『モジョミキボー』アフタートーク第一回目<その1>

モジョミキボー』アフタートーク第一回目(5/13)

ゲスト 鈴木裕美さん
司会  三崎力
出演  鵜山仁
     浅野雅博/石橋徹郎

終演後間もない、OFF・OFFの会場。
モジョ(浅野雅博さん)とミキボー(石橋徹郎さん)が来られるまで
司会の三崎さんが、ちょっぴり窮屈そうに(笑)ミキボーのお父さんの椅子に座って
今日ご覧になっていたとおっしゃるゲストで演出家の鈴木さんと鵜山さんに感想を尋ねられました。
まずは「想像していたのとはちょっと違う」と、おっしゃったのは鈴木さん。
どうやら子供から大人まで一生を演じられるのかと思われたそうです。
すでに5、6回ご覧になってる鵜山さんからは
「大体あんまり芝居が変わっていくとか、良くなっていくとかの信じられないんだけど
前回とはやっている事が違う。変わってきている」とおっしゃる鵜山さん
「来週、再来週が楽しみ・・・どうなっているかわからないんだけど(笑)」
ホント確実に変わってきてますよね。複数回ご覧になった方は、うん、うんと頷かれたのでは・・
この日は、前日も拝見したわたし(笑)
前日は、ちょっとミキボーのテンションの高さにいらぬ心配をしてしまいましたが、
この日は、2人の息が本当にぴったり・・「ああいえば、こういう」
そんな自然と滲み出てくる・・2人の少年が、その瞬間、確かに生きている・・しっかり感じました。

と、早々に浅野さん石橋さんがご登場です!
2人の顔が精悍になっていきますね。
日々痩せていくとおっしゃる2人。
「奥二重の目が、五(?)二重になっていた(笑)」と石橋さん。
浅野さんを見た鈴木さん「かわんなくね(笑)」
「痩せた、痩せた!」と浅野さん。

三崎さんから、このそもそも企画について聞かれた二人。
昨年の1月頃に、お酒を飲んでいる席で芝居の話しついでに
「自主企画やらない?!5人位のプロデュースで」と、どちらともなく話が出たそうです。
で、演出は「鵜山さん!」と
一ヶ月位の企画で、楽しんでくれるのは鵜山さんしかいない!と、その場で鵜山さんに電話したそうです。
「えー飲んでる席でぇ?!」といぶかしむ鈴木さん。
「いや、その前に喫茶店で」と石橋さん(笑)
それからは、図書館に通ったり、人から本を借りたりと
いっぱい本を読まれたそうで、本読みも鵜山さんも参加されて三人で読んだそうです。
2人が感情を入れて本読みをしていると、「一人モノトーン状態」の鵜山さん(笑)
う~ん、聞いてみたいぞぉ~
色んな作品を読んでいくうちに、翻訳劇で下北沢で一ヶ月と決まっていったそうです。

「なんで翻訳劇なの?」と鈴木さん
「なんとなく書き下ろし一ヶ月だと怖い」と石橋さん。
「俺別に怖くないけど」と浅野さん。
「俺も怖くないけど」と石橋さん???
「要は上がりが、わかないからってことね」と鈴木さん。
「そうです!」二人(笑)なんか漫才みたいです(笑)
最初から本がわかっていれば、想像力も働きやすいし・・
頼む場合は・・頼むのは難しいなぁ・・と、そうこうしている時に、『ヘンリー六世』の時に三崎さんにも
色々相談に乗って頂いたそうです。
あっ、三崎さんは、文学座出身の新国立劇場のプロデュサーなのでした。
いつも笑顔笑顔で優しくて豪快な素敵な方ですよぉ~☆

その頃、新国立劇場では、シリーズ同世代・海外編を上演していて
それは鵜山さんが立ち上げた『現代戯曲研究会』の活動の成果で月一回位の集まりで
翻訳劇が約20本程が集まったそうです。
そのうちの3本が上演されて、リーディングも行われました。
上演された1本は『シュート・ザ・クロウ』。『モジョミキボー』と同じ作家のオーウェン・マクファーティーさん。
『シュート・ザ・クロウ』は、ベルファーストに住む4人のレンガ職人さんのお話でした。
その『シュート・ザ・クロウ』上演中に作家のオーウェン・マクファーティさんが来られ
特別シアタートークが開催されました。
わたしも参加しましたが、大きな背中を丸くして、はにかみ屋さんなイメージを思い出しました。
で、マクファーテーさんが帰国されてから、2本ばかり台本が送られてきたそうです。
その一本が『モジョミキボー』だったそうです。
台本を見ていたら、なんか暗号書みたいで、なんだかよくわかんない・・2人でやるっぽいから
それは、配役表に「モジョ・・・」と、ずらずらと書いてあって
まずは映画『モジョミキボー(ぼくとミキボー)』をご覧になったそうです。
なかなかコアな映画で面白そう。。と、鵜山さん。

平川さんに下訳をしてもらって30代後半から40代前後と書いてあったので即決されたです。
やりつつ、ダメ出し含めて、台詞が全然入らなかったと、二人。
場面もどんどん変わっていくし脈絡ない言葉がいっぱい。
未だかつて、こんなに台詞が入らない事はなかったそうです。
浅野さんの演じる、モジョはナレーターも兼ねていてずっとしゃべっていて
ナレーターの言葉によって場面が変わるから、本当に大変だったそうで
ナレーターを兼ねるモジョによって場面が変わった中に、ミキボーが入るので
まだ台詞も覚えやすかったけれども
役をどんどん変えていくので、声を変えれば良いわけでなく、そこに感情も入るので
難しかったと振り返ります。
そんな二人に鵜山さんのシビアな演出は容赦なく(笑)
「ただ振り向けばいいんじゃなく」とか「そんなんじゃ金取れない」「今、何%寝た」とか(笑)
お稽古場では、主に3人でいる時間が長いので
「意味も無く憎み合ったりとかない?(笑)」と三崎さんのツッこみが(笑)
鵜山さんは、変な敬語を使ってくれたと、
稽古場では、ずっと“君”付けだったそうです。
ちなみに鈴木さんが演出する場合は、役名で役者の方を呼ばれることが多いそうです。

翻訳劇みたいなもので、こんな企画は、面白いとおっしゃる鈴木さん。
浅野さんご出演の『高き彼物』で演出をされておられました。
石橋さんとは・・飲んでるだけ(笑)と
鵜山さんとは、鈴木さんは役者としてお付き合いされたそうで
「16年前の『女たちの十二夜』を最後に鵜山さんに印籠を渡された感じ」
その時の印象は?
「なにくれ助けて頂いた気がする。役者と演出と両方に目がついてる感じ」と鵜山さん。
「助けたのは・・」と鈴木さん
地方公演で土佐に闘犬を見学しに行かれたそうで、その時に「怖いっ」と
鈴木さんの後ろに隠れていた鵜山さんを守ってくださったそうです。おお、それはそれは
「怖がりじゃないんだけど・・そうでもないんだけど、隣に居てもらってよかった」と鵜山さん。
わたしからも鈴木さんにお礼を言わなきゃいけないですねっ!
『女たちの十二夜』は、シェイクスピアの『十二夜』のストーリーのままなんですが
男優が2人だけで、ほかの配役はすべて女優が演じた作品でした。
ちなみに男性は生瀬勝久さん、内野聖陽さんがご出演でした。

浅野さんと石橋さんは、公演毎前に台詞合わせを必ず行っているそうです。
頭から早回しで4倍速で!面白い
「最初からやるつもりだったの?」と鵜山さん
「僕たち、ちっちゃい人たちなんで・・」と小さな声で浅野さん(笑)
役者の仕事、事務仕事もやっていて稽古量が少なかったそうで・・
自主稽古で台詞合わせをするようになって、だんだん入っていったとおっしゃっていました。

作品の早変わりの場の指定とか、まったくなかったそうです。
「どうにかしろ」と台本に書かれているような気がしたと鵜山さん。
それがマクファーティーさんの策略かわからないけど、どうにかしなきゃ状態だったそうです。
映画館のシルエット覚えてますか?シドニーおじさんや懐中電灯女の
シルエットはお2人でやられているそうです。

自主企画で何が辛かったというと、一番営業が辛かったそうで
2人とも新聞社に電話して頼んだり、チラシを送っては、毎回到着した頃を見計らって
毎日連絡したりしたそうです。

芝居のことでは、こういう芝居なので
鵜山さんは、忙しい人なので、用事を済まして2時間稽古して、また帰られるとか・・
でも台詞が、なかなか追いついて来れなかったので、たまたま鵜山さんが
「今日来れるはずが、夜まで来れないや」と言われると、よし二人でゆっくり台詞合わせしよう!と
ところが「やっぱ来れるようになりました」と鵜山さんから連絡が入って、ぎゃーとか(笑)
うれしかった学校みたいな感じ「先生が来る~!」みたいな感じだったそうです。
お稽古場は、OFF・OFFの舞台面位の広さだったので
鵜山さんも座る場所がなくって、端っこで立ってるような状態だったそうです。
「男ばっかり、演出助手を含めて4人で、煮詰まったりしない?」と三崎さん。
「それはなくて、どうにかしないといけない」そんな気持ちが強かったと、石橋さん。
「いかんせん台詞が入らなかった。」と、浅野さん。

次回に続きます。

『モジョミキボー』は終わってしまいましたが、せっかくなので少しずつUPしていこうと思います。
ぜひ感動を思い出して下さったら嬉しいです!
by berurinrin | 2010-06-01 23:56 | イベント
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