新国立劇場演劇研修所の成果『友達』

平成21年度文化庁新進芸術家育成公演等事業
新国立劇場演劇研修所の成果『友達』in新国立劇場小劇場(2/22)

作  安部公房
演出 栗山民也

ある男の部屋に突如入り込んだ9人家族。
彼らは、孤独で寂しいであろう男を助けようと、
男に、笑顔で善意と隣人愛を語りながら勝手に共同生活を始めてしまいます。
まるで、男に寄生するかのように我が物の顔で勝手に振る舞い・・
それは彼の婚約者やその兄までも取り込んでしまいます。

新国立劇場演劇研修所第3期生の修了公演です。
昨年の3月に拝見した新国立劇場のシリーズ・同世代[海外編]のイベント企画
番外連続リーディング『アテンプツ・オン・ハー・ライフ』や『最後の炎』
試演会『美しきものの伝説』と、何作か拝見できましたが
どれもこれも一筋縄じゃいかない難しい作品ばかり・・
それでも彼らの芝居に対する真摯な気持ちが、真っ直ぐ伝わってるつーか
自分の夢を叶える為に毎日一生懸命生きているんだろうなぁ・・
自分にはそんな事ってあったかなぁ・・??
気が付いたら、私みたいに色んなしがらみに取り囲まれて身動き出来なくなっちゃうから
今を十二分に悔いのないように頑張って欲しいなぁ・・なーんて思っちゃうのです。

一人暮らしの男の住まいに、全くの他人の・・・それも9名の家族が突然に家に居座ってしまいます。
その状況の不当を男は、一生懸命に警察官や家主、婚約者に訴えますが、誰も信じてくれない・・
家族は、家族で男に諭すように善意とは・・と、押し問答のよう
彼らが真っ直ぐに真面目に語れば、語るほど
メビウスの輪のようにぐーるぐる。男はどんどん家族に押し潰されてしまいます。
芝居の怖さが、どーん、どどーんと押し寄せる・・・不気味でした。
彼らが本当に真面目に演じてる姿が、男と家族の関係の相乗効果に載っちゃって
より不気味さを増してくるようです。
聞いていくうちにどんどん気分が悪くなりましたもん。この気味悪さがこの作品の面白さでも
あるんですけど・・でも、あ~怖かったぁ
でも、この体験嫌いじゃないです(笑)

冒頭のカーテン越しに揺らめく人影とか
装置がぐーーーっと前に押し出されたり、後ろにずるずるぅ~と下がったり
シンプルだけどすごく綺麗だし、ぞぞっとしました。

沢山の経験を積んで、飛び立つ彼ら・・・。
わたしも彼らに沢山教えて頂いた気がします。
これからも益々充実した人生を歩んで頂きたいと心から思います。

2/22(月)~2/24(水)まで  in  新国立劇場小劇場
by berurinrin | 2010-02-23 22:35 | 観劇感想
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