちです。
そこへ亡き父・竹造さん(辻萬長さん)が現れます。
娘のために、娘の恋の成就のために・・・

杜のホールはしもと・・・相模原市でございます。
政令都市になって、住所に“区”がついたんですねぇ~すごいですねぇ
相模原といえば、あれですよ“はやぶさ君”ですよ!JAXA相模原キャンパスもあったり
“はやぶさ君”の模型が展示されたりしてるんですよね・・・行きたい・・いやいや
目的は観劇です!『父と暮せば』です!

井上さんが亡くなって、早3ヶ月・・・特集番組を拝見する度に
故人の偉大さと、その失った代償の大きさに愕然とするばかりです。
『箱根強羅ホテル』を拝見して以来、どうも井上さんの新作に心惹かれる事が少なくて、
足を遠のいてしまいがち・・
『ロマンス』『組曲虐殺』も『ムサシ』も拝見してないし、タイアップと云うだけで『きらめく星座』も未見。
今更ながら後悔しています。でも仕方ない。これも運命ですから・・

最寄り駅はJR橋本駅。
ローカルな横浜線の車内で、演出助手の西本由香さんにばったり(笑)
初のこまつ座に参加された西本さん、すごーく刺激的な現場だったそうです。
目的地は、橋本駅のすぐ目の前のお洒落なビルの中6.7階にあるホールです。
直接、劇場に向う西本さんとお別れして、私はしばしビルの中を散策しながら劇場へ

会場に着くと入り口では、「前売り・当日チケットは完売」と紙が貼ってありました。
丁度、同じ週にNHK『ズームアップ現代』で井上さん特集が放送されていましたし
鵜山さんもスタジオゲストで参加されていましたね。
放送では、ちょっと最後はアクシデントちゅーか、生放送ゆえの出来事がありましたがf(^_^;)
鵜山さんも残念がっておられました。まぁ私はお姿を見れて最高に幸せでしたが・・えへへっ

何度も拝見して、もう耳に馴染んだ軽やかな音楽が始まってゴロゴロ~と
「おとったん、こわーい!」この第一声で涙が・・・。
いやいやいやっ~もう、超感動しました!
もう、なんて表現したらいいんだろう・・・わたしは桃子さんの演じる美津江さんが
たまらなく大好きなんですよ。
もう、ぶきっちょそうじゃないですか(笑)あやういし、頑なだし、はかなげだし・・
こんな娘を残して逝ってしまうおとったん・・・そりぁあ、もう蘇えっちゃうでしょう・・(笑)
2年前の美津江さんの体内から発する言葉にならない叫びと、おとったんの懸命な説得
に大きな大きな感動を受けました。
辻さんと桃子さんの相性が見事に絡み合ってとっても素敵でした。

今回も前回以上に、本当に素晴らしくて
おとったんが原爆で亡くなって美津江さんの前に現れるまでの3年間の空白時間を
どんな思いで日々過していたのか?桃子さん演じる美津江さんの表情や言葉から発せられて
それを思うと切なくて切なくて・・・今まで感じた事の無い感動でした。
そこまで感動させる桃子さん、役の深みが増しましたね・・。
よかった・・・・よかった・・・。よかったよぉ桃子さぁ~ん。
終演後、真っ先に行った洗面所で自分の顔に愕然(笑)マスカラが・・・アイラインが・・・ない(笑)
そそくさと化粧を直してっと
おっと、お会いできたのは、やっぱかっこいい~鵜山さんです!ひゅーひゅー!
一言「変わってなかったでしょう」と(笑)
まぁ、確かに大きな変化はないようでしたが、それでも深みが違う・・どの言葉も深いし
その深い言葉を何度も発することによって、言葉から生まれる熱いモノが体を通じて
どこか体の違う所から放出されてくるような、観てる私達がすっぽりと包まれる・・温かいぬくもり
そして大きな感動と救済・・・そして安らぎ・・最後に流れる涙は、その先に感じる幸福の輝きです。

プロンプさんだったのは、可愛いみしゃ★吉野実紗さん!
そんな可愛いみしゃを指差して「スパイ!」と言って笑って去って行かれた鵜山さん(笑)
「??」な私
実は、とあるお稽古場での出来事を、みしゃがわたしに教えてくれて
あんまり面白かったので、鵜山さんに伝えちゃったのでした。
で、鵜山さんが、みしゃに私に言ったでしょう!みたいな事だったんですが
二人芝居でかなり密度の濃い稽古場で、内容が内容だけにピリピリしてるのかなぁ~と思いきや
楽しい現場の風景が伝わってきて、嬉しくなったのでした。
稽古場が楽しいという事は、全てが上手くいってるってぇことですからねっ(*^_^*)
くっくっくっ(笑)

まだ涙と興奮が冷めやまない・・そんな雰囲気だったのは美津江さんを演じた栗田桃子さん。
もうねぇ感動した!と、言うしか言葉が見つからなかったです。
「稽古場では、意地悪なんだよ鵜山さんは・・」って(笑)
前回は、本当に意地悪だったそうです(爆)でも、結果あれですよ!
朝日舞台芸術賞寺山修司賞受賞されましたからっ!!

ただ今、地方巡演中の『父と暮せば』!様々な地で深い感動をお伝えしてることだと思います。
来月、東京でまた拝見できる幸せを心待ちにしています~!!!

7/10(土) in 杜のホールはしもと

8/10(火)~12(木) in あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術文化センター) 
8/15(日)    in 川西町フレンドリープラザ

三年振りに蘇えったのは、おとったんだけじゃない(笑)
伝説のH.H.Gが蘇えるっ!!詳しい内容は→こちらへ
by berurinrin | 2010-07-17 23:00 | 観劇感想