『夢の裂け目』シアタートークその2

井上さんの戯曲についてのお話です。
藤谷美紀さん
「台詞がとてもきれい。
読みやすくて覚えやすい。人がとても生き生きしてみえる。」
「覚えやすいという事は、聞きやすいという事ですよね」と司会の中井美穂さんがおっしゃいます。
「書く人によって覚えやすい書き方をされるとか、読みやすいとか?ってありますか?」と、中井さん
キムラ緑子さんから
「井上さんの戯曲は、稽古の初日に全て“、”“。”まで、絶対にその通り云って下さい。」と云われるそうで
「“~だね”っていうのを“~だよ”って言っちゃいけないんですか?」と、中井さん。
「ダメです。井上さんが“て”にするか“が”にするか“わ”にするか、何週間掛けて考える位の
思いが入っているので、これは井上さんの作品を演るに当っての鉄則というか・・」と緑子さん
「今日の公演中に「この辺に銭湯があって」の「このへんに」→「このあたりに」と言ってしまって、
流れるような台詞に一音ふやしてしまって反省してます。」と緑子さん
「一つの大きなオペラみたいですね」と中井さん
で、どうでしょう?!と突然降られた熊谷真美さんが
「はぁ」という返事に大爆笑です。特に鵜山仁さん・・・笑いすぎです(笑)笑い声も素敵ですけど♪
仕切り直して熊谷さん(笑)
「本当に緊張します。台詞を言う時に・・
井上さんは、こういう風に言って欲しかったんだとか・・感じられた時は嬉しいし
声に出して動いて、自分を君子として言う時は、本当に緊張します」

この作品の中で鵜山さんの好きな台詞やシーンはありますか?と中井さん
「まぁずっとそうなんですけど、最後の伝道のところとか、ここにくるのかって
何かにパンフレットに書いたかもしれませんが、井上さんって引用の名手でもありまして
それで、ああいうところは本当に面白いと思って、今まで書かれていた色んな物語が
ドッキングするといかミックスするようなところとか
昔から人は、こうやって考えてきたんだなぁ~とか、
一行一行味わいが本当に深いんですよねぇ・・食欲をそそるというか、美味しい台詞が多いもんだから
いい台詞が多いもんだから・・演る度に違うところに響いてくる楽しさがある。」
以前、好きな言葉という事で、井上さんの作品の中の引用で「いい台詞」という言葉をおっしゃっていました。
この鵜山さんの言葉に・・・井上さんに対する思いが籠もっているようで、泣きそうになりました。

井上作品は音楽が台詞のように出てきますが、
「曲は井上さんが作るんですか?」と鵜山さんに聞かれます。
「今回に関しては、クルト・ヴァイルとか宇野(誠一郎)先生で、
井上さんは多分どっかで共振してらしたか
わからないけれど井上さんが作曲というと話が違うかもしれませんね。」
「作詞をする時に、音の高低とかイメージされるはず・・」と、中井さん。
「経験した限りの稽古場では、音には厳しい。と、いうか・・井上さんって、やたらめったら無理難題とか
人を脅かすことはあんまりおっしゃらなかったけれど、それにしても音には厳しい。
よくよく気に掛かるというか、めったに言われないんですけど出来上がるのをじっくり待っていらして、
最後の最後にとか、再演の時に「こうこうこう」って、なんとも違う音の違い・・
みたいな事を言われた覚えはありますけれど・・
あ~やっぱりこういう音の世界を持っていらしたんだなぁ~と、改めて感じました」

「最初観た時、歌があってびっくりしたとおっしゃる歌うんだ、踊るんだぁと思った」と、中井さん
わたしも初めて井上作品を拝見した時、びっくりしました(笑)
初演の時と振り付けが違うそうですが「(前回と混在して)間違えませんか?」と
聞かれた藤谷さんは、「9年前の事は忘れてます(笑)」
ただ・・台詞は、なんとなく・・と「全く覚えていない」(笑)
ユニークな振付けで、ミュージカル的じゃなく、人が動いている感じで
「かっこよくならないように」とダメ出しされるそうです。
なかなか難しいダメ出しですね。
お芝居してる時の客席は、ライトが当っていて真っ暗なんだそうです。

「観ていて、本当になんで感動するのかわからない」とおっしゃる中井さん「何ででしょう?」と
鵜山さんに尋ねました。
「そんな僕、中井さんのこと、僕よく知らないから・・」(笑)ですよね。困っちゃいますよね。
ちょっと中井さん、むちゃぶりですが、でも素直な表現されますね。
とはいえ鵜山さん
「一つは、みんなが守ってきた事を言葉にするっていう事が、どれだけ大変かってことですよね。
で、言葉にされた時に、「これだ」って地図が出来るみたいに
それを足掛かりにして先に行けとか、言葉ってはしごの段々だったり、
地図の等高線の一つ一つだったり、それってすごい大事な事で、
それを皆と共有できる感じっていうのは、なんか言い様がないんですけど
更新とかコミュニケーションだったりするんじゃないですかね」

次回は質疑応答です。

早いもので、明日が初日です!!皆様、劇場でお会いしましょうね★
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by berurinrin | 2010-05-03 17:35 | イベント
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