古川オフィス第9回公演ドラマティック・リーディング『リーベンスタイン・キス』

古川オフィス第9回公演ドラマティック・リーディング
『リーベンスタイン・キス』 in 銀座みゆき館劇場(3/26)

作   ジェイムズ・フィリップス
翻訳  吉田美枝
演出  鵜山仁

あるギャラリーに展示していたルーベンスタイン夫妻の写真の前で出会った一組の男女。
マシュー(池田良さん)とアンナ(折井理子さん)は、惹かれあい付き合い始めます。
アンナは、曖昧な義弟の証言によりスパイ疑惑により処刑されたルーベンスタイン夫妻の無実を
証明する「ルーベンスタイン訴訟委員会」のメンバーで熱心に活動しています。
そんなアンナの姿を見てマシューは、自分はルーベンスタイン夫妻の遺児である事を表明します。
その告白を聞いたアンナは動揺し自殺未遂を計ります。
なぜならアンナは、ルーベンスタイン夫妻を死に追い込んだ義弟ディヴィット(野口卓磨さん)の
娘だったのです。

この作品は、実際に第二次世界大戦中、原爆製造の機密情報をソ連に流したスパイとして
戦後発覚し死刑となったローゼンバーク事件を元に描いている作品です。
いやはや・・かなり有名な事件ですが、私は無知で知りませんでした。
今回のように芝居の世界を通じて知らなかった実際の出来事に直面して愕然とする事が何度もあります。
劇中、ギャラリーに展示されてる設定の写真は、見た記憶があります・・・思い出せないけど・・
写真は記憶にあっても、その背景は知りませんでした。
このタイトルにもなっている写真は、そのまま劇中で使われた実際のローゼンバーク夫妻の姿。
電気椅子によって死刑が執行される・・その直前、二人が抱き合うのをとらえた写真・・・

もし、スパイ容疑で無実の罪であったらなら・・被害者である息子のマシューと告発者であり加害者
の娘アンナ・・それぞれどんな心境でこの写真を見ていたことでしょうか?
けれどこの芝居は、実際の事件と同様にしっかりとした結果がついてきます。

リーディングだけに、出演者の皆さんは台本を片手にセットは中央の大きなテーブルとイス
そして写真を時折写す大きなスクリーンという最小限の空間で芝居をされます。
下手、上手側と舞台正面奥にイスが並べられ、それは出演者の出番待ちの控えのイスで
出番を待つ役者達のさまざまな表情を垣間見る事ができました。
若い俳優とベテランの俳優のせめぎあいの中で、リーベンスタイン夫妻の真実が
当人の姿と子供達の立場で過去と現代を行き来しながら、時にミステリアスな色合いがあったりして
ドキドキしながらの拝見でした。
が、ベテランの俳優の方々が台詞の言い回しや表情がちょっと気になって・・・逆に若手の方々の
ストレートに思いを発するエネルギーに引っ張られた感じがしました。

わたしは、鵜山さんが芝居の中に政治を絡めたお話を演出されるのが、とても好きなのです。
本当に無知な自分なので、知らなかった出来事に出会うことが殆どですけど(笑)
ささやかに生きる一人の人間が、どうしてこうなっちゃうんだろう~とか、大きな権力に対する立ち向かう
エネルギーの起爆材ってなんだろう・・・そして打ち砕かれる現実の厳しさに
どう割り切って自分に収まりをつけていくか・・自分だったらなぁ・・・
なーんて、芝居の情景を思い出して、しばし思案する時間が貴重で幸せなのです。
この日の帰りも、なんだか彼らの事を考えたら胸が詰まっちゃって・・・
有楽町駅に向かう道すがら、うるうると泣きそうになってしまいました。

初日のこの日、えへへっ、やっぱ鵜山さんいらしてましたが
ちょっとばたばたと、お忙しそう・・・初日といえども、この作品は、ダブルキャストで明日も初日。
終演後に、ちらっと、ちらっと「おっ(目が合って)」「あっ(・・・)」で、スタッフの方に拉致されていきました(涙)
ちょっと、あ然・・・・まぁ、でもお元気な姿を拝見できたし、二言も(笑)声を掛けて下さったので十分です。
大好きですよぉ~♪ヤッホーみたいな・・・まーまー。すみません
そんな時に、声を掛けて下さったのは、受付のお手伝いをされていた千田美智子さん。
千田さんは、本公演『麦の穂の揺れる穂先に』ご出演になります。
体育会系のノリでいつも元気な千田さんです★
そんな千田さんのユニークな素顔がたっぷりのブログ
千田美智子のブログ面白いですよ!

3/26(金)~3/29(月) in 銀座みゆき館劇場

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by berurinrin | 2010-03-31 23:17 | 観劇感想
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