文学座本公演『定年ゴジラ』

文学座本公演『定年ゴジラ』 in 紀伊國屋サザンシアター(11/8)  

原作 重松清   
脚色 杉浦久幸   
演出 西川信廣

定年を迎えた山崎さん(坂口芳貞さん)が住む街は、都心から1時間半は掛かるという
くぬぎ台ニュータウン。ニュータウンという名前とは程遠く開発からすでに30年が経過し
老朽化始めた街に住むのは、山崎さんと同じ定年を迎えた方々ばかり・・・
朝の散歩を始めた山崎さんは、このニュータウンの開発に加わった藤田さん(関輝雄さん)と
出会います。そして藤田さんを介して町内会長さん(加藤武さん)、江藤さん(川辺久造さん)、
野村さん(坂部文昭さん)と交流を深めてながら、少しずつ山崎さんに変化が起こります・・・

ほんと更新が遅くってすみません。
新しい部署に異動になった割には、以前の仕事をしつつ今の仕事と半々な業務をしていましたが
やっとこさ今月本社から女性が移動になって、以前の仕事の引継ぎが始まったのですが
片や大量受注、片や大量物件とよくわかんない状態でありました。
&体調もイマイチで・・・元気なんですけどね
でも、こんな状態での引継ぎなので、引継ぎを受ける側の後輩にも申し訳なくって
う~ん、しっかりしなきゃ自分。

舞台を観た後に、原作を読むことを勧めて頂いたので
実は、まだ原作を読んでいないのですがf(^_^;)読まなくても十分楽しむ事が出来ました。
&まだまだ色んなエピソードが詰まっていると云う原作を読む楽しみも感じているし♪
お芝居としての作品の楽しさを満喫できました。
一度に二度オイシイですね(笑)けれど、原作を先に読まれた方もお芝居が面白い!!って
言っておられたので、これもまた一度に二度オイシイx2かなぁ(笑)
まっ、要は楽しいって事ですね(*^_^*)

丁度、ゴジラさん(笑)たちの世代は、うちの父の世代と重なります。
毎日決まった時間に起きて、家を出て、ほぼ決まった時間に家に帰る。
父はお酒が苦手な人なので、就業後も寄り道せずに真っ直ぐ家に帰る人でした。
外資系企業に勤めていた父は、会社の気風がそうであったように企業戦士とは程遠く・・
と、全く正反対のバリバリの日本の商社に就職した私は、
当初、周りの男性たちの乱れた生活態度にびっくりたまげました(笑)
残業はすごいし、お酒は飲むし(すごーく飲むし、すぐ飲みに行っちゃうし)、酔っ払うし
家には帰らないし、(帰れないから)会社に泊まるし
気がついたら、自分も酔っ払って男子寮に泊めてもらったり・・その節はお世話になりました。
そんなこんなで私の20代は仕事と遊びで明け暮れていました。
今年の春に、会社の部署のOB会に呼ばれまして、まさにゴジラ先輩達にお会いしましたが
皆さん元気はつらつ、下手したら現役の管理職の男性達の方が弱々しい位。
今の社会の姿のようです。

昨日まで、大いに働き、且つ大いに遊んだ人生の先輩方が、現役から離れた今日からの人生。
新たな明日への出発に向って、頭と体と心が一つにまとまるまでの緩やかな休息時間。
そんな時間の大切さが、ビートルズの楽曲と共に心のエールにと染み入ってくる・・
ラストシーン4人のゴジラ達が、まるで原作本の2種類の挿絵とチラシの絵を思い起こす
風を切るように威風堂々と前に、横に、後ろにと4人で並んで歩く姿が、かっこよくって爽やかに感じました。
素敵な心休まる作品です。

11/5(木)~11/14(土) in 紀伊國屋サザンシアター
11/27(金)、28(土) in 可児市文化創造センター・小劇場 虹のホール
by berurinrin | 2009-11-13 23:47 | 文学座観劇感想