『夢の裂け目』シアタートークその1

『夢の裂け目』の終演後、小劇場ではシアタートークが開催されました。
今回の司会は中井美穂さん。
『ヘンリー六世』のシアタートークについで2回目のご登場です。
けれど、幕開きはいつもと違います。
最初に鵜山仁さんが登場です。
ご挨拶から始まりました。

「今日は、ようこそご来場ありがとうございました。
残念ながら言わないわけにはいかないんですけれど、
9日に井上ひさしさんがお亡くなりになりまして、にもかかわらず・・というか、
井上さんの志に叶っていんじゃないかと思っているんですが
今、三部作は、上演と地下の稽古場では第二部.第三部の稽古が並行して行なわれていまして、
一番盛り上がっているところで、そういう意味では、
非常に複雑な心境を抱えながらのトークではありますが、よろしくお願いいたします」
とても大きな拍手です。たくさんのお客さまがトークに残っておられます。

本来は、3作通じて演出をされる栗山民也君が、さんが・・と言い直される鵜山さん(笑)
実は栗山さんとは28年の早生まれ、同じ歳の同級生なんだそうです。
「本当は、栗山くんが稽古中なもんですから成り代わって」とおっしゃる鵜山さん。
成り代わって下さって嬉しい、わーい・・・と、すみません栗山さん(><)
鵜山さんは、初演もご覧になっておられるそうで
当時は、一観客としてご覧になっていた感想をと聞かれ
「かなりそれぞれ三本とも、せっぱつまった感じがあって(笑)内情はお解かりだと思いますが、
台本が揃わなかった舞台だったので、僕自身、観てる客席もどきどきしましたけど、
それもよかったと思ったというお客さんもいたし」
三作通じて、なぞが多かったと、おっしゃる鵜山さん。
「これはいったい誰の責任についての物語なんだろう?と謎が解けず、
三本重ねて観てもフォーカスが定まらないところがあって
なので見届けたい気持ちもあって三部連続公演を企画してみたんですけど・・」
再演に関しては
「今度は幸いにして台本がありますから(笑)
定評のある作者で良い作品で何ら不安は無かったんですが
三部作といっても全然違う3本なので、同じ三部作でも『ヘンリー六世』とは違うんですよね
だから全く違う体の具合で、次の日(稽古や芝居に)出てこなくちゃいけない
レパートリーシステム(完成させた数本の芝居を日替わりで上演していくシステム)
大変であるからには、尋常じゃないアドレナリンが出て今までみた事が無い演技が、
作品の世界が立ち上がってくるんじゃないかなぁと
期待するわけで、半分いじめみたいな気もするんですけど(笑)
ひとつの作品が立ち上がってくるのは大変なんだけど
こうやって劇場自体が、あっちでもこっちでもぶくぶくと泡立ってる・・
客席にも舞台にも伝わって新しい発見が出てくるんじゃないかと
無理を言って、まぁアレ(笑)してるわけです。」
アレ・・って、劇中でキーワードになっていましたね(*^_^*)

ご出演されていた藤谷美紀さん、熊谷真美さん、キムラ緑子さんが舞台に登場されました。
三人ともモノトーンの装いです。
なんか感慨深いものがあります・・・。
でも皆さんとても明るく答えて下さいました。
前回は3本ご出演されていたそうですが、今回は『夢の裂け目』と『夢の疵』にご出演される
藤谷さんに対し初演から10年経ってどうですか?と聞かれ
「お父さん(角野卓造さん)を第一に思って、時に母親の役目をしながら、お父さんについていく
成田さん(石井一孝さん)に会って、道子も成長していけばいいなぁと思います」

この舞台の世界に実際生きているような感覚を持たれるほど、出演者の方々のキャラクターが、
はまっていると中井さんが感想をおっしゃいました。
熊谷さんのこけるシーン・・まるでアトリブ?!
すべてが栗山さんの演出だそうです
「手を万歳にしてくれって、自ら転んだことはないんですけど(笑)」と、言われてと熊谷さん(笑)
「アトリブはいっさいありません(笑)」
と、鵜山さんから
「一言、言わせて頂きますが、あの多分・・熊谷さんじゃなかったら栗山君もそうしなかったと思います(笑)」
確かに潔い転び方でしたぁ(笑)
そんな君子さんについて、熊谷さんは、古典的な女性だとおっしゃいました。
家の為に芸者になって、兄に勧められた人と結婚して
後に子沢山になって、明るく生きていく・・
再演になって日々発見がある。
キムラ緑子さん扮する妙子さんに「結婚させられた・・と言って、玉砕したのよ・・」と、すごく女性らしい
感情の変化を感じると、それは、初演では良くわからなかった感情だとおっしゃっていました。

キムラ緑子さん
パワーUPしてます!そうで・・(笑)緑子さんのご登場シーンのスタイルは、
ものすごいことになっているんですが、
当時、頭にしらみ予防の白いスプレーをされたらしいのですが
・・まさに鬘にも白いスプレーをされているようで、あとブルマーを穿いてるとか・・
妙子さんの波乱に飛んだ半生を想像するのが難しかったとおっしゃいました。
「上海に行って働いて、死んだと思った人と再会したり・・」と
当時の日本の人たちに起こった出来事がどれほどのものだったのか?!
どうしても想像が足りない・・・と、おっしゃいます。
そーそー角野さんのセクハラ攻撃(笑)は、すべて演出だそうです。
演出と言うことで、栗山民也さんと鵜山さんの演出の違いもお話して下さいました。
栗山演出は「三歩、歩いて台詞を言って・・みたいな、
本来は役者が考えるところまで入り込んで演出をされるので、緊張する」と、
で、鵜山さんは「(役者が)自由に自分で演って選択して、開放して・・じゃぁそこ、こうしてみる?
みたいな、方法が違う」
ほーほーと、なんか納得します。

すると鵜山さんも
「いやぁ、全然違うんじゃないかなぁ、と思って、こんな話しちゃっていいのかなぁ・・」と、
栗山さんの演出についてお話を・・
「教師である面と反面教師のような面と・・同級生みたいなもんですから
いつも反発しかしてないですね(笑)」
「えー反発してるんですか?」と中井さん
「だいだい僕が大事にしたいと思う事を大事にしてないし(笑)
で、僕がどうでも良いと思う事を大事にしてるみたいだし(笑)」
「そんなこと言っちゃっていいんですか?じゃぁ、今回の作品は?」ちょっとオタオタしちゃってる中井さん。
「でもそれは仕方がないですよ。人生みたいなもんだし、出会いっていうか
こういうキャラクターが立ち上がって・・とかは、誰も真似ができないもんだし・・
一般的な出来上がりになっても仕方ないから」
と言いつつ、「三部作やりたい~!」と鵜山さん、いやぁ~ん私も観たい~!!
いつか機会があったら・・・
「観てみたい」BY女優さんがた(笑)わたしも観たーい!観たい!
「いや、皆さんと一緒に!
ちょっとどれだけ違うのか目にモノみせてやる!(爆笑)」
おおっヤル気満々の鵜山さんです★
「えー芸術監督ってこんな事、言う方なんだ~面白いですねぇ~」中井さんびっくりです(笑)
「栗山君来ないから悪いんだぁ(笑)そもそもここに居ないから(笑)
欠席裁判ですよ!東京裁判じゃなくって・・」
鵜山さん、ちょっと暴走してますねぇ~(*^_^*) でも、栗山さんと信頼関係があるから
こんな事言えちゃうんでしょうね★リップサービスもめちゃめちゃ素敵な鵜山さんです!
きっとこんな話、井上ひさしさんも爆笑されておられるのでは(笑)
私的には、なんで鵜山さんじゃなきゃダメなんだろう・・拝見していて、栗山さんの作風の苦手な所が
自分なりになんか・・解った気がしました。

次回に続きます。

早いもので、明日が初日です!!皆様、劇場でお会いしましょうね★
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by berurinrin | 2010-05-03 14:19 | イベント
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