香川市民劇場第335回例会『ゆれる車の音ー九州テキ屋物語』

香川市民劇場第335回例会・文学座公演『ゆれる車の音ー九州テキ屋物語』
                                     in 丸亀市民劇場(12/20)
作   中島淳彦
演出 鵜山仁

やってきました初四国・丸亀!!うっ寒い!
前日まで風邪が治らず、相変わらず熱っぽいし・・どうしよう(って悩みはしませんが・・)
とりあえずお酒は控え気味で(笑)でも当日は、昨日までの風邪はどこへやら(笑)
やっぱ人間気合ですねぇ
でも寒かった四国!

ゆれる車の音ー九州テキ屋旅日記』←(リンクは初演のバージョンです)
2009ファイナルツアーの幕が無事に降りました。
う、寂しい。
大千秋楽のこの日は、作家の中島淳彦さんや演出の鵜山さん♪も会場にいらしていました。えへへっ
最後という事もあって、気合が入ってか(笑)皆さんお芝居のテンション高くて
客席も場面ごとの拍手、爆笑・・すごい盛り上がりようでした。
私?!私は、芝居中は笑って、笑って、笑いながら流れる涙を、暗転中にハンカチで拭き拭き(笑)
きっと両隣の方は、不審に思われた事でしょうね!う~ん、間違いない!!(あ、古かった)
以前の感想でも書いたと思いますが、この作品は俳優に当てて書いた書下ろし。
アテガキで書かれたこの作品が、キャストが変わり、その時折で演出が変わっていきましたが
その現在の最高のキャスト、演出で魅せて頂きました。
笑いと勇気、明日へのエールをいっぱい詰め込んで旅を重ねた車も、いい感じにすすけてきたようで
改めて長い旅だったんだなぁ~と、想いがつのります。

さて、どの場面もどのキャラクターも大好きなこの作品。
わたしの名場面以外にも、ツボだったところをUpしつつ思い出してみようかなぁ(*^_^*)

金丸重蔵さん(角野卓造さん)の“かつお”の口上のシーン、段々勢いをましてくる口調が心地良くって
敏子さん(塩田朋子さん)じゃないけど(笑)ときめきますね★あと、敏子さんが強くなると弱くなる(笑)
力関係の構図のシーンが最高!ぴちゃぴちゃするシーンも(観た人じゃないとわからないですね)
ギターの弾き語りも素敵でしたね!あと、お祭りの前日の「神様たのんまーす」祈りの言葉も好き。
重蔵さんの奥さん・敏子さんは、ラムネを豪快に空けて飲むシーンかっこいい~!とっても強い女性ですが
重蔵さんが仁義を切るシーンでは、一歩後ろに控えて重蔵さんを立てる姿も好きでした。
歌声も素敵だし、豪快なエピソードは、どれも大好きです。
二人娘は、真弓ちゃん(栗田桃子さん)。しっかり者で、とても冷静な目を持った女の子。
夜の大宴会の始まるシーンのちょっと前、車の中から足だけ出して音楽に合わせて足を動かして
ささやかですが微笑ましい幕間の一コマでした。
丈太郎さんとのやりとりも最高!
あさみちゃん(鈴木亜希子さん)に見せる気遣いの表情が、吹っ切れた笑顔で好きでした。

重蔵さんの仇敵の上原丈太郎さん(たかお鷹さん)は、ご出演シーン全てがツボ(笑)でしたが
冒頭の重蔵さんとの対立シーンの巻き舌には、毎回笑っちゃいました。
“油津タイガーズ”の歌う前のポーズも素敵でした。お茶碗の口上の声音も!
暑さをしのぐのにラムネの瓶を頭に乗せてくるくる廻したり、ぎっくり腰のお騒がせシーンも・・
丈太郎さんの息子の雄太郎さん(柳橋朋典さん)は、七三分けが眩しい(笑)
丈太郎さんの息子と解って、敏子さんに追っかけられるシーンの一瞬の表情も面白いし
縁日のレコードの針が飛んで、びくんびくんと異音を感じる表情も良かったぁ

丈太郎さんの片腕の市会議員さんに立候補するのは小玉仙一さん(鵜澤秀行さん)。
この方のご登場も全てツボでした(笑)最初の登場シーンの見得を切るシーンや
全く空気を読まない(笑)前向きな姿勢や宴会でのダンスシーン(爆)
目にも眩しい紫のテキ屋スタイル、選挙風お好み焼きの口上も面白かったぁ~

元テキ屋さんで、今は警察官の有江孝文さん(田村勝彦さん)も最高でした。
警官姿かと思うと派手なアロハシャツ姿で遊び人だし、
「・・しゃちゃ、いか~ん」という声が好きだし、テキトーでゆるーい感じがたまりませんでした(*^_^*)

ずべてがツボというのは、スーパーの店員・田畑千代子さん(太田志津香さん)も(笑)
大好きな大田川宏さん(松尾勝久さん)と乙姫神社にお参りしたことを丈太郎さんに
怒られて車の下に潜りこもうとする姿や懐中電灯をもって蚊に差された足をカキカキする姿も
可笑しいし、宏さんぞっこんの姿も愛らしいし可愛くって素敵でしたぁ

千代子さんに愛されまくる大田川宏さん(松尾勝久さん)も、いい味だしてましたぁ
拝見するたびに、笑いのツボが増えていってほんと面白い~
あんなにユニークに演じられるのに、素顔がおとなしくて控えめな松尾さんのギャップもまた
さいこーで(笑)あの表情は、可笑しすぎてずるい(笑)ですよね

寺島しのぶさん(山本郁子さん)も懐中電灯を顔に当てて「わかります?」と重蔵さんと再会するシーン。
重蔵さんと二人になると恋する乙女風になる仕草や着物姿のしっとりとした綺麗な所作。
惚れ惚れしちゃうんですが、なんか面白い(笑)

しのぶさんの娘・あさみちゃん(鈴木亜希子さん)は、“油津タイガーズ”のあの笑顔が大好き★
重蔵さんと丈太郎さんの相撲試合の時、体を仰け反られて「おと~さ~ん」と叫ぶ姿に
じーんときて、重蔵さんの口上にキラキラ目を輝かせる姿も可愛くて愛おしかったぁぁ

あ~でもまだまだ好きなシーンがいっぱいあります。
どのシーンも観るたびに新鮮だし、本当に楽しくって楽しくって・・楽しかった。
と、終幕近く
敏子さんが重蔵さんに、あさみちゃんの本当のお父さんの話、あさみちゃんにはいえないでしょう
と話すシーンで、客席の後ろから「そうだよね」と声が聞こえて、嬉しくなっちゃいました。
by berurinrin | 2009-12-22 23:08 | 文学座観劇感想